今年は明治維新150周年の節目の年です。幕末~明治時代には、現代の私たちの生活に身近なものがたくさん発明されたり、広まったりしています。
例えば、牛丼やあんパンなどの食べ物は、明治時代に生まれた和洋折衷の食べ物の代表です。そして、明治時代は都市の人々の間では洋服が流行するなど、ファッションの西洋化が大きく進んだ時代でもあるのです。
龍馬のファッションセンスは凄い
「ファッションビルのひみつ」(まさやようこ他・著/学研プラス・刊)には、ファッションに関する雑学が満載です。なかなかマニアックな豆知識が紹介されていますが、本書や最近の話題の中から、明治維新に関するファッションのお話をいくつか紹介してみたいと思います。
幕末に活躍した維新志士と言えば、新しい時代を切り開くため、強い志を持って集まった若者たちです。そんな幕末のヒーローたちは、意外にもおしゃれ好きでした。
坂本龍馬はブーツを愛用していました。しかも、ブーツを履き、写真まで撮影しているのです。誰もが知る、有名な龍馬の写真がそれです。よく見ると、はかま姿でブーツを履いているのがわかります。和服にブーツを合わせるなんて、龍馬のファッションへのこだわりもなかなかのものです。
幕末に日本に伝わったネクタイ
クールビズがどんなに盛んになっても、ビジネスパーソンに必携なファッションアイテムと言えば、ネクタイですよね。初めて日本に伝わったのも、幕末の頃です。日本に持ち帰ったのは、ジョン万次郎といわれています。
漁師だった万次郎は、漁をしているときに遭難してしまい、アメリカの船に助けられました。彼はそのままアメリカへと渡り、10年間を異国の地で過ごして、1851年にようやく日本に帰国するのです。
その帰国時の所持品のなかに、ネクタイが3個あったと伝わっているのです。万次郎はその後、通訳者として活躍し、海外の文化を日本に紹介する橋渡し役をしたのです。