6000円切りでノイズキャンセリング搭載の「Free Pro」
Free Proは筆者が知る最新のアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤホンのなかでも、特にサイズがコンパクトで価格がとてもユーザーフレンドリーです。
完全ワイヤレスイヤホンは耳にぴたりとフィットさせて装着状態を安定させるデザインの製品が多いため、元から耳の小さい方は実際に使ってみると耳元でイヤホンが安定しなかったり、イヤーピースによる圧迫感が窮屈で苦手という声を聞くことがあります。なるべく本体サイズの小さなイヤホンを選びたくなるかもしれませんが、実はFree Proのように、シリコン製のスタビライザーを使って外耳のくぼみに本体を固定できる完全ワイヤレスイヤホンの方が、装着後外耳にかかる負担を均等に分散できるため、長時間に渡る音楽リスニングを楽しむ場合に負担をより少なく抑えられる可能性があります。
ノイキャン性能はハイレベル
Free Proのノイズキャンセリング性能をチェックしてみます。本機も左右の側面にタッチセンサーリモコンを内蔵しています。再生・一時停止は左右のダブルタップ、音量のアップ・ダウンはシングルタップで行います。
左側イヤホンの側面を3回続けて素速くタップすると、リスニングモードが「アクティブノイズキャンセリング/外音取り込み/ノーマル」の順に切り替わりながらループします。現在設定されているモードは音声ガイダンスにより確認できます。なお右側イヤホンのリモコンをトリプルタップすると「曲送り」になります。
充電ケースがコンパクトなうえ、イヤホン単体でフル充電から約7時間の連続音楽再生を楽しめるスタミナが確保されています。手荷物に入れても余計に場所を取りません。ケースの充電には汎用性の高いUSB-Cケーブルが使えるほか、Qi規格に対応するワイヤレス充電機が使えます。コロナ禍が落ち着いてきた頃には、遠方への出張や旅行に持参するイヤホンとして本機の高いポータビリティが真価を発揮すると思います。
賑やかなカフェで、音楽を再生せずにノイズキャンセリング性能を確かめてみました。イヤーピースによるパッシブな遮音効果も含めて、Free Proのノイズキャンセリングはその効果がすぐにわかるほどハイレベルだと感じました。機能をオンにすると近くで話している人の声が聞こえなくなり、さらに音楽再生を始めると店内BGMを気にすることなく深く音楽再生に入り込めます。本機を装着して電車にも乗ってみました。強めの交通ノイズに対しても高い遮音性能を確保しているので、音楽や動画再生の音声がとてもクリアに聞こえます。
Free ProはBluetoothのオーディオコーデックとして、iPhoneの実力をフルに引き出せるAACとSBCをサポートしています。Apple Musicの「空間オーディオ」に対応するコンテンツを再生してみると、先に聴いたFree 2よりも、Free Proはさらにタイトで量感の豊かなベースを特徴としていました。
クリアで鮮やかな中高域の印象がとても強いFree 2に対して、音のつながりがよくスムーズな一体感で魅了するFree Pro。各モデルの持ち味が搭載する機能の違いだけでなく、サウンドの面からもしっかりと感じられるキャラクターの立ったワイヤレスイヤホンです。両方買っても損はないのでは?
モバイルゲーミングに違いを実感できる低遅延モード搭載
今回レポートしたEarFunのFree 2、Free ProはともにBluetoothによるワイヤレス音声伝送の遅延を抑える「低遅延モード」を搭載しています。左側イヤホンのタッチセンサーリモコンに2秒間指を添えると音声ガイダンスが鳴り、モードを切り替えたことを知らせてくれます。
Google Pixel 5にそれぞれのイヤホンを接続して、簡易なキーボードによる演奏が楽しめる音楽ゲームアプリで低遅延性能を確かめてみました。低遅延モードをオフの状態からオンに切り替えると、アプリのキーボードをタップした瞬間にほぼ遅れることなく音が聞こえてきます。より画面の大きなタブレットと組み合わせれば、本物の楽器に近い演奏が楽しめてしまうかもしれません。
エントリー価格のワイヤレスイヤホンにもできることの限界がないことを、EarFunの製品にはユーザーに思い知らせてくれるでしょう。今後も最先端のトレンドを柔軟に取り込みながら進化を続けるブランドとしてEarFunは要チェックです。
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