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2017/10/12 0:00

赤ちゃんに名前をつける時、知っておきたい7つの法則

今から、36年前、赤ん坊を授かったと知った私は、すぐに夫に知らせました。
どんなに喜ぶだろうと楽しみにしていたのですが、彼はひどく狼狽し、「えっ」と絶句した後、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と、答えました。
まあ、それも無理もないことでした。
彼はまだ大学院の学生で、父親になる予定も、覚悟も、希望もなかったのです。

 

 

 

地図に載っている名前がいいですって?

 

それでも、夫は父親になることを受け入れたのでしょう。
すぐに赤ん坊の名前を考え始めました。
私はつわりで気持ちが悪く、それどころではなかったので、すべてを一任することにしました。
「何事にも用意周到な彼にまかせておけば間違いがない」と、考えたからです。
が、しかし・・・。
すぐに、決心はぐらつきました。
夫は赤ん坊の名前を男の子だったら「海岸」、女の子だったら「岬」にするなどと言うのです。
周囲の人は「それはいいね、ユニークだよね」と、けしかけていましたが、私は賛成できませんでした。
三浦海岸クン?、三浦岬ちゃん?
確かに地図には載っていますが、なんだか変でしょ、そんなの。
もっとよく考えてからにして欲しい・・・。

 

 

赤ちゃんの名前は難しい

 

これはつわりになどなっていられないと、私も命名に参加することにしました。
けれども、考え始めるときりがありません。何せ初めての経験ですし、どこから手をつけたらいいやら。
そこで、夫婦で分業することにして、「男の子の名前は私、女の子はあなたの担当」と宣言しました。
ところが、子供の名前を決めるのは、思った以上に難しい仕事でした。
いったいどういう名前にしたら、幸福になるのだろう。
やはり夫の言う通り、地図に載っている「カイガン」くんか、「ミサキ」ちゃんがいいのかもしれないと、思ったりもしました。

 

 

迷った末に決めた名前

 

結局、男の子だったら「太一(たいち)」、女の子だったら「美里(みり)」と名付けることになりました。
太一は「天空を支配する星」で、私が漢和辞典をひいて決めた名前です。
美里は「ボルネオ島北部にある美しい町」の名です。夫は最後まで「地図帳に載っている」ことにこだわったのです。
月満ちて、私たち夫婦には男の子が生まれ、「太一」と名付けました。
「美里」ちゃんの母親にもなりたかったのですが、我が家はひとり息子のまま、今日に至っています。

 

 

パパとママにとっての大仕事

 

もし、あのとき、『赤ちゃんのしあわせ名前大事典』(田口二州・著/学研プラス・刊)があったら、もう少しスムーズに赤ちゃんの名前をつけることができたでしょう。
最高の名前をつけるためのヒントが満載されていますから、参考になったはずです。
名づけスケジュールが示されていますし、名前の候補をチェックするためのシートもあります。
出生届は生まれて14日目までには出すことになっていますから、そうのんびりしてはいられません。締め切りがあるのです。
それに、一度決めたら、原則として、やり直しはききません。
若い夫婦にとって、緊張を高める大仕事だと言えましょう。

 

 

赤ちゃんを名づけるとき、頭に入れておきたい7つの法則

 

作者である田口二州は、姓名判断、気学、易学、手相、人相など、伝統的な東洋の運命学を修め占術家です。
彼によれば、赤ちゃんに名前を付けるときは、次の7つのパートを頭にいれておくべきだといいます。

 

1.名付けの基本ルールを知る
2.生まれ月やエピソードにちなんだ名前にする
3.みんなに愛される響きの名前にする
4.イメージ・願いを名前に込める
5.使いたい漢字から名前を考える
6.画数のよい名前でしあわせをプレゼント
7.名づけに使える漢字リスト

 

7つのパートはそれぞれ、細かく具体例が示されていますから、どのパートを重視するかによって、読み込んでいけばいいと思います。
我が家の場合は、私は5の法則、夫は法則外から選んだことになります。

 

 

今、一番人気のある名前、知っていますか?

 

『赤ちゃんのしあわせ名前大事典』には、人気のある名前ランキングが載っていますが、どれも私たちが候補にすら入れなかったのには驚きました。
なんとトップ50まで掲載されていますが、このコラムでは上位ランキング5位までを紹介しましょう。

 

女の子の名前として人気があるのは、
1位・葵(あおい、めい)、2位・さくら、3位・陽菜(ひな、はるな、はな)、4位・凛(りん)、5位・結菜(ゆいな、ゆな、ゆうな)。

男の子は、
1位・大翔(ひろと、やまと、はると)、2位・蓮(れん)、3位・悠真(ゆうま、はるま、ゆうしん)、4位・陽翔(はると、ひなと、ひゅうが)、5位・朝陽(あさひ)。

 

2016年の資料だそうですが、私たち夫婦が親になったときは、考えつかなかった名前です。
恥ずかしい話ですが、私には読めないものもありました。
けれども、しあわせになって欲しいと思う気持ちは同じです。
親になろうとするパパとママが、赤ちゃんの名前をめぐって迷い、時にはもめるのも、生まれてくる子供への思いが強いからでしょう。
そんな若い二人に『赤ちゃんのしあわせ名前大事典』はたくさんのアドバイスを与えてくれるでしょう。

 

(文・三浦暁子)

 

 

 

【文献紹介】

最新版 男の子 女の子 赤ちゃんのしあわせ名前大事典
著者:田口二州
出版社:学研プラス

名前の響き、使いたい漢字、呼びたいあだ名、こんな子に育って欲しい、という願いなどから考えられる名前例がいっぱい。わかりやすい解説で名づけがはじめてのママ&パパも、赤ちゃんにぴったりの名前をつけられます。名前例は全部吉画だから、安心です。