録画に言及しないのは、「録画需要が減っても使ってもらえる価値」を強調するため
さて、今回発表されたのは、11チューナー・HDD7TB搭載機など全自動録画モデル3機種と、 6チューナーモデル1機種、2チューナーモデル2機種の合計6機種。なかでも、全自動モデルの11チューナー搭載機「DMR-UBX7050」(実売予想価格23万円前後・税抜)は、ユーザーが自分で録画予約をすることなく最大10チャンネルを28日分丸々録画できるので、見たかった番組の取り逃しが防げます。
…と、録画機能も充実しているのですが、実は、今回の発表会では録画に関する言及が一切ありませんでした。その理由を河野本部長は次のように説明します。
「早晩、録画機市場は頭打ちになる。観たいときにビデオ・オン・デマンド・サービスで観ればいいと、テレビ番組は録画しないユーザーが増えていくでしょう。『ユーザーの行動が変化しても、ディーガを使ってもらう価値とはなにか』という点を考えた結果、それが、おうちクラウドによる『家族をつなぐ』という提案になりました」
なるほど、確かに「レコーダーの録画以外の価値」に焦点を当てたのは納得です。筆者の家庭でも家族4人全員がスマホを持ち、デジカメ・デジタルビデオを数台保有しているなかで、撮影した写真・動画が家の中でバラバラに存在していることに頭を悩ませていました。その点、今回登場したディーガのように、レコーダーを「テレビ録画機」ととらえるのではなく、「ホームサーバー」として位置づければ、こうした悩みが一気に解決します。スマホの「ひとり1台」が当たり前となったいま、家電がネットワークでつながることで、その役割は大きな転換期を迎えているわけですね。
音を家族で共有できるシーリングライト搭載スピーカーも紹介
発表会では、ディーガ以外の「家族をつなぐ」群として2月に発売したスピーカー搭載LEDシーリングライト「AIR PANEL LED THE SOUND」と、参考出品として今年度内発売予定の短焦点プロジェクターも紹介されました。
「AIR PANEL LED THE SOUND」は、テレビのヘッドホン端子に付属のワイヤレス送信機をつなぐことで、音声をテレビと天井のシーリングライト搭載スピーカー両方から流すことができるもの。映画やスポーツ観戦で使えば、部屋が音で包まれ、臨場感溢れる映像が楽しめるのです。つられて自然と家族がリビングに集まり、同じ空間で同じ楽しみを共有できる、という寸法ですね。
スマホの音楽を飛ばすこともできるので、環境音楽をかければ、カフェのような落ち着いた空間になりそう。子どもは勉強、お母さんは読書、お父さんは昼寝がはかどるでしょうね。ディーガも含め、家族で楽しめる未来のビジョンが見えた発表会でした。