今年はオリンピックイヤーということで、スポーツ撮影向きのハイスペックなプロ機やフラッグシップ機がいくつも発表されました。本サイトの注目は、ニコンのD500。搭載するセンサーはAPS-Cサイズながら、プロ機のD5に近い性能を誇る秀逸モデルです。
約10コマ/秒の高速連写に対応するうえ本格4K動画も楽しめるハイエンド機
ニコン
D500
実売予想価格34万200円(16-80VRレンズキット)
4月28日発売
10コマ/秒の高速連写が可能で、広域・高密度の153点AFシステムも装備するフラッグシップモデル。プロスポーツ撮影などにおいても高いパフォーマンスを発揮します。4K/30pの動画撮影にも対応。
プロ仕様を手軽に体感できるもうひとつの最上位機
デジタル一眼レフのプロ機は、4年に一度のオリンピックやサッカーW杯が開催される年に登場するのが通例となっています。リオデジャネイロオリンピックが開催される今年、ニコンからD5、キヤノンからはEOS-1D Mark2が発表されました。これらはプロスポーツ撮影にも使える連写性能やAF性能、過酷な条件で撮り続けられる堅牢性を備えたハイエンドモデルです。
とはいえ、それらは一般ユーザーには過剰とも思えるほどのスペック。価格も70万円を超えており、なかなか手が届くものではないのも事実です。ニコン広報の丸山華子さんに話を聞くと、次のような答えが返ってきました。
「フラッグシップ機の性能を、より手軽に体感したいというユーザーにオススメなのが、“もうひとつのフラッグシップ機”D500です。D5譲りの最高性能と、DXフォーマットならではの機動力を融合したモデルで、価格もD5の半額以下。高速連写と小型システムが生きる、鉄道や飛行機、野鳥などを撮る方に特にオススメです」(丸山さん)
【ニコンD500のココがスゴイ!】
私がCHECKしました
カメラマン
吉森信哉さん
風景や寺社などの撮影がライフワーク。様々なメディアでカメラのレビュアーとしても活躍しています。
最大200コマまでの連続撮影が可能
「約10コマ/秒の連写が行えるのもスゴいですが、データ量の多いRAW記録で200コマまでの連続撮影が可能なのは驚異的。これに対応するため、記録媒体にはXQDカードを採用しています」(吉森さん)
画面の広い範囲をカバーする153点AF
「AF測距点は全153点で、うち55点を選択可能(ほかは補助的に機能)。また、99点は高精度なクロスセンサー(※)なので、高速で動き回る被写体も確実に捉えられます」(吉森さん)
※:タテ、ヨコにクロスさせて配置したAFセンサー。一方向だけではAFが合いにくい被写体にもピントが合いやすい
【マグネシウム合金ボディ&防塵・防滴仕様採用】
「ボディは炭素繊維複合素材とマグネシウム合金製。モノコック構造で耐久性を維持しつつ薄型化も実現しました。パーツの繋ぎ目やボタン部分にはシーリングが施され、防塵・防滴仕様になっています」(吉森さん)
背景をボカした動画が楽しめて4K撮影も可能
「DXフォーマットセンサーの採用で、動画でも一眼レフで撮った写真のようなボケ描写が可能です。しかも、4K/30pの動画撮影に対応するため、精細で立体感に優れた映像が撮影できます」(吉森さん)
【SPEC】
撮像素子:23.5×15.7㎜ 2088万画素CMOS
マウント:ニコンF
液晶:3.2型236万ドットタッチ
ファインダー:光学式
ISO感度:50~1640000
連写:10コマ/秒
動画:4K/30p
サイズ/質量(ボディ):約W147×H115×D81㎜/約860g
【URL】
D500 http://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d500/