【実写でチェック!】
携行性、AF、手ブレ補正――実に軽快に撮影が楽しめる!
実際に手にして撮影してみると、まず驚くのがその軽さだ。現行Mシリーズの最軽量モデルは「EOS M100」の約302gだが、こちらのモデルはEVFを搭載していない。EVF搭載モデルとしては、EOS M5があるが、こちらは最上位機種ということもあり約427gとやや重い。
その点EOS Kiss Mは約387gでM5よりも約40gも軽量となっている。ミラーレスカメラは小型モデルが多いこともあり、その見た目から実際よりも重く感じられるケースも少なくないが、本機は適度な大きさのグリップが備わっていることもあり、持ちやすく軽快に撮影が楽しめる。
画質も十分に高精細で、ジャイロセンサーと撮像素子からのブレ情報を活用した「デュアルセンシングIS」により、手持ち撮影を行っても高精度に手ブレが補正され、ブレによる失敗が少ない。また、高感度でもノイズが発生しにくく、夕景や夜景、室内撮影なども安心して行える。
続いて、AFと連写性能をチェック。向かってくる列車をAIサーボAFでピントを合わせながら高速連写で撮影した。動きはそこまで速くなかったものの、AFが十分に追従していることを確認できた。
また、簡単な設定でさまざまな写真表現が可能な「クリエイティブフィルター」も楽しい。写真を印象的に仕上げたい場合に活躍するだろう。
【総まとめ】
扱いやすさと高性能を両立した、入門機を超えた入門機! サブカメラにも◎
EOS Kiss Mは、軽量で操作しやすく入門機として魅力的なのはもちろん、基本性能が高く、中・上級者にとっても不満なく使用できるパフォーマンスを持っている。そのため、入門者の最初の1台としてはもちろん、同社の一眼レフのサブカメラとして捉えても活躍が期待できる1台だ。
数少ない弱点としては、専用のEF-M交換レンズの数が執筆時点で6本と少ないのが気になるところ。ただ、この点に関しても「マウントアダプター EF-EOS M」を使用すれば、ほとんどすべての一眼レフ用EF&EF-Sレンズを使用することができる。
そのため、本機で大口径レンズを使っで大きなボケ描写をしたい、超望遠レンズで遠くの被写体を大きく写したい、といった場合には、このアダプターと目的に合ったEF&EF-Sレンズを揃えるのがおすすめ。むしろ、そうしたレンズや外付けフラッシュなどの拡張性の高さも魅力の1つと言えるだろう。
協力:楽天市場