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プロカメラマンに“実際にやった写真の上達方法”を教えてもらった!【小澤太一カメラマンの巻】

プロカメラマンは如何にして写真がうまくなったのだろうか……。カメラ写真好きには、そんな疑問がたまに頭に浮かぶことがある。そこで、6名のカメラマンにストレートに「どうやって写真がうまくなったのですか?」と聞いてみた。その六者六様の答えを、今回は余すところなくご紹介しよう。即実践可能なものから、過去の経験で自然と身に付いたことまで、リアル上達法になっている。
これまで以上のスキルやテクニックを身につけ、イメージ通りの描写撮影ができるようになる、6人のプロカメラマンのリアル上達方法をご紹介する。

 

 

小澤太一カメラマンの写真上達方法

上達方法01
プリントを完成とする

上達方法02
強制的に焦点距離を固定して撮影を行う

上達方法03
同じ場所に何度も行く

 

上達方法01:プリントを完成とする

僕が実践している写真の上達法は、「仕上がりはプリントで見る」ということ。デジタルカメラで撮影した画像を、カメラの背面モニターやパソコンのディスプレイ上でしか見ないという人も多いが、背面モニターは小さく、パソコンのディスプレイはバックライトできれいに見えすぎるという欠点がある。僕はA4以上のプリントを完成形としたことで、わずかなピンボケやブレもしっかり認識でき、またノイズもプリントのほうがはっきりとわかるので無駄な感度アップをしなくなった。手間をかけてプリントすると、じっくりと写真を見たり、客観的に作品を眺めたりすることができるので、作品としての良し悪しもわかりやすい。よって、写真のレベルが格段に上がると実感した。

 

僕は写真展だと1.5m×1mほどに大伸ばしすることもあるので、そのサイズでも問題のない画質や内容をひとつの目標にしている。とはいえ、毎回それはできないので、まずはA4やA3ノビにプリントして確認するようにしている。

 

上達方法02:強制的に焦点距離を固定して撮影を行う

また、新しいレンズを買ったときに行うのが、「同じレンズを使い続ける」ということ。特に超広角や超望遠など普通とは感覚が違うレンズの場合、いくつかの焦点距離を併用していると、使いこなせるようになるまで時間がかかる。最初は、使いにくい、なかなかうまく使いこなせないと感じても、しばらく我慢して試行錯誤しながら使い続けることで、だんだんと使いこなしのポイントがわかってくるのだ。

 

上達方法03:同じ場所に何度も行く

さらに、同じ場所に何度も行くことも上達法だと考えている。朝と夜に行くのでもいいし、日を変えて行ってもいい。同じ場所でも天候や時間帯などが違うと、写真に必ず変化が出て、それを何パターンも撮って確認することで、どれが最善だったのかがわかるようになる。いい写真を撮る条件などが自然と身につくのだ。手始めに行うなら、家の庭や近所の公園など身近な場所でも成果は出るだろう。 1回きりで判断せず、何度か訪れて変化をしっかり認識するということを体験してみてほしい。

 

 

 

日を変え、時間を変え、フレーミングを変え、ピント位置を変えてたくさん撮ったからこそ、どれがよかったのかが後からよくわかる。このなかでは上の大きな写真がいちばん印象に残ったので、それをベストカットとした。

 

 

プロカメラマンが、プロになりえた技術向上術をマネすることから、写真撮影の上達への道が始まります。気になる上達法から、一つ一つ、試してみると新たな驚きの発見があるかもしれませんね!

 

Profile

小澤太一(こざわ たいち)

1975年名古屋生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、河野英喜氏のアシスタントを経て独立。雑誌や広告を中心に、子どもからアーティストや女優まで、幅広く人物撮影するのが活動のメイン。写真雑誌での執筆や撮影会の講師・講演など、活動の範囲は多岐にわたる。ライフワークは「世界中の子どもたちの撮影」で、年に数回は海外まで撮影旅行に出かけ、写真展も多数開催している。主な写真集に『ナウル日和』『レソト日和』『Don Det』など。キヤノンEOS学園東京校講師、公益社団法人日本写真家協会会員。