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【水族館での撮影④】人が多い水族館ならではの、逆手にとった撮影のコツがある!

これから夏休みで、家族で外出する機会も増えるかと思います。そんな時「水族館に行こう!」という方も多いはず。視覚的にも、体感的にも涼しいですし。さて、水族館に行くと、鮮やかな魚や美しい水槽が目を楽しませてくれます。しかし、いざ撮影しようとするとガラスに反射したり、魚や動物がぶれたり…失敗ばかり。館内が薄暗く、動きの速い魚を撮るのは、実は難しいんです。今回は、水族館撮影でよくある4つの失敗と、その解決方法や撮影テクニックをご紹介いたします。

 

 

水族館での撮影は、「暗い」「動く」という撮影の難点が2つも含まれる。フラッシュの使用が禁止されているので、カメラの設定を全自動のままで撮ると、被写体がぶれたり、暗く写ってしまったりする。またガラス越しという環境なので、映り込みも多発。休日は混雑しているので、人が画面内で見切れてしまうことも多い。

 

 

水族館での撮影でよくある失敗④

人が多くて画面に入る

 

 

人が多いときは、ただ漠然と撮影してしまうと人が見切れてしまいがち。人が多いときは、それを逆手にとって、あえて人を入れた水族館スナップを撮ってみるのもおすすめ。

 

 

解決方法! シルエットとして絵になる人物を捉える

水族館では水槽の内と外で明暗差があるため、人物に露出を合わせると水槽がオーバーになってしまう。露出は水槽に合わせて、人物をシルエットで見せるのがコツだ。その際 、シルエット同士が重なってしまうと黒い塊のように写るので、離れた瞬間や人のしぐさを見極めてシャッターを切ろう。

 

 

水槽の前に立つ子どもを主役に水族館スナップを撮る。露出は子どもではなく水槽に合わせてシルエットで見せる。また水槽の大きさがわかるよう、子どもは小さめに配置しつつ、一人になった瞬間を狙って撮影した。

50ミリ相当 絞り優先オート(F1.8 1/80秒) ISO4000 WB:オート

 

 

おまけのテクニック

主役を目立たせるためのいくつか工夫を覚えよう

 

 

 

画面に生き物をたくさん入れると散漫とするが、1匹だと雰囲気が出ない。そんなときは、主役をはっきりさせつつ、背景に脇役を入れるといい。その際、脇役をぼかす、主役に脇役を重ねない、ライトが強く当たったものを主役にするなど、主役として目立たせるための工夫が必要だ。

 

 

この酷暑で、外での活動が限られてきています。そんな時期に、室内の水族館は、大人気のスポット。ですので、写真が撮りたくても、人がフレームに入ってしまうことが多々あります。そんな時は、逆に、その人たちをシルエットとして活用してスナップを撮ってみましょう。

 

今年の夏は、涼しい水族館、おすすめの撮影スポットですよ。

 

 

写真・解説/吉住志穂