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カメラ
2018/9/13 17:30

寄れる“大口径広角レンズ”はやはり良い!! 富士フイルム「XF 16mm F1.4 R WR」で実感

作例で見る「明るい広角レンズ」の魅力

ここからは、作例とともに本レンズの魅力を語っていこう。

 

【その1】

屋内の様子をしっかり写し込める

移築され復元された茅葺の農家。その内部の囲炉裏端を、自然光を生かしながら撮影した。24mm相当の広角画角により、内部の様子(背景)もしっかり写し込める。また、開放F1.4のボケ効果により、自在鉤(じざいかぎ)の背後も適度にぼかすことができた。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/20秒 -0.3補正 WB:オート ISO500

 

【その2】

自然な描写も誇張した描写も可能

24mm相当の画角や遠近描写は、超広角レンズ(20mm相当より短いレンズ)ほど強烈ではない。だが、建物を斜めから狙って奥行きをつけると、肉眼とは異なる“遠近感の誇張”を表現することができる。使いようによって、自然な描写にも誇張した描写もできるのだ。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F8 1/320秒 WB:オート ISO200

 

【その3】

寄りながら背後の様子や雰囲気を写し込める

古刹の山門前にあったモミジに、最短撮影距離の短さを生かして“一葉”に近づいて撮影。標準や望遠での近接撮影とは違い、背後の様子や雰囲気も写し込めるのが広角レンズの特徴だ。そして、接近しながらF1.4で撮影したことで、通常の広角撮影とは違う大きなボケ効果も得られた。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/250秒 +0.3補正 WB:オート ISO200

 

【その4】

画面周辺の歪みも目立たない光学設計

本レンズは非球面レンズ2枚やEDガラスレンズ2枚を使用し、歪曲収差や色収差など諸収差を効果的に補正した光学設計だ。広角レンズで目立ちがちな“画面周辺近くの直線の歪み”も、しっかり抑え込まれるのである(電気的な補正ナシで)。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 1/15秒 -0.3補正 WB:オート ISO1600

 

【その5】

先進のコーティング技術でクリアな描写を実現

レンズ全面に、透過率の高いHT-EBCコートを施し、独自開発のナノGI(Gradient Index)コーティング技術も採用。これにより、斜めの入射光に対しても効果的にフレアやゴーストを低減。今回、画面内に強烈な太陽を入れて撮影したが、予想以上のクリアさに感心した。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F8 1/1700秒 +0.7補正 WB:オート ISO400

 

【その6】

被写体の懐に大胆に踏み込める

ピンク色のペチュニアの花の間から、クローバーに似たカタバミの葉が顔をだす。その“ピンクと緑のコントラスト”に惹かれて、15cmの最短撮影距離近くまで接近して撮影した。被写体の懐に大胆に踏み込める本製品ならではのアプローチである。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 1/420秒 WB:オート ISO200

 

【その7】

適度なボケで背景がスッキリ

色が薄くなった焼き物のタヌキ。ちょっと強面だが、首をかしげるポーズが可愛らしい。F1.4の開放で撮影したことで、雑然とした背景が適度にボケた。また、よく見ると、鼻先の部分もボケている。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/320秒 -0.3補正 WB:オート ISO400

 

“ここ一番”の重要な場面で、大口径広角の魅力を実感

今回取り上げたのは、開放F値「1.4」の大口径広角レンズだが、一般的に「広角」は、ボケの大きさや手ブレの心配をすることが少ない画角である。だから、標準や中望遠と比べると“大口径単焦点レンズの恩恵”を実感しにくいかもしれない。

 

だが、実際に大口径の広角レンズを使い込むと、軽快な単焦点レンズのフットワークの良さや、被写体の懐に踏み込める最短撮影距離の短さに感心する。

 

そして、光量に恵まれない場所や、被写体に接近した際に背景処理を行いたいときなど、“ここ一番”の場面で広角レンズの抜群に明るい開放F値のありがたさが実感できるだろう。

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