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いろんなおじさんに助けられ!? 沙倉しずかが冬の北海道で野生動物の撮影に挑戦!

こんにちは! カメラ・写真大好き現役レースクイーンの沙倉しずかです!
カメラ歴は5年で、今もそしてこれからも永遠にカメラ勉強中です。

3月末、私は地元である北海道に帰省しました。
ここ数年、シマエナガやエゾモモンガ、エゾリスといった動物たちが、北海道三大かわいい動物とSNS等で話題になっていて、「そういえば北海道出身なのにどの動物も本物を見たことがないなぁ、1度は生で見てみたい! よし、撮りに行こう!」と思い、4泊5日で北海道に行ってきました! 使用したカメラは自分の「SONYα7III」、レンズはCAPA編集部さんにお借りしたSIGMA60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS│Sportsです。

昔なじみの公園にもいたなんて!

北海道のイメージといえば、広大で豊かな自然を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。私は生まれてから約20年北海道に住んでいましたが、住んでいるときはその自然が当たり前すぎて、幼い頃から熊よけの鈴をつけて山に登っていたことも、キツネに出会っても触ってはいけないと学校で教わることも、不思議に思ったことがありませんでした。動物は生活の中に突如出てくるもので、探しに行ったことはなかったのです。

調べてみると、札幌から地下鉄で行くことができる円山公園にエゾリスが出るという噂が! 円山公園は札幌に住む人なら遠足などで子供の頃から何度も行ったことのあるくらい身近な公園です。あんなにみんなが遊びに来る公園に? と半信半疑で行ってみました。さすがに雪が数10センチ積もった日の円山公園には、人はまばらでした。

編集部から借りた望遠レンズを落とすわけにはいかないと、「借り物のレンズ…借り物のレンズ…」と自分自身に言い聞かせ、溶けかけの雪にズボズボと足がはまり何度も転びそうになりながらもエゾリスを必死になって探していると、両手にスキーのストックを持ってお散歩中のストックおじさんに「なにか撮れたか?」声をかけられました。まだ何も見つけられていないことを伝えると、「あの木の周りにときどきエゾリスが来るよ」と1本の大きな木を指さしました。

しばらくその木の近くで静かに待ってみたもののエゾリスがやって来る気配はなく、歩いているときに靴の中に入ってきた雪が溶け、足が冷えて感覚が鈍くなってきたので初日は諦めて帰ることに。

2日目は、朝からバスで道立自然公園野幌森林公園に向かいました。こちらは札幌市、江別市、北広島市の3つの市にまたがる敷地面積約2,053haの大きな公園です。公園といっても丘陵地帯で、なかなかのアップダウンがあり、ここも小学生の遠足の定番です。

多数の散策コースがあり、カメラを首からぶら下げて朝の散歩を楽しむご夫婦を数組見かけました。尋ねると、「さっきシマエナガを見かけましたよ。巣作りの時期だからなかなか出てきてくれなくなりましたねぇ」とのこと。

公園の中では鳥の声が無数に響き渡っていましたが、高い木が生い茂った奥深い森林では鳥を肉眼で確認するのは困難でした。やっと鳥を見つけても、レンズを持ち上げる動きで逃げてしまうのです。鳥の素早さになかなか目が慣れず、飛んでいる鳥が全部同じに見えてしまいます。シマエナガなんて幻想なのでは…!? と思いつつ、散策路を5時間以上歩き続け、目の前に現れた鳥をなんの鳥だか分からないまま撮りまくりました。帰宅し撮影データを見ていると、コゲラと思われる鳥や、シマエナガと思われる鳥が写っていたのです! 決して上手くは撮れていないけれど、シマエナガに会えていたことに大きな感動を覚えました。

旭山公園でリベンジ

次こそは! と3日目と4日目は、親戚が住む旭川にある旭山公園に行きました。

旭山公園は旭川駅前からバスで30分ほど。全国的にも有名な旭山動物園のすぐ隣にあります。何も撮れなかったら旭山動物園に行こう…と思いながら公園の雪道を進んでいると、なんとエゾリスが目の前に!! ようやく出会えたエゾリスに心が踊りました。その後は見慣れてしまうほど次々と出てきてくれました。

ようやく望遠レンズの使い方や重さに慣れてきたこと、木々との距離が近く雪がまだ多く残っており、辺りが一面雪で白いため肉眼でも鳥を見つけやすいことで、鳥の動きを追えるようになってきて、鳥を撮るのが楽しくて楽しくて仕方なくなってきました。

とはいえ野鳥に関する知識がないのであてもなく鳥を探していると、雨でも大雪でも20年間旭山公園に毎日通い、シマエナガやエゾリス、キタキツネなどを撮影しているというシマエナガおじさんに出会いました。シマエナガがよく蜜を吸いに来るという木を教えてもらい、その後その木の周辺でいろんな鳥を撮りながらシマエナガを待っていると、その木に20分に1回くらいのペースでシマエナガが飛んできて、今までの2日間の苦労は何だったんだろうと思ってしまうほど、たくさん撮ることができました。撮影は3月末でしたが、もう少し早い時期だともっとふっくらしたもふもふのシマエナガを見ることができるようです。

シマエナガに満足して親戚の家へ帰ろうとカメラを担いで歩いていると、「あっちに白鳥がいたぞー!!!」と信号待ちで停まっている車の運転手のおじさんが窓を開けて私に叫んできたのです(笑)シマエナガおじさんとは別の人で白鳥おじさんです。「ありがとうございます!!!」とお礼を言って小走りでその方向へ向うと、複数の白鳥が田んぼに顔を突っ込んでいました。白鳥って真っ白で優雅なイメージがあったのですが、顔も体も茶色に染まるほど夢中で餌を貪っていました。旭川は渡り鳥である白鳥の飛来地としても有名だそうです。

いよいよ最終日、最後に出会ったおじさんは!?

最終日は親戚の車で旭川の永山新川へ向かいました。ここは旭川で1番有名な渡り鳥の飛来地だそうです。少し時期がずれてしまっていたようで白鳥はいませんでしたが、時期によってはここで白鳥の群れが越冬し、春になるとロシアの方へ飛び立っていくそうです。この日は真っ白な雪の上に無数のカモがひしめいていました。ここでは「Nikon Z9」と望遠レンズを持ったカモおじさんに出会いました。カモおじさんによるとオナガガモという種類のカモだそうで、メスとオスの見分け方や生態を教えてくれました。

嘴に青いラインが入っているのがオスで、茶色いのがメスで、一見カモだらけでごちゃごちゃして見えますがよく見ると夫婦ペアになっているそうです。そういう関係性を考えながら観察していると夫婦喧嘩のような様子も見えてきて楽しいです。


野生動物撮影を満喫した日々を振り返って

東京に戻って、北海道で撮った写真を拡大して見ては、そのかわいさに悶えていました。普段鳥をじっくり見たことなんてなかったけど、写真で見ると羽の模様の繊細さや、羽ばたいたときの羽の構造、つぶらな瞳すべてが感動でした。それに気付けたのは望遠レンズのおかげです。見えないものを見せてくれる、自分の世界を広げてくれる望遠レンズが私は大好きです。

札幌や旭川の中心部からすぐの場所で野生動物が生息している北海道のすごさを改めて感じたとともに、フクロウやエゾモモンガなど、知識がないとふらっと行ったくらいでは野生動物には出会えないという厳しさも実感しました。そして地元の人の優しさに助けられた5日間でした。鳥の鳴き声に敏感になり、鳥を目で追う癖がつき、東京に戻った今でも見たことのない鳥を見つけては、こんなとき600ミリのレンズがあれば…!!!! と嘆いています (笑)

文・写真/沙倉しずか
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