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2018/3/8 16:30

「上から下へ」「奥から手前へ」知っておきたいそうじの3原則

私は40年近く主婦をやっています。これだけ長く従事してきたのですから、そろそろ「主婦業、きわめたり」と、宣言したいところですが、なかなか満足の境地には達しません。

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それどころか、家事の技術は退化しているように感じます。主婦業とは奥が深く、やってもやっても、限りがないのです。

 

 

それぞれの家庭にそれぞれの家事のしかた

そもそも主婦業とは、何を指すのでしょうか? 私はこれまで「主婦業とは家事をして、子供が出来たら、その子を慈しんで育てること」と、思ってきました。ところが、息子が独立した今もなお、なんだかんだと主婦として、嫁としてするべき仕事が多いのですから驚いてしまいます。

もちろん、主婦は家庭によってそれぞれ役割が異なります。絶対に家事をしなくてはいけないということもありません。

 

家事をしたくても、仕事が忙しかったり、体の具合が悪いなどの理由で、できない人もいます。「家事はしたくないからしない」という人もいるかもしれません。

 

 

新米主婦だった頃

結婚したばかりの頃、今では考えられないほど、私は家事に時間をかけていました。夕食の支度も料理の本を見ながら作るので、おそろしく時間がかかりました。

 

何もかも不慣れなため、手抜きをしたくてもどうしていいかわからず、計量スプーンを駆使して料理を作り、そうじにも力を入れていました。料理は好きだったので、それほど苦には思いませんでしたが、問題はそうじでした。頑張っても頑張っても、部屋はあっという間に散らかります。

 

新婚生活を始めたのは狭いマンションの一室でしたが、拭いたり、掃いたり、磨いたりを繰り返していると、あっという間に一日が過ぎました。おまけに、そうじしてきれいになるスピードより、汚れるスピードの方がはるかに早いのです。やがて私は、「ご飯はちゃんと作る。しかし、そうじは適当にする」と、決めました。食事の手を抜くと、健康にかかわるけれど、部屋が汚くても死にはしないと考えたからです。

 

 

手抜きするならそうじにかぎる?

結婚して10年ほどした頃、私は仕事としてエッセイを書くようになりました。たいして忙しくなどなかったのですが、それでも、締め切り前になると、家事は手抜きにつぐ手抜きとなります。元々、好きではなかったそうじは、手抜きを通り越していきました。料理して洗濯して、息子と遊んでいると、そうじなんかする気にはなりません。

 

やがて、私は思い知ることになります。そうじをためると、どういうことになるかを…。

 

いったんサボってしまうと、締め切りが終わっても、部屋を元に戻すためにかなりのエネルギーが必要となります。油でべたべたになったガスコンロ、曇りガラスと化した窓ガラス、なんだかヌメヌメするそこら中の排水口。1年に数回、頑張って大そうじをすることはするのですが、くたびれてダウンとなります。寝込んでいるうち、部屋はあっという間に汚れ果て、大そうじ前より汚くなる有様でした。誰か、助けて! 何とかして! と言いたい気分になります。では、いったいどうしたらいいのでしょう?

 

 

家事代行のプロに聞け!

何とかしなくてはと焦った私は、プロに教えを仰ぐことにしました。道をきわめている存在は頼りになります。

 

家事代行のプロが教えるかしこいそうじ術』(家事代行サービスCaSy・著/学研プラス・刊)には、プロならではのアイデアが満載です。汚れたガスコンロを前に呆然と立ち尽くす私にとって、まさに救いの手です。ああ、ありがたや、ありがたや。思わず、拝みたくなるほどです。

 

著者は家事代行サービス業を行うCasyというサービス会社ですから、さすが、具体的にすべきことが書いてあります。

 

 

知っておきたいそうじの3原則

1:上から下へそうじする。
ほこりやごみはそうじをしている間にも重力に従い、上から下へ落ちていきます。ですから、天井から始め、棚の一番上へと、順番にそうじしていけば、効率がいいというわけです。

2:奥から手前へそうじする
水平方向にそうじする場合は、奥の方のごみを集めて、手元に集めるようにすれば、取りこぼしがありません。

3:軽い汚れからひどい汚れへそうじする
軽い汚れを落としてからひどい汚れに取りかかれば、ぞうきんなどの道具をその都度洗わなくてもすみ、手間が省けて時短になります。

 

 

実行していなかった3原則

この3原則、私は何一つできていませんでした。毎日のそうじは、床にそうじ機をかけるところから始めます。そして、あとからふと天井のほこりに気づいてはらったりするのですから、順序が逆でした。

 

トイレなどはたいした理由もなく、なんとなく手前から雑巾がけをしていました。トイレの奥には綿埃がたっぷり残したままになっているというのに。

 

さらに、汚れは一番、ひどいところから拭き取っては、雑巾をゆすぐを繰り返していました。とりあえず汚いところをなんとかしなくてはと焦るのです。

 

 

プロに任せるのもひとつの手かも

『家事代行のプロが教えるかしこいそうじ術』に触発されて、私も久しぶりに気合いをいれてそうじをしてみました。

 

昨年の暮れ、忙しくて大そうじをしていなかったので、我が家は空前のちらかりようです。ところが、3原則を守っただけで、不思議なことが起こりました。よどんでいた川の水が流れ始めるように、家の中の空気が一変し、澄んできたのです。

 

やはり、プロにはプロの工夫があると、うならないではいられません。もし、時間に余裕がなく、金銭的に余裕があるなら、たまにはプロに家事をまかせてみるのもひとつの手かもしれません。

 

プロがそうじをした後をなぞれば、簡単に綺麗な部屋を取り戻すことができるような気がするのですが、いかがでしょう?

 

 

【著書紹介】
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家事代行のプロが教えるかしこいそうじ術

著者:家事代行サービスCaSy
出版社:学研プラス

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