「会社とは反対方向のすいている電車に乗ってどこかに行ってしまいたい…」
なんて、激混みの通勤ラッシュの中でぼんやり思ったことはないだろうか?
当たり前のように毎日満員電車に乗り、夜遅くまで働き、休みの日は死んだように眠るだけ…。「休みがあるだけマシ。休日出勤もザラにある…」という人も、中にはいるかもしれない。
そこまで身を粉にして働いていながらも、「この額かよっ!!」と給与明細に思わずツッコミを入れてしまう…。
そんな通勤ラッシュや、あくせくした働き方から抜け出し、九州・熊本から「まだ、都会で貧乏やってるの?」と投げかける社長が現れた。
その名は吉角 裕一朗氏。
東京で総合格闘家を目指していたが、その夢を断念。7年前にたった一人で熊本で会社を興し、今では年商5億円、年収1億円というヤリ手だ。
『田舎にいても都会以上にガッツリ儲けている人は結構います。そして、その人たちは、青い顔をして眉間にシワを寄せていません。もしも都会に住むあなたが、今の生活に行き詰まっているなら一度考え方を「逆」に振ってみてください。「都会が1番」という固定観念を捨て「田舎、いいかも!」という発想で物事をみるんです』
と、吉角氏は言う。そんな吉角氏が、田舎で成功するための秘訣をいくつか教えてくれた。
田舎で成功している経営者に共通しているものとは?
『私は地元の熊本にUターンしてから、地元で成功している経営者数十人と会って、いろいろな話を聞きました。その結果、田舎で成功している経営者に共通している「1つの傾向」がわかったのです。それは「一流のものにふれている」という感覚です』
その感覚が具体的に田舎でのビジネスにどう良い影響を与えたのだろうか?
『田舎で成功している人たちは、必ず都会の知恵やセンスを体験し、学びとって帰ってきていました。その知恵やセンスがビジネスに付加価値を与え地元でオンリーワンの企業を作り、成功を勝ち取っていたのです。たとえばチラシのコピーなら、田舎のベタな企業のものを見て、どこか違和感(=ダサさ)を覚える。「それよりもやっぱりこうじゃない?」と感じる、そんな小さな感覚が大きな違いを生むんです。』
なるほど。都会で暮らした経験をビジネスに生かしてこそ、大きな成功が見込めるようだ。では具体的にどんなビジネスが田舎で成功しやすいのだろうか?
若者が参入しそうもないような「ダサい業界」を狙え!
吉角氏が田舎で成功するためのマーケティングポイントとして、まずあげたのが表題のもの。なぜ「ダサい業界」なのか?
「私が最初に参入したのは、自動車の中古のバッテリーを仕入れてそれを再生して販売するという、都会帰りにとってはお世辞にもカッコイイといえない業界でした。なぜこのような人気のない業界や職種のほうが、成功に近いのか?それはライバルが少ないからです。」
人気のある業界は黙っていても若者たちや優秀な人たちが集まるが吉角氏が選んだ業界ではそういったことは無いという。
人気のない業界はマーケットが小さい。よって、資本力のある大企業が参入してくる可能性も低くなり、強力なライバルがいないところでビジネスが出来るというメリットがあるというのだ。
「田舎で独立起業するなら流行のビジネスや人気の業界ではなく、できるだけニッチでダサいものを選ぶようにしましょう。派手な業界より、地味な業界のほうが、じつは儲かるのです」
他にも吉角氏は成功するためのマーケティングポイントとして『都会のテイストを「田舎仕様」にアレンジする』
『「田舎の常識」を都会の目で見直してみる』など都会と田舎、両方の目線から様々なポイントを挙げている。
そういったポイントすべてを吉角氏の新刊著書『まだ、都会で貧乏やってるの?』でチェックできる。前述の成功ポイントや田舎で「自由」に「楽しく」稼いでいる人たちの話だけでなく「田舎起業で必ず失敗する7つのタイプ」といった反面教師の事例も収録されている。「田舎起業」に興味がなくても、今の働き方に何かしらの疑問を持っている人にはオススメの一冊だ。
今すぐというのは難しいかもしれないが、将来、楽しく過ごす人生の選択肢のひとつとして「田舎起業」を考えてみるのも良いかもしれない。
(文:フムフム編集部)
【文献紹介】
まだ、都会で貧乏やってるの? 熊本で年収1億を稼ぐ32歳の「新しい働き方」
著者:吉角裕一朗
出版社:学研パブリッシング
この本は、田舎で「のんびり暮らす」ことを勧める本ではありません。
田舎で、都会以上に「稼ぐ」ための本です!
私の経験からいうと、稼ぎたいなら、「田舎」のほうが断然、有利です。
なぜなら、都会で夢破れて出戻ってきた私が、田舎で起業してみたら……、
30歳そこそこで大ブレイクしてしまったからなんです。
私は7年前、九州の熊本の片田舎で、たった一人で会社を興しましたが、
今では年商5億円に成長し、【年収1億円】に到達しています。