みなさんは、ゲンを担ぐタイプだろうか?
筆者は、思い切り担ぐ。
大事な打ち合わせの日は必ず赤いパンツをはいていくし、毎朝仕事を始める前に必ずトイレ掃除をして、その後机の上とPC、それにマウスもキレイに拭く。ゲン担ぎではなく、ルーティーンといったほうがいいかもしれない。
幸運をキーワードに展開するマニュアル本
ゲンを担ぐという行いの目的はなんだろう。仕事をはじめとする日常生活のもろもろの構成要因の一つひとつがうまくかみ合いながら流れていくようにすることだ。ゲン担ぎと決めたルーティーンを通じて幸せを掴み、幸運に恵まれたいのだ。
「幸せを掴んだ人、運に恵まれた人には、共通点がある」
『幸せグセがつく きらめきのルール』(西谷泰人・著/学研プラス・刊)の著者、西谷泰人さんはそう語る。
西谷さんはキャリア40数年、延べ7万人もの人々を鑑定してきた手相家だ。この本は、幸せを掴み、運に恵まれるための15の共通点を効率よくまとめた一冊だ。西谷さんの鑑定をきっかけに運を味方につけ、運に恵まれ、幸せを掴んだ人たちは、どんな考え方をして日々を暮らし、どのような習慣を身に着けたのか。
それを核として書かれたこの本はマニュアルでもあり、ケーススタディでもある。
15の共通点
15の共通点を明らかにしてしまおう。
①良いことはむやみに人に話さない、悪いことはどんどん話す
②答えは3か月、長くても3年以内に出す
③幸運のサインを見逃さない
④運のいい人と付き合う
⑤プラスの言葉を口癖にする
⑥夢判断を暮らしに活用する
⑦焦らずに実力をつける
⑧未来の幸せをしっかりイメージする
⑨“たちまち運命改善法”と日々心がける
⑩小さいうちに大騒ぎしよう、大きくなったら落ち着いて
⑪運気の良い方位に旅行か引っ越しをする
⑫人気者になる
⑬お金や幸せを載せる受け皿を大きくする
⑭いつまでも若々しく健康を保つ
⑮“軽い心”を持つ
上に紹介した項目はそのまま章立てとなっていて、西谷さんに鑑定を受けた人の実体験が綴られていく。
実用的で、実践的な構成
各章の冒頭部分に、イントロ的な短い文章が記されている。たとえば第1章は以下のような内容だ。
嬉しいことがあったときは、誰もが誰かに話したくなるものです。でも、相手を選ばないといけません。あなたの嬉しいことを、「心から喜んで」増幅してくれる相手にだけ話しましょう。反対に、悪いことはどんどん話して吐き出しましょう。「話す」は「離す」に通じます。
『幸せグセがつく きらめきのルール』より引用
さらに、各章の最後に設けられた“エッセンス・オブ・エッセンス”という項目で、章ごとのまとめが箇条書きで記されている。同じく第1章は次のような文章だ。
・「話す」は「離す」に通じる。
・良いことは、倍増してくれる相手にだけ話す。
・良いことを話していいタイミングは、それが間違いなく実現する段階になったら。
・悪いことは話して吐き出さないと、陰の気が溜まって不運を招く。
『幸せグセがつく きらめきのルール』より引用
イントロと“エッセンス・オブ・エッセンス”にはさまれるのが、それぞれの項目に関するケーススタディだ。
鑑定が導き出すリアルなデータ
ケーススタディの核となる部分は、西谷さんが2006年5月からアップし続けているウェブサイトのデータだ。
恋愛、結婚、仕事、厄除け、健康、そしてお金。ありとあらゆるジャンルを網羅したリアルストーリーの数々は、この手の本にありがちな現実離れした響きはなく、必要以上にスピリチュアリティについて語ることもない。むしろ身近と形容できるものばかりだ。身近という感覚は、「自分でもこれならできる」と思える行いへの安心感から生まれるのだろう。
本書を読んで思ったことがある。「なにかいいことないかな」とか、「幸せになりたいな」なんて漫然と考えながら、自分自身でさえはっきりとイメージできないものをただ待っているばかりでは幸せも掴めないし、運にも恵まれない。
何らかの具体的な動きを自ら起こして、運気の流れの源となるうねりみたいなものを作らなくては、ものごとはうまく運んでいかないはずだ。筆者が大事な打ち合わせに赤いパンツをはいていくのも、毎日トイレ掃除を欠かさないのも、そういう気持ちを示す――おそらく神様とか、天に対して――ための行いなのだと思う。やるべきことはやっているという自覚があれば、それだけでポジティブになれるんじゃないだろうか。
(文:宇佐和通)
【文献紹介】
幸せグセがつく きらめきのルール
著者:西谷泰人
出版社:学研プラス
著者の西谷泰人先生は有名人から一般の人まで、7万人以上の人たちの人生を鑑定を通じてみつめてきた人物。その中で、確実にチャンスをつかんで幸せになる人に共通の考え方、習慣の“クセ”があることを発見!本書でその幸せを呼び込む“幸せグセ”を大公開!
Kindleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
iBooksで詳しく見る
BookBeyondで詳しく見る
BookLive!で詳しく見る
hontoで詳しく見る
紀伊國屋書店ウェブストアで詳しく見る