カクテルパーティー効果とは
人間は、騒音のなかでも相手の声を聞き取ることができます。これをカクテルパーティー効果といいます。
カクテルパーティーのように、大勢の人が集まって談笑しているところでも、特定の人の声を聞き分けることができるので、この名前がつけられました。
(『定理と法則105』から引用)
カクテルパーティー効果は、イギリスの認知学者コーリン・チェリーが1953年に提唱したものです。そして最近、Googleが「カクテルパーティー効果を再現できるAI」にまつわる研究成果を発表しました。
観客による「ざわめき」に加えて、2人の登壇者が同時に別のことを話しているにもかかわらず、ディープラーニングAIはそれぞれの発言をもれなく抽出できます。機械であるAI(人工知能)が聖徳太子を超える日は遠くないかもしれません。
なぜ絶対零度はマイナス273℃なのか?
どんな気体でも、一定の圧力のもとでは温度が1℃変化すると、0℃のときの体積の273分の1ずつ変化することを見つけました。
(中略)
マイナス273℃では体積がゼロになります。体積は0より小さくなることはありえませんから、マイナス273℃が物質がとりうる最低の温度となります。これが絶対零度[0k]です。
(『定理と法則105』から引用)
絶対零度がマイナス273℃であることを知っている人は、必ずしも原理まで覚えていません。数値だけを暗記している人が多いです。
音速のことを「秒速340メートル」と覚えている人が多いでしょう。しかし、これは「1気圧・摂氏15℃の空気中」の速度です。水の中では、空気中の約4.5倍の速度(秒速1500メートル)になります。
光は、秒速で約30万キロメートルを進むことができます。光速のすごさを説明するときに「1秒間で地球を7周半できる」と言いますが、厳密には「まちがい」です。なぜなら、光は「まっすぐ進む」という性質があるからです。光そのものが地球をぐるぐる周ることはできません。
新しいことを学べば、喜びを得られます。お試しください。
【書籍紹介】
定理と法則105
著者:白鳥敬
発行:学研プラス
ピタゴラスの定理から悪魔の証明、相対性原理、フェルマーの最終定理まで、教養として知っておきたい代表的な105の定理と法則を解説。発見者と発見年、定義、数式、解説などを、見開き単位で図鑑的にわかりやすく構成。これ一冊で科学の進化がわかる!