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2019/7/19 18:30

世界が驚いたソニーのフルサイズミラーレスカメラ「α7R IV」は何が革新的なのか?

7月17日、ソニーがフルサイズミラーレス一眼カメラの新モデル「α7R IV」を発表。このニュースに、世界中のカメラ愛好家たちが沸き立った。いったい何がすごいのか、具体的に読み解いていこう。

↑ソニー「α7R IV」。発売は9月6日で、7月23日(火)10時より予約販売を開始する。実売価格は税別40万円前後

 

↑背面。外観は従来機から大きくは変わらないが、ボタンやグリップの形状などが調整されている

 

ソニーのフルサイズミラーレスがついに第4世代に突入。画素数はなんと6100万画素!

ソニーのフルサイズミラーレスカメラ「α7」シリーズには、スタンダードモデルの「α7」、高画素モデルの「α7R」、 高感度モデルの「α7S」という3つのラインが存在する。そのうち、今回のα7R IVは、高画素モデル「α7R」の第4世代にあたる。現行ラインナップとしては、スタンダードモデルが第3世代、高感度モデルが第2世代となっており、本機がひと足先に第4世代へと突入した格好だ。ちなみに、発表会では第2世代で止まっている高感度モデルの後継機についての質問もあがり、明言はされなかったものの、開発中であることをうかがわせる一幕もあった。

 

さて、このα7R IV、第4世代になって何が変わったのかというと、一番の進化点は画素数の大幅アップだ。従来機「α7R III」も有効約4240万画素と十分高画素だったが、本機では35mmフルサイズセンサー搭載デジタルカメラとしては世界初となる驚異の有効約6100万画素を達成している。ライバルとなる他社の高画素フルサイズミラーレスカメラの画素数はいずれも4000万画素台であり、この6100万画素という数字の与えたインパクトは大きい。

 

高画素化したぶん、より微細なブレの影響を受けやすくなるが、手ブレ補正のアルゴリズムを強化して最高5.5段のボディ内5軸手ブレ補正効果を実現。加えて、シャッターチャージユニット構造の見直しにより衝撃吸収性能を高めており、無音・無振動のサイレント撮影にも対応する。

 

この高画素を生かす機能として、高精細かつ忠実な質感描写を実現する「ピクセルシフトマルチ撮影」も進化。これは複数画像を撮影し、PC上で合成することで極めて高い解像感を持つ画像を生成する機能で、本機では従来機の4倍となる計16枚の画像から、約2億4080万画素(19008×12672)の画像を生成することができる。ただし、複数枚を撮影・合成する関係上、こちらの撮影ではわずかブレも許されないため、三脚の使用が必須となる。

 

高画素化しつつも連写性能や高感度性能などに妥協なし

一般的に、高画素カメラは解像性能に優れるというメリットがあるものの、連写や暗所での撮影(=高感度撮影)などをやや苦手としていることが多い。しかし、α7R IVはAF/AE追従で最高約10コマ/秒の高速連写や、常用ISO感度ISO100~32000 (拡張ISO50~102400 、静止画時)を実現。この数字自体は従来機と変わらないが、画素数が大幅にアップしていることを考えると、その“変わらない”ことがむしろ驚異的である。

 

スピード性能に関していえば、被写体を瞬時に捉えて追従し続ける“高速・高精度・高追従”の三拍子揃ったAF性能にも注目したい。特に、AIを活用した高精度な「リアルタイム瞳AF」は、動物の瞳にも対応したうえ、動画撮影時でも使用可能となった。

 

もう1つのモンスターカメラ

発表会でソニーは、今回のα7R IVを「もう1つのモンスターカメラ」と表現していた。1つ目のモンスターカメラとは、「ミラーレスカメラは動きモノに弱い」という定説を覆した同社のフラッグシップ機「α9」のこと。確かに、α7R IVが実現した「約6100万画素で最高約10コマ/秒(AF/AE追従)の高速連写」という革新的なスペックは、α9発表時の衝撃を想起させる。

 

α9は新次元の高速性能でスポーツ・報道写真の現場に革新をもたらしたが、α7R IVはどのような撮影体験を新たにもたらしてくれるのだろうか。実機の登場が非常に楽しみな一台だ。

 

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基本的なスペックについては、以下の記事でおさらい!

6100万画素の小さなモンスター! フルサイズミラーレス「ソニー α7R IV」デビュー