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2021/12/8 18:30

Snapdragon Soundがワイヤレス新時代を告げる! AVIOT 「TE-BD21j-ltd」の実力を徹底チェック

左右独立型の「完全ワイヤレスイヤホン」は、スマホによる音楽再生、動画やゲームの音声リスニングからビデオ通話のコミュニケーションデバイスまで、幅広く使われています。今回はハイレゾ再生や、ワイヤレスによる音声伝送の低遅延性能について革新的な進化を遂げたAVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-BD21j-ltd」を紹介します。

↑AVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-BD21j-ltd」(実売価格1万9800円/税込)

 

Snapdragon Soundがワイヤレスの課題を解決

ケーブルによる接続が不要な完全ワイヤレスイヤホンは、有線イヤホンよりも取り回しが良く、先進的な技術を搭載する製品も数多くあります。しかしながらBluetoothによるワイヤレス再生の場合は、ハイレゾの楽曲がそのままの高音質で楽しめなかったり、音声伝送時に遅延を伴うことが長年の課題とされてきました。

 

スマホのシリコンチップでおなじみのクアルコムが独自に開発したaptX Adaptiveというコーデックが、それらの課題をいっぺんに解決する技術として注目されています。最新世代のaptX Adaptiveコーデックに対応するスマホと完全ワイヤレスイヤホンを組み合わせれば、最大96kHz/24bit対応のハイレゾ再生が可能となるのです。

 

また、この組み合わせではワイヤレスオーディオの伝送遅延も抑えることができるようになります。遅延の課題が解消されれば、例えばスマホでモバイルゲームを楽しむ際に、コマンドを入力してから効果音が聴こえてくるまでのタイムラグがなくなって心地よく遊べたり、また動画再生時には役者の口元(映像)とセリフ(音声)との間合いがズレることなく同期します。

↑クアルコムの技術を搭載して、高品位なオーディオ体験を可能にするスマホとBluetoothオーディオ製品はSnapdragon Soundのロゴにより見分けられるようになります

 

これに従来のHD品質の音声通話と比べて2倍のサンプリングレートにあたる、32kHzのクリアな音声通話を実現するaptX Voiceを加えて、2021年の3月にクアルコムが「Snapdragon Sound」という新たな技術規格を発表しました。Snapdragon Soundに対応するスマホとBluetoothオーディオ機器を組み合わせれば「最大96kHz/24bitのハイレゾ再生」「低遅延」「高音質通話」という、3つの先進的なBluetoothオーディオ体験が楽しめるというわけです。

 

国内最速でSnapdragon Soundに対応

AVIOTのTE-BD21j-ltdは国内で最も早く発売されたSnapdragon Soundに対応する完全ワイヤレスイヤホンです。2020年に発売されたオリジナルモデルのTE-BD21jから、Snapdragon Soundへの対応も含めて大きな変貌を遂げています。

 

音の心臓部となるドライバーは、2基のBA(バランスド・アーマチュア)型ドライバーによるデュアルBAドライバーと、8ミリ口径のダイナミック型ドライバーを組み合わせたハイブリッド構成。ダイナミック型ドライバーはPETチタンコンポジット素材に、高密度パルプを貼り合わせた軽量化デュアルレイヤー振動板と強い磁力を生み出せるネオジウムマグネットを採用し、入力される音声信号に対する応答速度を高めています。

↑TE-BD21j-ltdはコンパクトな本体に2基のBA型ドライバーと1基のダイナミック型ドライバーを搭載しています

 

コンパクトなイヤホンを充電ケースから取り出しやすいように、ハウジングには帯状にローレット加工を施しています。この部分に外来ノイズにも強い無垢のジュラルミン金属から削り出したパーツを使うことで、見た目の高級感が加わるだけでなくピュアで歪みのないサウンドが再現されます。

↑側面のローレット加工を施したパーツは無垢のジュラルミンからの削り出し素材です

 

本体側面にはタッチセンサー方式のリモコンが内蔵されています。応答感度が良く、正確な操作ができるリモコンです。音楽の再生・停止、送り操作だけでなく音量のアップダウンも可能。AVIOTのイヤホン専用アプリ「AVIOT SOUND XXX」を活用すれば、リモコンの操作方法をユーザーが覚えやすいように設定を自由に変えることもできます。

↑イヤホンの設定や音質のカスタマイズができる「AVIOT SOUND XXX」アプリ

 

TE-BD21j-ltdは高音質再生に特化しているため、あえてアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載していません。付属のイヤーピースによるパッシブな遮音効果が十分に得られることもあり、屋外を移動しながら安全に音楽再生を楽しめるように外音取り込み機能を搭載しています。アプリから再生音量を減らす割合を指定したり、外音取り込み機能の調整が可能です。

 

内蔵バッテリーで音楽再生は最長約9.5時間、ハンズフリー通話は約6時間連続使用ができます。aptX AdaptiveやaptXコーデックを使用すると少し連続使用可能時間が短くなりますが、それでも旅の移動中のエンターテインメント再生やビデオ会議が余裕でこなせるスタミナを備えています。さらにイヤホン本体はIPX4等級の防滴仕様なので「高音質なスポーツイヤホン」としても、TE-BD21j-ltdは注目したいモデルです。

↑充電ケースにより繰り返しチャージしながら長時間の音楽再生が楽しめます

 

完全ワイヤレスイヤホンでハイレゾを聴いてみた

Snapdragon Sound対応完全ワイヤレスイヤホンであるTE-BD21j-ltdはすでに発売されていますが、同じSnapdragon Soundに正式対応するスマホで、なおかつ日本国内で入手できるものは現状ではごく限られています。今回はASUSがSIMフリースマホとして発売している、クアルコムのモバイル向けSoC「Snapdragon 888」のリファレンスモデルでもある「Smartphone for Snapdragon Insiders」(以下ではSnapdragonスマホと呼びます)を用意してサウンドをチェックしました。

↑ASUSのSmartphone for Snapdragon InsidersとAVIOTのTE-BD21j-ltd。Snapdragon Sound対応機どうしをペアリングして音質をチェックしました

 

aptX Adaptiveは元々最高48kHz/24bitの音質を再現できるBluetoothオーディオのコーデック技術としてスタートしました。今年の秋から本格的に普及が進んだSnapdragon 888から、96kHz/24bit対応になった最新バージョンのaptX Adaptiveが搭載され、スマホのメーカーがこれを扱えるようになりました。ただしSnapdragon 888を搭載するスマホのすべてが、96kHz/24bitのハイレゾ再生が楽しめるというわけではありません。Snapdragon 888を搭載していてもSnapdragon Soundに対応してないスマホも存在します。

 

ASUSのSnapdragonスマホは、aptX Adaptiveの96kHz/24bit再生を正式にサポートするSnapdragon Sound対応機です。AVIOTのTE-BD21j-ltdにペアリングすると、コーデックは自動的にaptX Adaptiveが選択されます。通知トレイに表示される「Qualcomm aptX Adaptive設定」から、「利用可能な場合に96kHzサンプルを使用」をオンにするとAVIOTのイヤホンで96kHz/24bitのハイレゾ再生が楽しめるようになります。

↑aptX Adaptiveに対応する製品どうしをペアリングすると自動的にaptX Adaptiveコーデックが選択されます

 

音楽配信サービスのmoraで購入した96kHz/24bit対応のハイレゾ音源を、ハイレゾ対応の音楽プレーヤーアプリ「Poweramp」で再生してみます。

 

aikoのアルバム「どうしたって伝えられないから」の楽曲「ばいばーーい」では、ディティールの再現力の高さに圧倒されました。解像度の高い再現力を備えるTE-BD21j-ltdだからこそ、96kHz/24bitのハイレゾ音源に収録されたボーカルの繊細な声の表情、息づかいをリアルに伝えてくれます。中高域の見晴らしの良さと透明感は従来のBluetoothオーディオから一皮向けた印象を受けました。

↑aikoのハイレゾ楽曲をワイヤレスで聴いてみた

 

ジャズバンドの演奏もピアノのメロディの躍動感と、指先の繊細なタッチがリアルに蘇ります。エレキギターのカッティングはとても歯切れが良く軽やか。ウッドベースの弦が柔らかくしなり、スムーズな低音を響かせます。TE-BD21j-ltdは、まるでプレーヤーの姿を目の前に浮かび上がらせるように活き活きとした音を描くイヤホンです。

 

aptX Adaptive対応のスマホも増加中

シャープのAQUOS R6もSnapdragon 888を搭載し、最新バージョンのaptX Adaptiveによる96kHz/24bit再生に対応するスマホです。本機をAVIOTのTE-BD21j-ltdに接続してハイレゾ音源を聴いてみました。

↑シャープのAQUOS R6とAVIOTのTE-BD21j-ltdのペアリングで再生をチェック

 

Amazon Music Unlimitedで配信されているULTRA HD音質、96kHz/24bitの音源を再生してみると、ボーカルの透明感と伸びやかさ、楽器の音色の艶やかさが存分に味わえました。アプリの再生ステータス表示にはスマホからイヤホンまで96kHz/24bitのハイレゾ再生ができていることも表示されます。

 

ただQualcomm aptX Adaptive設定から96kHzのチェックボックスをオンにしても、音楽再生を開始すると48kHzの音質に戻ってしまうことがあったり、aptX Adaptiveの接続状態が時折不安定になることがあります。やはり安定した96kHz/24bit再生を楽しむためにはSnapdragon Soundに対応するスマホの方がベターと言えますが、一般に広く購入できるAQUOS R6のようなスマホでaptX Adaptiveによる高音質・低遅延のBluetoothオーディオ再生が楽しめるメリットは大きいと思います。

 

ハンズフリー通話の音声もクリア

ASUSのSnapdragonスマホに簡易なピアノの演奏が楽しめるゲームアプリを入れて、入力操作に対する音声の遅延も確かめてみました。AVIOTのTE-BD21j-ltdをaptX Adaptiveに対応していないGoogle Pixel 6 Proに接続した場合と比べてみると、Snapdragonスマホの方がコマンド入力に対する音の反応が速く、心地よくプレイできます。

↑ゲーム音声も遅延なくスムーズに楽しむことができます

 

SnapdragonスマホとAVIOTのTE-BD21j-ltdによるハンズフリー通話の音声もチェックしました。通常のBluetoothイヤホン・ヘッドホンをつないで聴く音声よりも、Snapdragon Soundに対応するAVIOTのイヤホンは通話相手の音声がよりクリアに聴こえます。声の輪郭が的確に捉えられるので、長時間の会話も聴き疲れしにくくなるはず。ビデオ会議もより快適になりそうです。

 

AVIOTはいつも最新のイヤホンに最先端のオーディオ技術を積極果敢に搭載して、なおかつ誰でも迷わず手軽に使える完成度の高い製品に仕上げてくるブランドです。Snapdragon Soundに初めて対応したTE-BD21j-ltdも、練り上げられたハイレゾ対応のサウンドと抜群に安定した操作感が魅力的な完全ワイヤレスイヤホンという印象。これからも続々と登場するSnapdragon Sound対応のスマホにベストマッチするイヤホンとして、AVIOTのTE-BD21j-ltdをイチオシしたいと思います。

 

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