優れた動画を作成するキモはなんといっても「カメラ」にある。以下では、多くのクリエイターたちが愛用する最新モデルを、オススメの理由とともに紹介。さらに、あると便利な「プラスワン」の逸品も公開する。
※こちらの記事は「GetNavi」 2020年10月号に掲載された記事を再編集したものです。
私が解説します
【アクションカメラ】屋外でのセルフィーに強みアリ
主観目線で撮影しやすいアクションカメラは、視聴者が画面内に没入しやすい共感度の高いコンテンツ作りに最適だ。本格デジカメに比べてお手ごろな価格も魅力。
■No.1 マウントが内蔵型になったアクションカメラの代名詞
GoPro
GoPro Hero 8 Black
実売価格5万5800円
マイクやライトなどを増設できるモジュラーシステムを内蔵した人気シリーズ最新モデル。ブレ補正機能「HyperSmooth 2.0」や風切音を緩和する3マイクも装備。音声コマンドで、ハンズフリー操作もできる。
SPEC ●静止画解像度:最大12MP ●動画解像度:4K/60fps ●防水性能:10m ●高速度撮影:8倍 ●接続端子:USB Type-C ●無線機能:Wi-Fi、Bluetooth ●サイズ/質量:W66.3×H48.6×D28.4mm/126g
【プロの目線】ハウジングやマウントの脱着作業が不要で軽快!
「ボディ単体で防水・耐衝撃性能を持ち、三脚やクランプ用のマウントも内蔵。外部に色々と装着する際の手間が省けます。すぐに撮影開始と撤収ができるため、素早く撮影・公開したいスタイルだととても重宝します」(わっきさん)
■No.2 「ヌルヌル移動動画」を極小ボディで撮れる
DJI
Osmo Pocket
実売価格4万5650円
手ブレを抑える「ジンバル」を内蔵し、歩きながらでも安定した映像を撮影可能。指定した被写体をカメラが自動で追う機能やタイムラプス、ナイトショットなど多彩なモードに対応する。
SPEC ●撮像素子:約1200万画素1/2.3型 ●レンズ:26mm相当F2.0 ●バッテリー駆動時間:140分 ●サイズ/質量:W36.9×H121.9×D28.6mm/116g
【プロの目線】コンパクトなサイズながらスタビライズ性能には感心
「ジンバルは、暗い場所でも映像が安定するのが◎。アクティブトラック機能と組み合わせれば、夜間に特定の建物だけを撮り続ける歩行撮影なども行えます。本機は、小型ながらスタビライズ性能がかなり優秀です」(わっきさん)
■No.3 スマホで撮りたいならコレがあると超便利!
DJI
Osmo Mobile 3
実売価格1万5950円
折りたたみ式の3軸ジンバル。クランプにスマホを装着して使う。録画や編集用に「DJI Mimo」アプリが用意され、指定した被写体を追尾して撮り続ける「ActiveTrack 3.0」機能も備える。三脚とケースが付属。
【デジタルカメラ】プロレベルの“作品”が手軽に撮れる!
回線の高速化やPC&スマホのディスプレイ性能向上により、高画質な配信動画が増えてきた。画質にこだわるなら、本格的なデジカメの導入がオススメだ。
■No.1 静止画も動画もそして音声までも美しく記録する
パナソニック
LUMIX G100
実売価格11万6600円(12-32mmズームキット)
動画性能を強化したマイクロフォーサーズ一眼。新開発の5軸ハイブリッド手ブレ補正に対応し、歩行撮影時のブレを抑える。「前方のみ」「360度」「人物に合わせて自動調整」など5通りの指向性を選択できる高音質マイクも装備する。
SPEC ●撮像素子:有効2030万画素4/3型LiveMOS ●モニター:3.0型、約184万ドット ●動画記録:4K/30p ●ISO感度:最大25600 ●サイズ/質量:約W115.6×H82.5×D54.2mm/約345g
【プロの目線】「カメラまかせ」ではないこだわりの映像を撮れる
「オートで撮るのは楽ですが、面白味のない映像になりがち。本機なら、マニュアルで撮影し、ズーミングでリズムを作るという撮影スタイルにも対応します。レンズの豊富なマイクロフォーサーズであることも魅力」(わっきさん)
■No.2 配信用の動画撮影に特化した機能が満載!
ソニー
ZV-1
実売価格11万2700円(シューティンググリップキット)
製品レビューや移動しながらの自撮りといった配信動画の撮影に適したデジカメ。肌の色合いを健康的に描写する機能を持ち、ボタンひとつで背景のボケを調節できる。集音性に優れ、ノイズ除去性能を備えたマイクを装備する。
SPEC ●撮像素子:有効約2010万画素1型ExmorRS CMOS ●レンズ:24〜70mm相当F1.8-2.8 ●モニター:3.0型、92.1万ドット ●動画記録:4K/30p●サイズ/質量:約W105.5×H60.0×D43.5mm/約294g
【プロの目線】街歩きや商品レビューで威力を発揮してくれます
「手ブレ補正は光学式と電子式のハイブリッドで、安定したホールドができるグリップも付属。歩きながらの撮影が多い人に向いています。商品レビュー用設定では、顔と商品とのフォーカス移動がスムーズですね」(わっきさん)
【プラスワン用品】クリエイターが選んだ欠かせないアイテム
追加するだけで動画のクオリティが劇的に向上する、そんな製品がある。経験豊富なクリエイターだからこそ知っている、珠玉のアイテムを紹介してもらった。
私たちも解説します
■No.1 これさえあればどんな場所でもモバイルスタジオに
三脚
マンフロット
MK190XPRO4-3W
実売価格3万5000円
携帯性と堅牢性を両立した3Way雲台付き三脚。片手で脚を伸縮でき、センターポールは水平から垂直までカメラを装着したまま調整可能。アルミニウムモデルはラバー製のレッグウォーマーを備える。
SPEC ●推奨積載荷重:6kg ●ロック方式:レバー ●脚段数:4段 ●脚径:26mm ●高さ:21〜173cm(使用時)、62cm(格納時)●質量:3.1kg
【プロの目線】俯瞰からローアングルまでレンジが広く使いやすいです
「純正の3Way雲台のまま使っています。LEDライトやリフレクターなどを同時に装着できる汎用性の高い三脚です。脚部の高さも十分で、俯瞰からローアングルまでマルチに活躍してくれます」(KICS/イマムラケンタさん)
■No.2 カメラから離れていても声をクリアに録音
ピンマイクレコーダー
タスカム
DR-10L
実売価格2万530円
声をハンズフリー録音できるピンマイク。本録音と同時に低音量でも録音する「DUAL REC」機能を備え、急な大音量でも音割れしない録音ができる。AI分析でノイズなどを修復できる編集ツールも付属。
SPEC ●記録メディア:microSDHC(最大32GB)ほか ●録音フォーマット:WAV/MP3(44.1k/48kHz,24bitモノラル)ほか ●サイズ/質量:W52×H55.6×D24.4mm/63g
【プロの目線】重視している「聞き取りやすさ」を確保してくれます
「YouTubeではどちらかというと映像よりも『聞き取りやすさ』に重きをおいたほうがいいと考えているので、音質を重視しています。カメラとは別にピンマイクレコーダーを使うのもそのためです」(セゴリータ三世さん)
■No.3 縦横どちらでもiPhoneで高音質録音
iPhone用マイク
Zoom
iQ7
実売価格9720円
iPhoneのLightning端子に接続するマイク。指向性を録音後でも自在に変更できるMSステレオマイクを装備。物理的なボリュームダイヤルとLEDレベルメーターを備えており、録音レベルを素早く調整できる。
SPEC ●録音仕様:44.1kHz/16bit、48kHz/16bit ●出力端子:ステレオミニ端子 ●最大入力音圧:120dB SPL ●サイズ/質量:W54.5×H26.5×D57.2mm/30.5g
【プロの目線】iPhoneと組み合わせてロケで機動力を発揮します
「ロケの際、大きなカメラは機動性が悪く、持ち運びにも不便です。そのような場合には、iPhone 11にジンバルとiQ7を装着して撮影しています。これなら機材を最小限に抑えることができます」(セゴリータ三世さん)
■No.4 構図やピントをその場で詳細に確認できる
外付けモニター
Desview
Mavo P5
実売価格9999円
カメラのHDMI出力端子に接続する外部モニター。アクセサリーシューなどに取り付けて使用する。ディスプレイはシャープ製IGZOを採用。フォーカスのズレ、偽色、露出などの警告機能も備える。
SPEC ●画面サイズ:5.5インチ ●解像度:1920×1080●ピクセル密度:440PPI ●輝度:450cd/m2 ●サイズ/質量:W148×H99×D22mm/150g
【プロの目線】マニュアルフォーカス撮影時のピント確認には必須
「マニュアルでフォーカスを決めつつ撮影する場合、撮影後にピントが合っているかの確認は必須。Mavo P5は、細部を拡大表示できるだけでなく、ピントの山を強調表示してくれる機能があるのが便利です」(わっきさん)