ミラーレス一眼は光学ファインダーを持たないためデザインの自由度が高く、コンパクトデジカメのようなスクエアでスマートなデザインのカメラも存在する。そうしたカメラの注目株が、昨年発売された富士フイルム「FUJIFILM X-E3」だ。このX-E3は、ファインダー搭載ミラーレスのXシリーズで最小最軽量ボディを実現し、2430万画素センサーと画像処理エンジン「X-Processor Pro」の組み合わせで、画質に関してもハイレベル。タッチパネルの採用により操作性も進化している。ここでは、このX-E3について従来機からの進化点や特徴をチェックし、その魅力を探る。
【基本スペック】
画素数が2430万にアップして4K動画撮影などにも対応
独自のカラーフィルター配列を採用するローパスフィルターレス構造の「X-Trans CMOSセンサー」は、高品位画質の重要ポイント。そのセンサーの有効画素数が1630万画素から2430万画素にアップ。画像処理エンジンの進化などで、常用ISO感度も1段アップした。タッチ対応モニターや、4K動画撮影機能も魅力。それでいて、ボディ横幅はかなり抑えられた。
【特徴①タッチパネル】
タッチパネル採用により十字キーを省略したシンプルな操作系
操作面では、タッチパネル式背面モニターにより、直感的にピント位置の移動やレリーズ操作が可能。スマホのようなフリックやダブルタップなどの操作に対応し、各種の機能呼び出しや設定を直感的に行える。これにより十字キーを省略して背面がシンプルになり、よりグリップしやすいボディに進化した。
【特徴②AF】
像面位相差AF採用で高速かつ高精度なAFが可能
AF測距点は91点(最大325点)。高速で高精度な位相差AFエリアは全画面の横50%と縦75%の広い範囲をカバーする。画像認識アルゴリズムの改善で、被写体への追従性も向上。また、フォーカスレバーによるダイレクトな操作で、迅速なAF測距点選択が行える。
【特徴③連写】
電子シャッター使用により14コマ/秒連写が可能
小振りでクラシカルな外観だが、本格的な連写機能を搭載。メカシャッター連写の最速値は8コマ/秒で、画質設定がJPEGモードなら連続62枚まで撮影することができる(非圧縮RAWでは23枚)。なお、電子シャッター設定時には、約14コマ/秒という高速連写も可能だ。
【特徴④フィルムシミュレーション】
手軽にフィルム感覚での仕上がり設定が可能
80年以上のフィルム製造で培ったノウハウを生かした「フィルムシミュレーション」も、Xシリーズの大きな魅力の1つだ。PROVIA /スタンダード、Velvia /ビビッド、ASTIA /ソフト、ACROS、など、フィルムを交換するような感覚で仕上がりが調整できる。
【特徴⑤Bluetooth】
スマホとの常時接続が可能で画像の自動転送が容易
Bluetooth機能を搭載。これにより、専用アプリを導入したスマホやタブレットと常時接続が可能になり、撮影画像を自動的に転送することが可能になった。また、スマホやタブレットを使ったリモート撮影やカメラ内閲覧も可能だ。