人のSNSのキラキラ投稿を見るたびに「私はあんなにステキじゃない」と落ち込んでしまうことがあります。人と自分を比べてめげそうになった時、一瞬でその気持ちを180度変えてくれる魔法の呪文があるといいます。
SNSは実はかなり気を遣うもの
SNS疲れとは、SNSによって疲れてしまう現象を言います。SNSではただ単に投稿するのではなく、これを読んだ人がどう思うか、いやな思いをする人はいないかということにも気を配らなくてはなりません。また、友人知人の投稿もこまめにチェックし、近況を把握しておく必要がありますし、自分の投稿に誰かがコメントしたら、返信も書かなくてはなりません。
一時期のように、「いいね!」の数を気にする人はだいぶ少なくなりましたが、人の投稿を読んでモヤモヤしてしまう人はまだまだ大勢います。誰かが成功したり幸せになっている姿を見ると、おめでとうと思う一方で、うらやましい、悔しいという気持ちを抱いてしまうことがあります。特に、自分が悩みやトラブルを抱えている時は、他の人の幸せを妬ましく感じやすいのかもしれません。
SNSに落ち込む人たち
コミックエッセイ『生き辛いOLですが自己肯定感を高めたら生きるのがラクになりました。』(あかり*生き辛いOL・著/SBクリエイティブ・刊)にも、SNS疲れの話が出てきます。SNSを見ると不安になったりみじめな気持ちになる場合、その原因はすべて「他人との比較」にあるというのです。
本書は、自らを「生き辛いOL」と称するあかりさんが書いたもので、彼女自身がどのようにして落ち込みから気持ちを切り替えてきたかが綴られているのでとても具体的です。あかりさんはSNS疲れが起きるのは、そこに自分に足りないものを見つけてしまうからだと書いています。
無意識に人と背比べをしてしまう
世界中の人が投稿しているのですから、あらゆる分野で自分以上の人の姿が目に入ってしまうのがSNSで、上を見ればきりがありません。人と争う気持ちがなくても、人間は無意識に人と自分とを比較してしまうものなのかもしれません。
落ち込むきっかけはいくらでもあります。SNSで他の人の私生活が視覚化されたことで、一瞬で勝ち負けが見えることもあります。自分より広い部屋に住み、自分より高価そうな食器で、自分より高そうな食材を食べている……など、敗北を感じる機会がSNSを始める前よりずっと増えているのです。
SNS疲れを吹き飛ばす魔法の呪文
著者のあかりさんは、本の中で、SNS疲れが起きた時のための魔法の呪文を伝授してくれています。それは「幸せだなあ」とつぶやくこと。
SNSを見ている時は、他の人が持っていて自分が持っていないこと、つまり足りないところにばかり目がいきがちですが「幸せだなあ」とつぶやくと、自分が持っていることのほうに目が向くのだそうです。
たとえば、自分より高級そうな食事をしている人を見てうらやましく感じた時も、「幸せだなあ」とつぶやけば、「なぜ幸せなのか」とその理由を自然と考えるようになるのだとか。そして「自分は今日も美味しくごはんを食べた。それで十分に幸せである」というふうに満足感を得ることができるというわけです。これはとても平和な考えかたで、確かに気持ちがラクになりそうです。
このような「自分はこのままでいい」という、ありのままを認める感情を自己肯定感というのだそうです。SNSの「いいね!」の数にこだわり、承認欲求が強かった今までのネット社会は「みんな違ってみんないい」というような温かみがあるものに変容しつつあるのかもしれません。
【書籍紹介】
生き辛いOLですが自己肯定感を高めたら生きるのがラクになりました。
著者: あかり*生き辛いOL
発行:SBクリエイティブ
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