本・書籍
2017/12/12 11:00

プロが教える“インスタ映え”するスナップ写真の撮り方

「インスタ映え」が、今年2017年の流行語大賞になった。インスタグラムは世界中の人々が夢中の写真共有SNS 。有名人、あるいは友だちが見ている”カメラの目”を一緒に楽しめるのが最大の魅力だ。そして、投稿するときは、とにかく「映えるいい写真」を撮影したいと誰もが思っているのだ。

38680324 - taking photo of empty glasses set in restaurant - dinner table outdoors at sunset

 

素人の写真は構図がだめ?

私は自分が撮った写真を褒められたことが一度もない。うちの夫はカメラマンで、わが家にはカメラマン仲間がよく遊びにくるのだが、そのとき私が撮ったスナップ写真を見つけると彼らは決まって言うのだ。「どうして素人が撮るとこうなっちゃうかねぇ」と。何がダメなのと問うと、全部だよと返されてしまうが、ひとつあげるとしたら「構図」がなってないそうだ。

 

というわけで、私は今、インスタグラムには投稿する自信がなく、見る専門なのだ。しかし、言われっぱなしでは悔しい! 私だってインスタ映えする写真を撮りたい!

 

そこで、『スナップ写真の正しい撮り方』(CAPA編集部・編/学研パブリッシング・刊)のページを開いてみた。

 

 

名画に学ぶ構図パターン

 古くから絵画の世界では理論的な構図パターンが存在していました。意図や印象を伝えるため、必須のセオリーとも言え、歴史上の名作はほとんど何らかのパターン分類できます。構図パターンは人間の視線の動きや、形から受ける印象に基づいたもので、写真にもそのまま適応が可能です。

(『スナップ写真の正しい撮り方』から引用)

 

インスタ映えする構図パターンは以下の通りだ。さっそく覚えておこう!

 

3分割法:最も基本となる万能な構図。画面の縦と横を3分割し、その線や交点の上に重要なポイントを重ね合わせると、バランスのいい写真が撮れる。

日の丸構図:無地か、それに近い空間のど真ん中に主題を置くと、シンプルだが迫力が出る。

水平構図:水平方向の線を何本か強調することで、横方向への広がりや安定感を演出。都市風景におすすめの構図だ。

対角線構図:画面の対角線を意識した構図。街並みや風景の広がりや長さ、奥行きを演出できる。

放射線構図:画面中央を起点に、被写体が描く線が放射状になる構図。広角レンズを使うと遠近感が強調されよりよい写真仕上がる。

S字構図:カーブを描く道や渓流を撮るときに使える構図。画面上にリズムが生まれ、曲線がどこまでも続いていくように見せる効果がある。

楕円構図:楕円を描くことで独特のリズムが生まれる。ただし、楕円は一部が欠けているほうがダイナミックな写真になる。

シンメトリー構図:美術作品や建築に用いられてきた技法で、非対称なものにはない美しさがある。

逆三角構図:あえて不安や不安定さを感じさせる写真を撮りたいときは、V字の線を基調にした構図を使う。

 

私も、今後レンズをのぞいたら、いずれかの構図を意識してからシャッターを押すように心掛けたいと思う。

 

 

ペットは「ネコ目線」「イヌ目線」で狙え

わが家のプライベート写真ストックの被写体の大半は娘と犬だが、夫が撮った写真と私が撮った写真を、あらためて見比べてみたら、わかったことがあった。私の写真がいつでも自分目線で撮影しているのに対し、夫の写真は子ども目線、犬目線なっていたのだ。

 

本書のスナップ撮影の応用テクニックでも、ローアングルを紹介している。

 

広角レンズを使い、ローアングルで被写体を強調すると写真に動きが出るそうだ。たとえば、街中のネコを超ローアングルの「ネコ目線」で狙ってみる。さらに広角レンズを使ってあおることで遠近感が出て、いまにもネコが動き出しそうな写真に仕上がるのだ。ペットの写真をインスタに投稿したい人は、このテクニックを使ってみよう!

 

 

旅のスナップは”自分の視点”で

旅先で出会った美しい風景も、ただ写すだけではだめだという。大事なことは撮影者ならではの視点を持つこと。

旅のスナップでは、最初に5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どうした)を意識して撮るとスナップ写真としてだけでなく、旅の記録にもなる。

(『スナップ写真の正しい撮り方』から引用)

 

その土地で初めて見たもの、出会った人や生活感のあるものを、自分の視点で撮ってみることをおすすめだ。たとえば、人やモノはフォーカスすることで息づかいを感じさせる写真に仕上がるし、古い建造物は部分の質感に着目し、ぐっと寄ってみると迫力が出るそうだ。

 

本書では、ピント合わせ、露出補正、ホワイトバランス、絞りとボケ表現など、知っておきたいスナップ撮影の基礎知識はもちろんのこと、夜景のスナップ、雪景色のスナップなどなど、ありとあらゆるシーンの効果的な撮り方を詳しくレクチャーしている。

 

この本を読んでから、写真を撮ってインスタに投稿すれば「いいね!」が増えること間違いなし!

 

 

【著書紹介】

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スナップ写真の正しい撮り方

著者:CAPA編集部(編)
出版社:学研プラス

一味違うスナップ写真の撮り方をCAPA、デジキャパ!で活躍する若手写真家が作例を多く交えながら解説。構図のツボや画角(レンズ)の選び方など、技術的なテクニック面もサポート。コレを読めば、センスのいいスナップ術が身に付きます!

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