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2017/7/7 21:00

【5分でわかるシングルモルト】いまスコッチを始めるなら「グレン グラント」だ!

大人のお酒の代表といえるのがウイスキー。語れるほど多彩な銘柄やストーリーがある一方、これからの場合は何から飲めばいいかわからないというハードルの高さも。それならまずは、ジャパニーズウイスキーのルーツであり、全ウイスキー消費量の6割を占めるといわれるスコッチウイスキーを選んでみてはいかがでしょうか。

 

なかでもオススメなのが、世界の品評会で最近特に高評価を得ている「」。伝統的でありながらお手ごろ価格からそろっており、味もバランスがよくて華やかという、入門には最適なブランドです。今回はスコッチの“語る”部分をイラスト付きでわかりやすく簡潔に触れながら、この名作の魅力を紹介していきたいと思います。

 





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世界はもちろん近年の日本で特に注目されているのが「グレン グラント」

日本の輸入スコッチウイスキーの販売数量が上昇トレンドにあるなかで、とりわけ拡大している銘柄のひとつが「」です。

↑2011~2016年で輸入スコッチは少しずつ上昇トレンドに。2016年は1671千函(はこ)と前2015年比118%と伸長。そのなかで「グレン グラント」は2016年に1578函を売り上げ、前年比153%と大きく拡大しています
↑2011~2016年で輸入スコッチは少しずつ上昇トレンドに。2016年は1671千函(はこ)と2015年比で118%と伸長。そのなかで「グレン グラント」は2016年に1578函を売り上げ、前年比153%と大きく拡大しています

 

なお、現在「グレン グラント」は世界第8位の販売数量を誇り、イタリアでは断トツのNo.1ブランドです。歴史や味わいに確固たる奥深さがありながら、その実力が近年特に高く評価されています。数字としても如実に表れている、間違いのない一本であるといえるでしょう。

 

【PART.01】

「シングルモルトってそもそも何?」をイラストで1発理解!

下記の図がスコッチのおおまかな製造工程です。仕上がりが5タイプに分かれますが、特にポピュラーなのはふたつ。蒸溜所の個性が味に反映される「シングルモルトウイスキー」と、グレーンウイスキーとブレンドすることで飲みやすさと安定的な供給を両立させた「ブレンデッドウイスキー」です。 

↑原料やブレンディングなどの違いによって、ウイスキーは大きく5つのタイプに分かれます。同一の蒸溜所で生まれ、樽熟成された原酒をブレンドしたものが「シングルモルトウイスキー」
↑原料やブレンディングなどの違いによって、ウイスキーは大きく5つのタイプに分かれます。同一の蒸溜所で生まれ、樽熟成された原酒をブレンドしたものが「シングルモルトウイスキー」

 

なお、「グレン グラント」はシングルモルトがブレンデッドモルトのブレンド用として使われていた時代に、シングルモルトとして最初に売り出されたブランドともいわれています。その意味ではシングルモルトのパイオニアといえるでしょう。

 

【PART.02】

スコッチウイスキーの6大産地を地図で1発理解!

スコットランドがなぜウイスキーの名産地となったのか。それは豊かな原酒を生み出せるだけの恵まれた風土にあるのですが、さらにスコッチはハイランド、ローランド、キャンベルタウン、アイラ、スペイサイド(ハイランド スペイサイド)、アイランズの6大産地に分けられます。

↑スコッチウイスキーの産地を表したスコットランドの地図。グレーの部分はイングランドとなり、グレン グラント蒸溜所はピンク色の地域、ハイランド内のスペイサイドにあります
↑スコッチウイスキーの産地を表したスコットランドの地図。グレーの部分はイングランドとなり、グレン グラント蒸溜所はピンク色の地域、ハイランド内のスペイサイドにあります

 

なかでも広大なのがハイランド。清らかで美しい自然にあふれており、全土で100か所以上ある蒸溜所の約8割がここに集まっています。そして、さらに50近くの蒸溜所が点在し、スコッチの聖地と称されるのがスペイサイド。スコットランド最大の河川「スペイ川」流域であることが名の由来で、好バランスかつエレガントな味わいの名酒が数多く生まれています。

 

【PART.03】

数あるスコッチのなかで、なぜグレングラントなのか?

スコッチの名産地から生み出される、正統派のシングルモルトウイスキー「」。冒頭で、世界的に高い評価を得ていると述べましたが、たとえば「グレン グラント 18年」は「ウイスキーバイブル2017」においてスコッチウイスキーオブ・ザ・イヤーの栄冠に。

 

ウイスキーバイブルメダル ウイスキーバイブルパンフ

「ウイスキーバイブル」。ウイスキー評論家の世界的権威であるジム・マレー氏が発表しているもので、2017年版は最新のウイスキー批評となります。

 

では、ハイクオリティな味の秘密はどこにあるのでしょうか。ひとつは水が関係しています。上記でスペイサイド流域には名酒を生む蒸溜所が多いと述べましたが、それはスペイ川の水が高品質だから。「グレン グラント」も同様で、良質な天然の湧水を使っているため、きわめて清らかな味わいになるのです。

↑グレン グラント蒸溜所付近
↑グレン グラント蒸溜所付近

 

そしてもうひとつ。「グレン グラント」を語るうえで欠かせないのが「精溜器」の使用です。蒸溜は基本的に初溜と再溜の2回行われますが、両方に精溜器を使用するシングルモルトは唯一。精溜器によってきめ細かく軽やかな蒸気のみを採取することで、雑味のないピュアなテイストになるのです。

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↑精溜器

 

また、風味が軽やかになりやすいといわれる首の細長いポットスチルを使う、熟成に用いる樽は3回までしか再利用しないなどの製法も「グレン グラント」独自のもの。これらの緻密なプロセスを経ることで、エレガントかつフルーティな酒質や、クリアで華やかな味に仕上がるのです。

 

【PART.04】

グレングラントのラインナップ紹介&飲み比べ

年代モノや記念品などを除くと、現在入手できる「」は4種類。それぞれの味の感想とともに商品を紹介していきましょう。

 

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「グレン グラント ザ メジャー リザーブ」参考価格2340円/700ml

最もフレッシュかつライトに仕上がっており、フルーティで爽快な切れ味も特徴。ブランドの特徴を気軽に知るには最適な一本であり、デイリーで飲むのにもオススメです。

 

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「グレン グラント 10年」参考価格3140円/700ml

「ウイスキーバイブル2017」で、ベストシングルモルトスコッチウイスキー(10年以下熟成部門)に5年連続で選ばれている名作です。ライトでソフトな親しみやすさのなかに、豊かな果実味が調和。卓越したバランスのよさが最大の特徴で、高いコストパフォーマンスも魅力です。ストレートからマニアックなカクテルまで、どんな飲み方にも合う汎用性の広さも素晴らしい!

 

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「グレン グラント 12年」参考価格5000円/700ml

ノンピートの大麦麦芽だけを原料とし、バーボン樽やシェリー酒樽で12年以上熟成させた原酒を使用。飽きのこないスムースな飲み口と、スペイサイドならではの華やかな香りが特徴で、バニラやアーモンドのような複雑味のある甘いフレーバーも。なお、「インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション2016」で金賞に輝いています

 

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「グレン グラント 18年」参考価格1万5000円/700ml

親しみやすさはそのままに、豊かな熟成感ときわめてスムースな飲み口、そしてフローラルさの際立つ華やかな香りが特徴。18年以上熟成された原酒のリッチな飲み口の奥に広がる、キャラメルやレーズン、バニラといった樽由来の甘さも。先述しましたが、最新の「スコッチウイスキーオブ・ザ・イヤー」に輝いたこの超傑作は、6月27日から日本で新発売されたばかり。とはいえ、年間数量限定なのでお早めに!

 

取り扱いは、リカーショップや百貨店はもちろんネットでも。公式ショップでは、いまならテイスティンググラス付きの3種セットが販売されています。この機会に、じっくりと飲み比べを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 



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撮影(ボトル)/石上 彰  イラスト/マガポン

宝酒造