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2019/9/25 22:05

有機ELテレビなら少々高価でもアリ! 増税前に買うべき「4Kテレビ」をセレクト

新4K衛星放送がスタートして、半年以上が経過。今年、来年と世界的スポーツイベントを控え、テレビ市場は活況を呈しています。

 

なかでも注目を集めているのが、「有機ELテレビ」。バックパネルを発光させる液晶テレビと違い、画素そのものが発光するため、明るい部分はまばゆく、そして暗い部分はしっかりと漆黒になります。この高いコントラストが、映像を一層リアルなものにするのです。

 

とはいえ有機ELは液晶に比べて高価なモデルが多く、これまで買い控えていた人も多いでしょう。しかしエントリーモデルやハイコスパモデルが充実し、価格的にも十分選択肢に入ってきました。さらに各社4Kチューナー内蔵モデルが出揃うなど4K視聴環境が整えられたことで、性能的にもようやく買い時がきたといえます。

 

大型テレビは、10年単位で使い続ける人が多いことでしょう。ならば増税前のいまこそ、長い間高画質が楽しめる有機ELテレビを検討してみましょう。

 

【買い時の傾向と対策】

発売直後から2か月くらいまでは急激な価格低下が見られますが、その後は緩やかな下降に転じます。そして半年を過ぎたあたりからは、価格変動は比較的落ち着くことがわかります。掲載モデルも発売後2か月が経過するため、増税後に急落することはないでしょう。

 

4Kテレビ(有機EL)押さえておくべき4大トレンド

4Kチューナーの数や対応する4K VOD数など、4Kコンテンツをより多く楽しめるかどうか、しっかりとチェックしておきましょう。

 

【トレンド1】4Kチューナー数

内蔵する4Kチューナーが1基の場合、4K番組録画中はほかの4K放送を視聴できません。2基搭載なら4K番組を録画中でもほかの4K番組を視聴可能です。

 

【トレンド2】4K VOD対応数

現状4K映像は、放送よりもネット動画配信(VOD)のほうがコンテンツが豊富。自分が見たい配信サービスに対応しているかもチェックしたいです。

 

【トレンド3】HDR対応数

HDRとは、より広い明るさの幅を表現できる技術。現在4つの規格が主流で、利用するコンテンツの規格に対応しているかも要チェックです。

 

【トレンド4】Dolby Atmos

映画館でも採用される最新の立体音響技術。Dolby Atmos対応製品では、同技術に対応したコンテンツを、製作者の意図により近い音場で鑑賞できます。

 

【その1】自社設計の有機ELディスプレイを搭載し漆黒から光の輝きまで忠実に再現

パナソニック

ビエラ

TH-55GZ2000

実売価格43万1870円

自社設計・組み立てのDynamicハイコントラスト有機ELディスプレイを搭載し、精細な4K映像を美しい色彩と明暗で描写しています。世界初の一体型イネーブルドスピーカーは、天井の反射を利用することで、高さの音表現を可能にしました。

【4Kチューナー数:2】【4K VOD対応数:7】【HDR対応数:4】【Dolby Atmos:対応】

SPEC●画面サイズラインナップ:65V型、55V型●チューナー:地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4ほか●音声実用最大出力:140W●サイズ/質量:W1225×H783×D310mm/約33.0kg

 

↑有機ELビエラ独自の信号処理技術「ヘキサクロマドライブ プラス」を搭載。色と明るさを、元の映像のまま忠実に再現します

 

↑天井に向けられたイネーブルドスピーカーを採用。反射音を利用して、映画館のような立体感のある音を生み出します

 

↑4K対応を含む、豊富なVODサービスを利用可能。リモコンにも多彩なダイレクトボタンが用意されています

 

【買いのワケ】余裕のダイナミックレンジで明るいシーンを描写

独自設計のディスプレイ採用で、明るいシーンがよりコントラストのある映像に。ダイナミックレンジが広く、ピーク輝度も余裕十分。ピーク部の白色が気持ちよく伸びています。

 

【買い時診断】性能に見合った価格で極端に下がる気配もなし

同社の下位有機EL機と比べて10万円の価格差はありますが、画質の差からすれば納得がいきます。自社組み立てのパネルで供給数が限られるだけに、価格が極端に下がる気配はありません。

 

【その2】見逃しをなくす「全録」機能とAIによる高画質化技術を搭載

東芝

レグザ 55X930

実売価格32万3550円

全録機能を備えるモデル。AIが映像を分析し、高精細化やノイズ除去、残像低減、高コントラスト化など、多岐に渡る高画質化処理を行うのも特徴です。複数のVODサービスから、タレント名やジャンルなどでの一括検索も可能。

【4Kチューナー数:2】【4K VOD対応数:5】【HDR対応数:4】【Dolby Atmos:非対応】

SPEC●画面サイズラインナップ:65V型、55V型●チューナー:地デジ×9、BS/110度CS×3、スカパー! プレミアムサービス×1●接続端子:HDMI×7ほか●音声実用最大出力:50W●サイズ/質量:W1226×H722×D251mm/37.5kg

 

↑「レグザエンジンProfessional」を搭載。AI技術を活用し、あらゆる映像を美しく表示します

 

↑対向型パッシブラジエーターを2基搭載。低音から高音まで臨場感あふれるサウンドを創出

 

【買いのワケ】充実した映像分析・設定機能は“通好み”のレグザならでは

プロユースの多彩な映像分析機能や設定機能を搭載。「ディレクター」モードでは映像製作の現場で用いられているマスターモニターに限りなく近い画質を提供。映像ファンも納得できる仕上がりです。

 

【買い時診断】競合モデルが見当たらないためいますぐ購入しても問題なし!

唯一無二の全録機能はレグザ最大の魅力。その他、AIによる自動画質調整や高精度2K/4K変換など、先進的かつ独自の提案が多く、まさに「増税前のいまが買い時」といえます。

 

【その3】画面そのものが振動するスピーカーで映像と音が一体に!

ソニー

ブラビア KJ-55A9G

実売価格35万6270円

【4Kチューナー数:2】【4K VOD対応数:8】【HDR対応数:3】【Dolby Atmos:対応】

映像内の被写体それぞれを個別に分析し、高精細化する「オブジェクト型超解像処理」で、より現実に近い質感で描写します。画面を振動させて高音質を生み出す、「アコースティック サーフェス オーディオ」が独創的。

SPEC●画面サイズラインナップ:77V型、65V型、55V型●チューナー:地デジ/BS/110度CS×2●接続端子:HDMI×4ほか●音声実用最大出力:60W●サイズ/質量:W1226×H714×D255mm/22.3kg

 

↑膨大なデータベースを参照し、コンテンツを高精細な映像に変換する「4K X-Reality Pro」(左がなし、右があり)

 

↑背面のスピーカー。上がサブウーファー、下が画面を振動させて音を出すアクチュエーター

 

【買いのワケ】高性能プロセッサー搭載によりあらゆる映像を美しく描く

最上位プロセッサー「X1 Ultimate」と独自のパネル制御技術により、有機ELの能力を最大限に引き出します。処理能力もアップしており、多彩なコンテンツをリアルタイムで分析し高速処理します。

 

【買い時診断】有機ELのフラッグシップとして市場を牽引するであろうモデル

本機は、同社有機ELモデルで唯一4Kダブルチューナーを搭載。このクラスではしばらく新モデルが登場しないと思われます。そのため、いま買い控える理由はないでしょう。

 

【その4】有機EL専用のAI映像回路で最適な画質や音質を実現

LGエレクトロニクス

OLED 55E9PJA

実売価格29万2040円

有機EL専用のAI映像回路「α9 Gen2 Intelligent Processor」を採用。低・中・高音に対応する3種のスピーカーを大出力で鳴らします。AIプラットフォーム「ThinQ AI」や「Googleアシスタント」に加え、「Amazon Alexa」も搭載。

【4Kチューナー数:1】【4K VOD対応数:7】【HDR対応数:4】【Dolby Atmos:対応】

SPEC●画面サイズラインナップ: 65V型、55V型●チューナー:地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4ほか●音声実用最大出力:60W●サイズ/質量:W1226×H753×D220mm/25.8kg

 

↑オートサウンドチューニング機能。マイクが部屋の音響特性を自動認識し、音響調整を行います

 

【買いのワケ】プレミアム感の高いデザインと大幅に改良された画質に注目

ガラス製のバックカバーにパネルとスピーカーを一体化したプレミアムなデザインが特徴的。圧縮ノイズや暗部の階段状ノイズといった従来の弱点も改善され、緻密な映像が楽しめます。

 

【買い時診断】比較的買いやすい価格だが今後の急激な価格下落はなし

同社のなかでもグレードが高く、販売数を求める製品ではないため、価格変動は落ち着いています。今後も急激な低価格化は考えにくく、増税前の購入も視野に入れたいところ。

 

現実的に手に入る!ハイコスパ有機ELモデル

安くなってきたとはいえ、やはり予算が30〜40万円というのはちょっと……。そんな人には、20万円台で買えるけれど、画質も音質も主要メーカーに迫るお買い得モデルを紹介します。

 

実際の風景のように空間に浮かび上がる映像美

FUNAI

FE-55U7020

実売価格26万9784円

 

独自開発の映像エンジン「クリアピクスエンジン4K HDR OLED Z」を採用。番組録画用に1TBのHDDを内蔵し、指定したジャンルや出演者などで番組を自動録画してくれる「おまかせ録画」機能も搭載します。

【4Kチューナー数:2】【4K VOD対応数:6】【HDR対応数:3】【Dolby Atmos:非対応】

 

↑有機ELの画質を緻密に描ききる独自の映像エンジン。高いダイナミックレンジとコントラストで、漆黒から極彩色までを表現します

 

【買いのワケ】感動のクリアサウンド&HDD内蔵の利便性が◎

独自の2.2chフロント型サウンドシステムにより、全身を包み込むような音場を実現。また、1TB HDDを内蔵し、外付けのUSB HDDなしでもテレビ単体で録画できます。

 

【買い時診断】実店舗で価格交渉すればさらにお得に手に入る(かも)!

ヤマダ電機グループでの独占販売のため、ネットよりも実店舗のほうがややおトク。価格の下落はすでにゆるやか。

 

レグザの血統を受け継ぐノイズ処理と高画質処理

ハイセンス

55E8000

実売価格21万3840円【2019年4月中旬発売/発売から4か月経過】

高性能映像エンジン「レグザエンジンNEO plus」を搭載。高コントラストと広色域を実現し、4K放送の繊細なニュアンスなどを忠実に描き出します。地デジ/BS映像も3段階の高画質処理を施すことで4Kにアップコンします。

【4Kチューナー数:1】【4K VOD対応数:7】【HDR対応数:2】【Dolby Atmos:非対応】

 

↑薄く、スリムなデザインの有機ELパネルの搭載により、背面のデザインもスッキリ。端子HDMI×4、USB×2など端子は必要十分です

 

【買いのワケ】東芝レグザで実績のある映像エンジン搭載

ハイセンスが初めて手がけた有機ELテレビ。東芝映像ソリューションと共同開発した高性能映像エンジンを搭載し、切れ味の鋭い再現性はレグザの血統を感じさせます。

 

【買い時診断】高画質&手頃な価格なので「ブランドマニア」でなければオススメ

レグザで培った高画質技術を搭載しつつ、価格は手頃。さらに低価格化が進む可能性は低いため、いまが買いといえます。

 

4K有機ELテレビは、価格が高めゆえに増税の影響を受けやすいといえます。今回紹介した製品を増税前購入の参考にしてみて下さい!

 

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