冬の足音が近づいてくると気になる「体の冷え」。
「手足が常に冷えていて、布団に入ってもなかなか寝付けない」「寒くなると、頭痛や肩こりがひどくなる」など、体の不調を感じ始める人も多いのでは?
中には、こうした不調の元凶である冷えを「たかが冷え」と甘くみている人もいるかもしれません。しかし、私たちの体は体温が1度下がると代謝率が12~20%、免疫力は30%もダウンしてしまうのだそう。
健康的かつ痩せやすい体にするためには「冷え」は百害あって一利なし。そんな冷えた体にサヨナラすべく『あたため美容部 温活レシピ』(川嶋朗・著/主婦の友社・刊)から、今すぐ簡単にできる冷え改善法をみていきましょう。
水分のとり方
あなたは普段、どんな飲み物をどれくらいの温度で飲んでいますか?
いつも冷蔵庫にある冷えたものや、カフェインが入ったものばかり飲むという人は少々考えもの。冷えを改善させるためには体温より高い水、ズバリ「白湯」がオススメなんです。
朝起きて最初の1杯を白湯にすると、睡眠中に失われた水分は素早く吸収され、腸もあたたまり老廃物の排出が促されます。また、毎食ごとの食事前にも白湯を飲めば、消化吸収がよくなり代謝が上がるというメリットに加え、満腹中枢の反応を早め食べ過ぎが抑えられるという効果も。
ちなみに、カフェインが含まれているお茶やコーヒーは交感神経を刺激し血流が悪くなり、結果的に冷えを招いてしまいます。なので意外かもしれませんが、緑茶も体を冷やす飲み物だということを心得ておきましょう。
白湯はカフェインはおろか何も入っておらず、水道水を沸かして冷ますだけで簡単にできます。たくさん飲んだとしても、汗や尿で排出されるので「水太り」の心配も不要。反対に水分摂取が少ないと、老廃物がキチンと排出されず毒素が体にたまって冷えの原因になるそうなので、白湯は気にせずこまめに摂取したほうが良さそうですね。
お風呂の入り方
冬でもシャワー派の人もいると思いますが、体を簡単に温める一番の方法は「お風呂に入る」ことです。お湯につかると1日の疲れも癒えて、体のすみずみまでポカポカになりますよね。
ただし“冷えを改善する入浴法”には少しポイントがあります。それは、体温+2度の38~39度くらいにお湯の温度を設定し、肩まですっぽりつかる全身浴にすること。
半身浴は心臓の悪い人などには有効ですが、そうでない人が半身浴をすると上半身があたたまりにくいので避けた方がよいです。そして、ぬるめのお湯にゆっくりつかることでお風呂から出た後もあたたかさが長続きします。
この他にも本著には、体の中からあたためる温活ドリンクや温活サラダのレシピなど体の芯からポカポカになれる情報が満載。これからの寒い季節、できるだけ体を温めて不調をまねかない体にしたいものですね。
(文:凧家キクエ)
【参考文献】
あたため美容部 温活レシピ
著者:川嶋朗
出版社:主婦の友社
「冷え」という概念がそもそもない西洋医学に対して、中医学では冷えに対する処し方が古くから研究されてきました。薬膳はこの中医学理論に基づいて作られた食事法ですが、基本にある陰陽五行の考え方が難解であることから「体に効きそう」「健康に良さそう」と思いながらも、ちよっとハードルが高いのも事実でした。そこで今回は、この考え方をとことんわかりやすく、イメージしやすく簡略化しました。冷えを解消すれば健康のベースができ、美肌、美髪、適正プロポーションの維持もらくらくに。速攻で温まるマークつきレシピで、全国の冷え子さんをサポートします。