ようやく夏の暑さもおさまり、ふと街中を歩いてみると、意外な変化に気付いたり、素敵なものを見つけたり……。そんな日々の些細な発見を写真として記録できたらオシャレですよね。普段使っているスマホでの撮影も便利ですが、やっぱり写りの違うデジタル一眼カメラを相棒にして街の風景を記録したい! と思う方もいるでしょう。そこで今回は、軽量かつ取り回しに優れ、シャッターチャンスに強い機能を持つ、スナップ撮影に最適なカメラをプロカメラマンの吉森信哉さんが厳選。オススメの3モデルを1日使い倒してもらい、細かいポイントまでチェックしました!
【3項目CHECK】
街歩き・スナップ用のカメラで重要となる3項目をチェックしました!
①取り回し
ボディの軽さそのものも重要ですが、撮影時に持ちやすく安定して構えられるかというのも特に大事なポイント。各モデルを実際に使い、グリップ形状もチェックしました。
②操作感
街中ではいつシャッターチャンスが訪れるかわからないもの。素速く電源が入れられ、シャッターボタンが押せるのが理想といえます。2つの操作が、右手だけでスピーディーにできるのか試してみました。
③ファインダー
明るい屋外での撮影は、液晶画面が見えづらくなるのでファインダーがあると便利。接眼部が覗きやすく、画面が大きくみえるかどうかがポイントとなります。EVF(電子ファインダー)を採用するミラーレスでは、画面の解像度の高さも要チェックです。
軽さと抜群の操作性でシャッターチャンスを逃さない
ニコン
D5500
実売価格7万6400円(18-55 VRⅡレンズキット)
タッチ操作対応のバリアングル液晶を搭載し、ライブビュー撮影も快適。Wi-Fi機能でスマホでの画像閲覧や取り込みにも対応するモデルです。本体は約470gと一眼レフとしては軽量なのに非常に高機能で、多くのシーンに対応できるのが魅力。
○SPEC
●有効画素数:2416万画素 ●撮像素子:APS-C型 ●ISO:100-25600 ●連写:約5コマ/秒
↑タッチフォーカスのほか、タッチシャッターも対応の可動式液晶を採用。ライブビュー時も素速い撮影ができます。
【3項目CHECK】
①取り回し ★★★★
グリップが深く握りやすい一方で、マウント部などは薄型で軽いのが印象的。レンズも軽量で持ちやすいです。
②操作感 ★★★★★
シャッターボタンのそばに電源スイッチを配置。すぐにシャッターが切れ、チャンスに強い構造です。
③ファインダー ★★★★
接眼部はやや小さめですが、像がクリアな光学式ファインダーを採用。被写体の細部まで確認できます。
【作例】
レトロデザインのボディに最新技術が満載!
オリンパス
OLYMPUS PEN-F
実売価格22万3340円(12mmF2.0 レンズキット)
クラシカルな小型ボディに、Wi-Fiなどを含む最新機能を凝縮されています。ボディ内手ブレ補正を搭載し、広角域~望遠域まで安定した撮影が可能。
○SPEC
●有効画素数:2030万画素 ●撮像素子:4/3型 ●ISO:100-25600 ●連写:約5コマ/秒
↑アートフィルターなどの撮影機能が選べるクリエイティブダイヤルが秀逸。思い通りの画作りをサポートしてくれます。
【3項目CHECK】
①取り回し ★★★
ボディの革調加工で滑るような印象はありません。ただ、グリップは親指部のみなので、使っていて不安に感じる人はいるかもしれません。
②操作感 ★★★
電源ノブがシャッターの反対側に設置されているので、起動スピードは他2モデルと比べてやや控えめです。しかし、各ダイヤルが独立しているので誤操作の心配はありません。
③ファインダー ★★★★★
接眼部が大きく覗きやすいのが魅力です。倍率1.23倍で像が大きく、約236万ドットと高解像な有機ELを採用しています。
【作例】
4Kフォト機能で決定的な一瞬をしっかり記録!
パナソニック
LUMIX DMC-GX7 MarkⅡ
実売価格13万3500円(ライカDCレンズキット)
上位機種のGX8同様の4K動画や4Kフォト(4K動画から静止画を切り出せる)に対応。起動やシャッターストロークなど、速写性にも優れ、手ブレ補正機能も強力な一台です。動画から静止画を切り出せるので、決定的な一瞬でもベストなタイミングで写真にすることができます。
○SPEC
●有効画素数:1600万画素 ●撮像素子:4/3型 ●ISO:100-25600 ●連写:約6コマ/秒
↑薄型ボディですが、前後2ダイヤル式を採用。絞りやシャッター速度など、カメラの設定を右手だけで迅速に変えられます。
【3項目CHECK】
①取り回し ★★★★
浅めですが、指掛かりのいいグリップ採用で持ちやすさを感じます。本体は約426gと軽量なので、右手だけでもホールドすることが可能です。
②操作感 ★★★★★
背面の右手親指の位置に電源スイッチを配置。起動も高速で電源を入れた後、すぐに撮影できるようになります。
③ファインダー ★★★★
接眼部は適度な大きさで覗きやすい。約276万ドット液晶で解像度も十分にあり、像も大きめなので見やすい構造です。
【作例】
【まとめ】
スナップ撮影に最適な3モデルを紹介しました。取り回しのよさと、総合的なバランスで選ぶならニコンのD5500、アートフィルターなどを使った仕上がりや、見やすいファインダーにこだわるならオリンパスのPEN-F、そして、4Kを使った決定的な一瞬の記録や操作性にこだわるなら、パナソニックのGX7MarkⅡがオススメだといえます。各社のシャッターチャンスを逃さない工夫を最大限に活用して、思い出に残る1枚を記録してみましょう!