ほめ方にもコツがいる!
後輩がいい仕事をしてくれた時、同僚がビッグ案件をゲットしてきた時、あなたならどうほめますか? ほめ方ひとつで、相手のモチベーションがグッと変わるそうですよ。
ある人がポジティブなおこないをした場合、「いいことをしましたね」「ラッキーだったね」など“行動”や“運”に結びつけてほめるよりも、「やっぱり○○さんはさすがだね」「運の強い人ですね」などと“存在”に結びつけてほめた方が、意識の深いところに影響を与えます。
(『図解 モチベーション大百科』より引用)
「やったな!」「すごいな!」だけではもったいない! では、相手のモチベーションを変えるためには具体的にどんなほめ方をしたらいいのでしょうか?
ほめ方によって、2週間後の行動が変わる?
ビー玉で遊んでいる子どもたちに「友だちにビー玉を分けてもらえる?」とお願いをした面白い実験があります。
Aチームの子どもには…
「きみはいいことをした。素晴らしいことだ。人の役に立つことをした」と行動をほめます。
Bチームの子どもには…
「きみは友だちを喜ばせた。素晴らしい子だ。人の役に立てる子だ」と人柄をほめます。
2週間後、
Aチームのうち10%が
Bチームのうち45%が
入院をしている子どもを元気づけるためのプレゼントをした。
(『図解 モチベーション大百科』より引用)
こんなに行動が変わるなんて驚きですが、確かに人柄をほめてもらえる方が気持ちがいいですし、もっとほめられたくなりますよね(笑)。本当かしら? と疑っている人は、ぜひ一度自分の周りの人で実験しちゃいましょう!
何があっても「良かった!」というと、ストレスが減る?
「言霊」なんてよく聞きますが、言葉が身体に与える影響を計測した実験があります。唾液からストレスを感じると分泌されるコルチゾールというホルモンを採取し、比較したものです。
Aチームの被験者には…
「危険」「不可能」「無理」などのネガティブな言葉が数分ずつスクリーンに映し出される。
Bチームの被験者には…
「できる」「可能」「価値がある」などのポジティブな言葉が数分ずつスクリーンに映し出される。
Aチームはコルチゾールが上昇し、
Bチームはコルチゾールが減少した。
(『図解 モチベーション大百科』より引用)
さすがに売上が下がって会社が危機的状況なのに「良かった!」とは言ってられませんが、「改善点を見つけられて良かった」「課題が見つけられたのはいい成果だ」などポジティブに言うことで、自分のストレスを軽減することができるわけです。ストレスを感じて、モチベーションが下がり、仕事のやる気がなくなってしまわないように、普段から自分が発する言葉、伝える言葉にも注意していきたいですね。
『図解 モチベーション大百科』にはまだまだたくさんの法則が掲載されています。モチベーションの法則を味方につけて、新年度に負けないココロに育てましょう!
【著書紹介】
図解 モチベーション大百科
著者:池田貴将
出版社:サンクチュアリ出版
私たちには意思があり、意思があって動いている。でも、意思じゃないものも私たちを動かしている。私たちを動かしている“モチベーション”とは一体なにか? “モチベーション”の正体を突き止めるべく、スタンフォード大、ハーバード大、コロンビア大、プリンストン大、ペンシルバニア大など数々の一流研究機関でおこなわれた100通りの心理・行動実験を、ビジネスマンにも応用できるよう図解でわかりやすく解説。“モチベーション”をマスターすれば、面倒くさがりな自分も、怠惰な周囲の人たちも、頑固な顧客たちも、どうしてそうするのか? どうしてそうしないのか? 長年の謎が解け、ビジネスで抱える問題の多くが解決するだろう。