なぜ、タンポポは冬になるとぺったりしているのか?
冬は植物にとって過酷な季節です。植物は自分では動けません。どんな寒波が襲おうとも、生えているところでじぃっと耐えなければなりません。そのため、冬は暖かな季節とは違う姿になっていることも多々あります。『学研の図鑑 LIVEポケット 3 植物』には、「変身」した越冬姿が示されています。
タンポポなどの草は、葉を放射状に地面にはりつくように出します。こうした葉のつき方を「ロゼット」といい、冷たい風をよけ、地面の熱を受けやすい形です。葉が重ならないように広げるので、日光も効率よく当たります
(『学研の図鑑 LIVEポケット 3 植物』より抜粋
説明に加えて、セイヨウタンポポ、オオマツヨイグサ、オニノゲシなどの越冬姿が載っていて、大変面白く読みました。子供の頃から「どうしてタンポポは冬になるとこんなにぺたっとなっちゃうんだろう」と、不思議に思っていましたが、謎がとけました。他にも「冬芽」(とうが)といって、葉が落ちた木の枝先に鱗片というコートのような役目をするものがついているものもあることも知りました。
「名もない花」などない
今までわからないままに、「名もない花」のような扱いをしていた花の名も判明しました。近所の家の庭にある木で、小さな花をつける花の名も知りたいと思いながら放置していました。色がしょっちゅう変わり、なんだかネオンサインみたいな花だなと思いつつ「名もない花」にしていました。
『学研の図鑑 LIVEポケット 3 植物』によれば、その名はランタナ。またの名をシチヘンゲといい、花の色がしだいに変化する特徴があるそうです。シソ科のクマツヅラ科に属し、30センチメートルから100センチメートルほどの常緑樹で、原産地は中央~南アメリカとあります。
へぇというわけで、今まで名もない花であったランタナとして、しっかりと頭に刻印されました。
青いケシを見てきました
図鑑を見ているうち、私は普段とは違う行動をしました。自宅の近所にありながら、一度も行っていなかった六甲高山植物園に青いケシを見物に出かけたのです。開園85周年特別企画として展示されているということで、『学研の図鑑 LIVEポケット 3 植物』が入ったiPadを携えて、張り切って出かけました。
今まではもっぱら植物を外で見たあと家で図鑑を眺めていたのですが、今回は図鑑を眺めているうちに出かけようと決心し、実行したのです。順番が逆になったこともなんだか不思議でたまりません。
栽培が難しいと聞くヒマラヤの青いケシは涼やかに咲いていました。葉っぱにトゲがあるのも知りました。親切な係の方が教えてくださったからです。これからは、定期的に植物園に行ってみようと思います。
【書籍紹介】
学研の図鑑 LIVEポケット3 植物
著者:樋口正信(監修)
発行:学研プラス
身近に見られる植物を中心に、850種あまりを写真で掲載したポケットサイズの植物図鑑。形態の特徴や似ている植物の見分け方などもわかりやすく紹介している。持ち運びしやすいので、野外での自然観察に便利。