超高精細なフルサイズ画質をコンパクトに楽しめる「ニコン Z 7」。風景写真の愛好家が待ち望んでいたミラーレスカメラであるが、その実力はフルサイズ一眼レフ「D850」を凌駕したのか? 「Z 7」の使用感を山岳写真家の菊池哲男さんに聞いてみた。
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Zシリーズで荷物を軽量化!レンズの充実が待ち遠しい
本格的な山の撮影では、荷物の軽量化は必須だ。特に雪山ではピッケルやアイゼンなどの登攀具に加え、テントや食料、燃料なども担ぎ上げなければならないため、将来的な軽量化を見据えてZシリーズを導入した。また、レンズ設計の自由度が増し、高性能化と小型化されている点も魅力。ただし、レンズラインナップが充実するまでは「D850」と併用する予定だ。
山岳夜景撮影用に高感度テストを行ない、ノイズ性能に優れた「Z 6」も購入した。これまで高感度撮影用にD一桁シリーズを併用していたが、「Z 6」に置き換えることで軽量化できる。
危惧していたのは低温下でのバッテリーの持ちであるが、−20℃の雪山で数10分の長時間露光テストを実施したが、「D850」と比較してバッテリーの減りは遜色ないレベルだった。
朝日に染まる冬山の絶景を美しく描く
厳冬期の北アルプス白馬岳一帯が晴れるのは月に数日と数えるほどしかない。12月24日に八方尾根から入山。25日、山の神からのクリスマスプレゼントは立っていられないほどの爆風と五竜岳・鹿島槍ヶ岳の美しい朝焼けだった。
ニコン Z 7 NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 絞りF14 1/160 秒 ISO200 WB:晴天
〈写真・文〉菊池哲男