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2020/10/30 19:00

ダイソーで買うべきオーディオはコレ! 500円から揃う「Bluetoothスピーカー」を試した

有線イヤホンが100円、片耳タイプのワイヤレスイヤホンが300円から買えるという、驚異の安さを誇るダイソーのオーディオアイテムですが、その実力はどうなのでしょうか?

 

これまで同社の300円の高音質イヤホンや500円の有線ヘッドホンを試してきましたが、価格なりのモノもあれば、ちょっとハズレかなというモノもあり、宝探しのように“当たり”を探す楽しさに目覚めてきました。ぜひ過去の記事もチェックしてみて下さい。

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今回は、ダイソーで販売されているBluetoothスピーカー2種類を購入して使ってみました。

↑左が防滴タイプの「SR9001」、右が「SR9910」

 

価格の割には質感は上々

最初に試したのは、500円(税抜)で販売されているコンパクトなBluetoothスピーカー「SR9910」。Bluetoothだけでなく、microSDカードやUSBメモリに保存した音楽ファイル(MP3のみ)も再生できてしまうというもの。

↑税抜500円という破格の値段

 

本体は手に収まるサイズのコンパクトなサイズ。前面にはサランネットもついており、質感は500円としてはなかなかのものです。本体向かって右側には布テープのループがついているので、フックにひっかけたり、カラビナに取り付けて持ち運ぶことも可能。

↑しっかり作られており、おもちゃっぽさはない

 

本体上部に操作ボタンが備わっており、「M」がBluetooth/microSDカード/USBメモリ再生を切り替えるモード切替ボタン、「+」「-」はそれぞれ短く押すと曲送り/曲戻し、長押しでボリュームアップ/ダウン、「>」は再生/一時停止となります。直感的にわかりやすく、ボタン式なので操作性も良好。誰でも簡単に扱える点は高評価ですね。

↑ボタンは直感的に操作しやすいデザイン

 

背面には電源ON/OFFのスライドスイッチと、充電用のmicroUSBポート、USBメモリ用端子、micro SDカードスロットが配置されています。カバーはついていないので、水濡れやほこりには注意が必要。

↑背面は端子がむき出しなので注意

 

そして底面には2か所にゴムが貼られています。地味ですが、これにより置いたときにすべりにくく、音を出しても本体のビビリを抑えてくれるなど、なかなかいい働きをしてくれています。低価格なのに、細かいところに気を配っているのはすばらしいですね。

↑底面にはゴムが貼られていてすべりにくく、ビビリも抑えてくれます

 

ざっと本体を見てみると、なかなかいい仕上がりになっていると感じました。なお、本体カラーは黒、グレー、紺の3色があるようです。今回はグレーを選びました。

 

続いてスペックを確認しておきましょう。通信規格はBluetooth 5.0で、作動範囲は10mまで。スピーカー出力は3W、再生周波数帯域は20Hz~18kHz、SN比は65dB。内蔵バッテリーは500mAhで、再生時間は約2.5時間(最高音量時)、充電時間は約3.5時間。充電用USBケーブルが同梱されています。

↑外箱の側面にスペックが明記されています

 

再生時間より充電時間のほうが長いのは……という感じですが、安いので仕方ありません。最新のBluetooth 5.0に対応しているのはすばらしいですね。そして、スピーカー出力を見る限り、出力はモノラルのようです。

 

低音弱めだがそこそこ聴ける音質

さっそく音を聴いてみましょう。今回はiPhone 11を使いBluetooth接続で音楽を再生してみました。

 

電源スイッチを入れると、大きめの音量で効果音が鳴り、英語のアナウンスで「Bluetoothモード」と教えてくれます。この状態で、iPhone側のBluetooth接続設定から「SR9910」を選択すると、ピンポーンと音がなり鳴り、接続が成功したことを教えてくれます。電源ONとともに自動的にBluetooth接続モードになってくれるのは便利です。

 

音楽を再生してみると、低音の迫力はまったく感じられないものの中域がしっかり出ており、ボーカル曲を聴くと、思いのほか聴ける音になっていると思いました。ガツンとした低音が欲しい、という人でなければ、そこそこ満足できる水準なのではないでしょうか。

 

また、声が聞き取りやすいので、ネットラジオやドラマ・映画などのネット動画のお供にするのもアリです。コーデックの表記はどこにもないので、おそらく標準的なSBCのみですが、動画を見ていても音が映像とズレると感じることもあまりなく、普通に視聴できました。スマホやタブレットなどでネット動画を見る人は、そのためだけに買ってもいいと思います。

 

スピーカーがモノラルなので、どうしても広がりや奥行きの表現が苦手であること、また低音がかなり弱く軽い音になってしまうことが弱点ではありますが、そこさえ目をつぶれるなら、結構使えるスピーカーだと思います。価格が安く、気軽に使えるという意味で、1個持っておいても損はない商品といえるでしょう。

 

防滴仕様で水まわりで使える

次に、防滴タイプの「SR9001」を見ていきましょう。こちらは、IPX4相当の耐水性能を持ち、水しぶきがかかっても大丈夫、というもの。シャワールームやキッチンまわりなど、日常生活の水を使うシーンでの使用を想定しています。本体カラーは黒、白、ピンクの3色があるようですが、今回は白を購入しました。

↑こちらは税抜600円

 

注意したいのは、完全防水仕様ではないので、水に沈めたり、シャワーなどで連続して水をかけることに耐えられるわけではないということ。あくまで「水しぶきがかかっても大丈夫」というレベルの耐水性能です。また、使用中に濡れてしまった場合は、早めに水気をふき取って風通しのいいところで乾かしたほうがいいでしょう。

 

本体は、肉まんのようなフォルムで、底面に大きな吸盤が備わっています。これにより、タイルなどの平らな面に吸着させて設置できるので、置き場所がないところでも便利に使えます。

↑肉まんのような丸みのあるフォルムが特徴

 

↑底面に本体と同じサイズの吸盤がついています

 

上部にはボタンが配置されており、電源ON/OFFや再生/一時停止などの操作が可能。曲送り/曲戻しボタンは、長押しすることでボリューム調整もできます。また、スマホなどにワイヤレス接続しているときに着信があった場合、受話ボタンを押せばハンズフリー通話も可能です。キッチンなどで使っていて、手が濡れてスマホを触りたくないときなどは便利ですね。

 

背面には充電用端子があるのですが、これがやっかいなことにピン状の独自端子となっていて、付属の充電ケーブルでしか充電できません。充電ケーブルをなくすと充電できなくなってしまうので、注意しましょう。また、端子部には水の浸入を防ぐキャップがついていますが、外れやすく心もとないので、ここから水が入らないように細心の注意を払いましょう。

↑充電端子はほかでは見かけない形状

 

↑付属の充電ケーブルをなくすと充電できなくなりそうなので注意

 

スペックを見ると、通信規格はBluetooth 5.0で、使用距離は約10mまで。300mAhのバッテリーを内蔵しており、使用時間は2~3時間。充電時間は3時間となっています。

↑こちらも外箱の側面にスペックが表示されています

 

クリアで聴きやすい音

音を聴いてみると、先ほどの「SR9910」の音に似ていますが、高域がよりクリアで聴きやすい音質になっています。低音の迫力はないものの、BGMを流すくらいなら十分な音質ではないでしょうか。スピーカーが下向きになっているので音の指向性がなく、どこに置いてもあまり聴こえ方が変わらないのもいいですね。

 

実際にシャワー中に使ってみましたが、中高域が前に出るのでシャワーの音にかき消されにくく、ボリュームをしぼっても音楽を楽しむことができました。

 

こちらもコーデックは非公表ですが、SBCのみの対応と見られます。音の遅延などはそれほど感じられず、動画を見る程度なら音のズレも気になりません。お風呂にスマホやタブレットを持ち込んでネット動画などを見たり、キッチンで洗い物をしながら音楽を聴いたりするなら、このスピーカーを使うとよりクリアな音声で視聴できそうです。

 

以上、ダイソーから発売されている2つのBluetoothスピーカーを紹介しましたが、どちらも価格の割には十分使える“買い”な商品だと思います。低音が弱いのと、バッテリー再生時間が短いのが弱点ではありますが、この価格なら仕方ないと割り切って使えます。お手ごろなワイヤレススピーカーが欲しいという方は、一度試してみてください。

 

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