本・書籍
2018/12/17 6:00

引っ越し予定の人必見! 入居2日で家が片付く「引っ越しの極意」とは?

私は、これまでに8回の引っ越しを経験している。初めての引っ越しは、実家から就職先の東京に出たとき。3か月間のウィークリーマンション住まいだったため、必要最低限の荷物だけを詰め込んで父の車で上京した。

 

その後、単身、夫婦、子ども1人+妊娠中、子ども3人と、実にさまざまなバージョンでの引っ越しを繰り返してきた。家族が増えるごとに荷物の量が増える。しかも、小さな子どもがいると、荷造りも荷解きも思うように進まない。保育園や小学校が変わると、その分手続きも激増する。子連れの引っ越しは、とにかく大変だ。

 

 

引っ越し料金はシーズンによって2倍以上変わる!

とはいえ、回数を重ねるに連れて、引っ越し業者との金額交渉はプロ並みになってきた。ご存知の方も多いと思うが、引っ越しする時期がいわゆる繁忙期だと、べらぼうに料金が高いのだ。

 

事実、ほぼ同じ距離での引っ越しで、12月のクリスマス時期と3月下旬のピーク時では、2倍以上引っ越し代金が違った。しかも、できるだけ金額をおさえてもらうために、引っ越し作業の時間帯、希望日程に幅をもたせて、トラックを2つにわけるか否かなど、少しでも安くお願いできるやり方と日程で諸々調整したうえでの、2倍強だ。最初に提示された見積もりで考えたら、3.5倍くらい料金に差が出ていたのだから、引っ越し繁忙期たるや恐ろしい。

 

 

引っ越し常連でも陥る「未開封のダンボール」の

荷造りや荷解きに関しても、ずいぶん手慣れてきた。だが、毎度困るのが、引っ越し後いつまでたっても開封されないダンボールの存在。そして、収納からあふれかえる物の数々。

 

次の引っ越しは未定だが、この部分を解決しておかないと、いつまでたっても片付かない家に住むことになってしまう。

 

そんなとき、一冊の本を見つけた。自身も11回の引っ越し経験者である、引っ越しオーガナイザー門野内絵理子(もんのうちえりこ)さんの著書『引っ越しで「私」と「暮らし」を整えよう』(ギャラクシーブックス・刊)だ。なんと、「入居2日で家の中が片付く秘訣」を教えてくれるという。

 

早速読み進めると、それはもう目からウロコな情報の数々。「私と3回しか引っ越し回数変わらないじゃん!」と思った自分が恥ずかしい。そもそも、引っ越しに対する概念がまるで違うのだ。

 

 

引っ越し予定者必見!すぐに片付く引っ越しを実現する手順5

早速、門野内さんが教える「段取り良く進む引っ越しの手順」を本書からご紹介しよう。

 

  1. 採寸
  2. 荷物を減らす
  3. 家具家電の配置
  4. 収納計画
  5. 梱包手順

 

あれ? と気づかないだろうか。引越し準備というと、ダンボールが届いたらとにかく手早く物を詰め込む、引越し後はできるだけ早くダンボールから物を出す! という荷造り・荷解き作業がメインだと思いがちだ。それが、手順を見ると5番目にきている。

 

つまり、スムーズな引っ越しでもっとも重要なのは、梱包前の「下準備」だということ。

 

まずは、新居の間取図を不動産会社から取り寄せるところからスタート。そこに、新居の玄関、各部屋の入り口や収納場所の高さと横幅、奥行きなどを測って記入していく。コンセントの位置などもマークしておくと便利だ。

 

さらに、手持ちの家具のサイズももれなく採寸してみよう。

 

サイズをはかることによって、物理的に新居に持っていけない物、収納しきれない物が明確になる。そうすると、荷物を減らせるのである。

 

つい「また使うかもしれないし、引っ越してから処分するか考えよう」などと思ってしまうが、そういう類の物が入ったダンボールはいつまでたっても開封しない。そして、中に何が入っているかわからなくなり、探している物が見つからない、だからまた物を買う、物が増える、片付かない部屋になる…という負の連鎖に陥っていく。我が家のように。

お気に入りの家にするために、事前の計画は重要!

荷物を減らしたら、家電や家具の配置を考える。サイズはすでに測ってあるから、間取図上で配置を考えていけるのでスムーズだ。そして、どの部屋をどう使うかの計画を立てるステップへ。ここが、片付く部屋になるか物がいっぱいのカオスな部屋になるかのカギだと門野内さん。

 

ちなみに、もっとも物であふれがちなのがリビングなのだそう。

 

確かにイメージしてみるとよくわかる。子どもたちはここで遊びたいから玩具を置きたいと考えるだろうし、パパは帰宅後くつろぐスペースにしたいから広々と使いたい、ママは子どもにリビング学習をしてほしいから勉強するためのスペースを作りたい、など。

 

希望する過ごし方がバラバラだと、リビングに勉強道具も玩具もソファも趣味のセットもすべて置かなくてはいけなくなってしまう。

 

そうなると、すべてをうまく収納できるスペースを作るか、もしくは「遊ぶスペース」は子ども部屋にするなどして、置く物を減らすのか。事前に収納計画を立てることで、暮らしやすい家を作っていけるというわけである。

 

ここまできたら、あとは部屋ごと、収納場所ごとにダンボールに詰めていけばOK。すでに配置場所を決めているから、荷解き後の片付けもスムーズだ。ダンボールには中身の詳細まで書いておくと、誰が見ても置き場所がわかるので◎。

 

結果、入居2日で片付く家になるというわけだ。門野内さんってば、天才か!

 

 

引っ越しは「物の移動」ではなく「暮らしが変わる」こと

引っ越しというと、物の移動だと捉えがちだが、実は「私たちの暮らしが変わること」なのだと門野内さん。

 

新居での生活を、快適に、心地よいものにするための秘訣が『引っ越しで「私」と「暮らし」を整えよう』には満載だ。近々引っ越し予定の人はもちろん、いつかは引っ越したいという人にとってもおすすめの一冊。今の、そしてこれからの暮らしを快適にするヒントをぜひ見つけてほしい。

 

 

【書籍紹介】

引越しで「私」と「暮らし」を整えよう

著者: 門野内絵理子
発行:ギャラクシー出版

入居から3年たっても新居がスッキリ片付く家にしたい方へ。秘訣は「引越し準備」にあった! 理想の暮らしをゴールに据えて考える収納の使い方・家事動線により「楽に片付く仕組み」が分かる。引越し11回うち9回は失敗という著者が実体験を元に手法を紹介。プロの視点で伝える失敗の原因や効果的な部屋の使い方とは!?

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