AV
オーディオ
2018/3/16 11:00

机の上がライブホールに!? ACROのデスクトップオーディオは音が目の前に浮かぶような臨場感

ヘッドホンでは体験できないリアリティ

実際にハイレゾ音源を再生してみたところ、コンパクトで省スペース設計なのに、まるでコンサートホールにいるように感じてしまうほど豊かな広がり感が味わえました。ワイドな音の広がりには限界が感じられません。クラシックのオーケストラを聴くとホールのイメージが浮かんできます。ボーカルの定位が鮮明で、目をつぶるとすぐ側にアーティストが立って歌をうたっているように思えてしまうほど、音に生々しいリアリティがあります。

 

高品位なトゥイーターの効果によるものなのか、ピアノや金管楽器の煌めき感も非常にリッチです。弱音も音の粒がしゃきっと立っているので、立体的な演奏を体で感じながら聴く醍醐味が味わえます。

 

コンパクトなサイズのスピーカーなので低音の量感は少し控えめに感じられましたが、音の芯がしなやかで、打ち込みのインパクトがとても強いので力不足にはまったく感じません。クリアに突きぬけるようなEDMやポップス系の楽曲の軽やかさは、むしろこのアンプとスピーカーのペアにしか出せない魅力といえるかもしれません。

 

イチオシはやはりボーカルものの楽曲でしょうか。声に窮屈さがなく、艶っぽさが匂い立つような余韻を楽しむことができました。ふだんはジャズやポップスの女性ボーカルものを中心に聴いているという方には必聴のシステムです。

 

いま自宅にアンプを搭載していないパッシブタイプのスピーカーがあるという方は、まずはL1000から導入して、愛用しているスピーカーでPCによるデスクトップ再生環境を構築するところから始めてみてはいかがでしょうか。もし将来、よりパフォーマンスの高いスピーカーや、いま使っているものと音の違うスピーカーを試してみたくなっても、L1000と組み合わせることができる発展性が確保されています。もしスピーカーも新たにということであれば、デザインマッチや省スペース設置ができるACRO S1000の導入を検討する価値があります。正面だけでなく、上下左右から心地よい音楽に包まれるスピーカーリスニングの醍醐味を、ぜひ多くの方々に味わってみてほしいと思います。

 

  1. 1
  2. 2
  3. 3