ペンキ屋さんでのバイトがすごすぎて意味がわからない!
上京後、交通整理のバイトや、ここには書けないような”りんしょう”というボランティア(と言ってもお金をもらえます)をしていきながら、ペンキ屋さんのバイトにたどり着きます。果たしてどんなバイトだったのでしょうか?
「もんすごく我慢して朝6時半に出社して、もんすごく我慢して平日昼間にすーすーシンナー吸って、12時間ぐらいじっともんすごく我慢していれば1万4500円もらえるからまあしょうがねえかああそれにしても嫌だ本当に嫌だ」程度のナメた意識のもと、特に仕事も覚えようともせず、言われたことを最小限にこなす以外は職人のオヤジたちとも特に会話せず、故に口数も少なかった。
(『男の! ヤバすぎバイト列伝』より引用)
どれだけ我慢してんだ! というような一文ですが、タンクの中のペンキ塗り(どこにも空気の逃げ場がない場所でシンナーやら薬品が充満して倒れちゃうような場所!)をしたり、今では絶対使えないような薬品が入っているもので作業したりと、これまたテレビニュースで報道されて会社が倒産してしまうのではないか? というエピソードが多数。始めた当時は「こなすだけ」だったそうですが、シンナーを舐めて(!?)名前を当てられるおじさんや、全然仕事してくれないおじさんなど、一緒に働くバイト仲間が濃すぎてそのエピソードだけでも楽しめます。
クビになっても笑顔! 遅刻ばかりのイシグロくん
ペンキ屋さんのバイトにはおじさんばかりではなく、「出たい時に出勤すればOK」という制度だったため、若い人も多く来ていたそうです。今ではそんなフリーダムな職場はなかなか存在しないですし、自分都合でシフトを組むだけでも難しい時代ですが、当時はこんなにゆるいのにクビになっちゃう人もいたそうです。それが、遅刻を繰り返していたイシグロくん。
「イシグロ、クビになったって(笑)」
え! なんで!? いや、心当たりはありすぎるけど!
「今朝遅刻したじゃん。イシグロ、事務所に来たの昼1時(笑)」
(『男の! ヤバすぎバイト列伝』より引用)
集合時間は朝6時半! もう午後の作業をちょっとして片付けるくらいしか出来ない時間! (笑)もちろんその場で「もう来なくていい」と言われてしまったそうなのですが、それでも「すいませんでした〜(笑)」と笑顔で反発することなく、辞めていったそうです。すごすぎる!!
ちなみにこのイシグロくん、ご存知の方もいるかもしれませんが、ヒップホップグループ「キミドリ」を立ち上げMCとして大活躍された方。私も大学時代によく聞いていたグループだったので、読んでいて思わず「えっ!」と大きな声を出してしまいました。今改めて聞くと、なんか変な感じです(笑)。