成果が出ない。仕事が楽しくない。ご愁傷さまです。病は気から。つまらない人生も、考えかたをすこし変えるだけで好転します。
『たった2分で、自分を磨く。』(千田琢哉・著/学研プラス・刊)は、アッと驚くような発想転換アイデアをたくさん収録している自己啓発書です。
ノルマは上方修正するほうが楽しい
今月100万の売上ノルマを与えられたとしたら、自分で勝手に200万や300万に上方修正してしまうのだ。
100万のノルマを与えられて、バカ正直に100万を目指すから達成できない(中略)最初から200万や300万を目指していれば、根本的に言動が変わる。
(『たった2分で、自分を磨く。』から引用)
ノルマ(達成目標)は、他人から押しつけられるもの。不快なので無視しましょう。あなたが達成したいことは、あなた自身が決めるべきです。ノルマを上書きすることによって、気持ちのうえで自主性を取り戻すことができます。
1キロメートルを走れる人は、たいてい2キロメートルを完走することができます。速度ペースを工夫すれば、さらに3キロメートルを完走するのも難しくないでしょう。成果を出したければ、上限という「フタ」をかぶせないことです。
心のなかで上司を部下扱いする
私は新人の頃、課長のことをずっと部下だと考えていた。(中略)自分にタメ口をきいてくる補欠の先輩だと確信していた。部下だから、世話が焼けるのは当たり前の話なのだ。
(『たった2分で、自分を磨く。』から引用)
「課長」や「部長」という肩書きは、その人物にマネジメント能力があることを保証しません。前任者の出世もしくは退職による「ただの繰り上がり」かもしれないからです。
会社を選ぶことはできても上司は選べません。遠慮せずに、心のなかで「部下扱い」しましょう。無能な上司のもとで働くことによって、あなたは平社員でありながらマネジメント能力を身につけることができます。
自分を磨くためには、考える力(思考力)を高めましょう。ある方法によって、思考力を2倍にすることができます。
「なぜ」を自問自答する
「なぜ」を考え続けることだ。
人に対してこれをやらかすと、相手の時間を奪って失礼だし、嫌われる。
だが、自分が1人で熟考する際には、「なぜ」を繰り返すことは有効だ
(『たった2分で、自分を磨く。』から引用)
経営コンサルトの世界では、「真逆」と「なぜ」を考えることが習慣になっているそうです。
表と裏。黒と白。物事の「真逆」を考えることで、思考が2倍になります。業界内で当たり前になっていることの「真逆」を考えることで、競合他社を出し抜くアイデアが生まれるのです。
常識や慣例を「なぜ」と疑い続けることは、これまでなかった製品やサービスを作り出すきっかけになります。「なぜ」によって思考を深めるとき、いちばん必要なのは「体力」です。ひとつのことを考え続ければ、やがて答えが見つかります。
報われない努力はやめる
報われない努力をしている人は、自分でも薄々気づいているのだ。
「このまま勉強し続けても、どうせ合格しないだろうな」
「このまま仕事を続けても、どうせ出世できないだろうな」
(中略)
胸に手を当てて考えた結果、「努力に逃げているな」「報われないな」と悟ることができたら、あなたは大きく飛躍したことになる。
(『たった2分で、自分を磨く。』から引用)
不運。不遇。貧乏。おなじ時間を学んだり働いたりしても、報われる人と報われない人がいます。それを「人生における理不尽」だと思いますか?
「報われる」とは、目的に達するということです。そのためには、ふさわしい努力を要します。しかし、努力したからといって達成できる(報われる)とは限りません。能力の伸びしろは、人それぞれだからです。
「報われない」と感じたときは、もう手遅れです。自分の可能性に見切りをつけています。すでに評価と判断が終わっています。おとなしく従って、別の「報われる」かもしれないことにチャレンジしましょう。ふさわしいタイミングで損切りすることも「成長」です。お試しください。
【書籍紹介】
たった2分で、自分を磨く。
著者:千田琢哉
発行:学研プラス
才能とは何か?努力とは何か?修行とは何か?知性とは何か?プロ意識とは何か?――自分を磨き、人格を高めていくためには上質の言葉のシャワーを浴びることが何よりも重要だ。カリスマ・千田琢哉が成長し続ける20代の背中を押す、63の気づきの言葉。