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2017/11/21 19:00

「最後にカシスの香りが際立つ」ボジョレーのスペシャリストが絶賛した2017年のボジョレー・ヌーヴォーを飲み比べ!

11月16日、ついに解禁された2017年のボジョレー・ヌーヴォー。解禁を心待ちにしていたワイン好きの人もいたでしょうし、日頃ワインを飲まない人でもボジョレー・ヌーヴォーに解禁日があることはなんとなく知っているはず。

 

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ボジョレーワイン委員会によると、「2017年のボジョレーは放漫で朗らか、絹のようにしなやか、しかもフレッシュで輝かしいワインに仕上がった」のだそう。そんな解禁されたばかりのボジョレー・ヌーヴォーを楽しむべく、アサヒビールによる解禁イベント「アンリ・フェッシ・ヌーヴォで2017年の収穫を祝おう」に参加してきました。

 

まずはボジョレー・ヌーヴォーの基本をおさらい

そもそも、「ボジョレー・ヌーヴォー」の解禁日がここまで大きなイベントとして取り上げられるるのはなぜなのでしょうか? ボジョレー・ヌーヴォーは、フランスのブルゴーニュ地方の南端にあるボジョレー地区で作られています。この地区で作られるワインの大半は赤ワインで、ガメイ種というブドウが使われているんです。

↑花崗岩質、石灰粘土層の土壌なので黒ブドウ「ガメイ種」が育ちやすい
↑花崗岩質、石灰粘土層の土壌なので黒ブドウ「ガメイ種」が育ちやすいのだとか

 

このワインは醸造期間が短く、フランスで最初にでき上がる新種です。もともとはボジョレー地区の収穫祭を祝うための新酒でしたが、各ワイナリーがいかに早く出荷するかを競うようになってしまったのだそうです。そんな「早出し競争」による品質低下を防ぐため、1967年、フランス政府によって11月15日を解禁日として発売することが認められました。そして、パリのレストランを中心に大ブームになり、やがて「11月の第3木曜日」を解禁日に制定。いまに続くとされています。

↑皮から色素が溶け出し、タンニンの少ないきれいなルビー色のワインに
↑皮から色素が溶け出し、タンニンの少ないきれいなルビー色のワインに

 

通常のワインはぶどうを粉砕してから発酵させますが、ボジョレー・ヌーヴォーはぶどうを房のままタンクに入れ、自身の重さで実が潰れて果汁が溢れ出た状態で発酵させます。このとき、炭酸ガスがタンク内に充満し、果皮の色素が出やすくなることで美しいルビー色の仕上がりに。この製法は「マセラシオン・カルボニック」と呼ばれ、寝かせることなく飲めるのが特徴です。

 

悪天候だったからこそ良質なぶどうに成長

アサヒビールが取り扱うのは、アンリ・フェッシ社のヌーヴォー14アイテム。アンリ・フェッシ社は1888年の創業以来、120年以上ボジョレー地方に根差したワイナリーで、2015年・2016年にはボジョレー・ヌーヴォーのコンクール「トロフィー・リオン」で最高金賞・金賞を受賞しています。

↑「ボージョレ・ヌーヴォー ロゼ2017」(750ml/2180円)、「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・ヴィエイユ・ヴィーニュ2017」(750ml/3080円)、「シャトー・デ・レイシエール・ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ2017」(750ml/3680円)が「トロフィーリヨン2017」で3年連続金賞を受賞
↑「ボージョレ・ヌーヴォー ロゼ2017」(750ml/2180円)、「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・ヴィエイユ・ヴィーニュ2017」(750ml/3080円)、「シャトー・デ・レイシエール・ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ2017」(750ml/3680円)が「トロフィーリヨン2017」で3年連続金賞を受賞

 

同社はヌーヴォーのスペシャリストと称される作り手がいること、長期保存ができるヌーヴォーもつくっていることが強みです。この「ヌーヴォーのスペシャリスト」とは、アンリ・フェッシ社の醸造責任者であるローラン・シュヴァリエ氏のことで、イベントでは今年のボジョレー・ヌーヴォーのできについて話してくれました。

↑アンリ・フェッシ社の醸造責任者のローラン・シュヴァリエ氏も登壇
↑アンリ・フェッシ社の醸造責任者のローラン・シュヴァリエ氏も登壇

 

今年は春には霜が降り、夏には雹(ひょう)の嵐が訪れたことで、多くのぶどうの実が落ちたそう。しかし、生産量はかなり落ちたものの、残された果実に栄養が行き渡ったことで良質な果実に。さらには、収穫直前直前の8月に気温が高くなったため、収穫時期が通常よりも早い9月頭になったことで、味も香りもベストな状態での出荷が可能になったといいます。

 

日本だけの数量限定ワインも登場!

今回のイベントで試飲したのは、アンリ・フェッシ社の4つのワイン。このうちの1つだけは、ヌーヴォー(新種)ではなく、2013年のヴィンテージになります。

↑左から「ボジョレー・ヌーヴォー 2017」(750ml/2180円)、「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・アンフォゲッタブル2017」(750ml/2500円)、「オマージュ・ア・アンリ・ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ2017」(750ml/6000円)、「フルーリー・シャトー・デ・ラブロン2013」(750ml/3170円)
↑左から「ボジョレー・ヌーヴォー 2017」(750ml/2180円)、「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・アンフォゲッタブル2017」(750ml/2500円)、「オマージュ・ア・アンリ・ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ2017」(750ml/6000円)、「フルーリー・シャトー・デ・ラブロン2013」(750ml/3170円)

 

「ボジョレー・ヌーヴォー 2017」は、紫色を帯びたルビーレッドの色合いで、アロマはストロベリーのような感じの甘さが漂います。ローラン氏によれば、「最後にカシスの香りが際立つ」とのこと。丸みのあるなめらかな口当たりで、「これぞボジョレー・ヌーヴォー」という感じです!

 

つづいては、ワインショップ・エノテカで扱われる「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・アンフォゲッタブル2017」。こちらも熟したぶどうならではの心地良さがあり、フレッシュさとまろやかさを兼ね備えています。ボジョレー・ヌーヴォー 2017に比べると、少し複雑さが感じされます。

 

そして、今年新たに作られたのが「オマージュ・ア・アンリ・ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ2017」。こちらは平均樹齢80年の古木からできるぶどうを使っています。樹齢が長い木からなるぶどうは濃厚で複雑な味わいになり、たしかに新種なのにヴィンテージのような深みのある味わい。しかも、日本市場のために作られた限定2000本というプレミアムワインなんです。価格は1本6000円程度とのことで、特別なときに飲みたいですね。

 

最後に、ヌーヴォーとの比較のために飲んだのが「フルーリー・シャトー・デ・ラブロン2013」。2013年はブドウの収穫の時期が遅く、ようやく香りが開いた今年が飲みごろなのだそう。スパイスの香りがしっかり感じられ、ミディアムボディのワインとしては上品な味わいです。

 

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なんといってもボジョレー・ヌーヴォーは、軽い味わいとフルーティーなニュアンスが魅力。実は肉じゃがや生姜焼きなど、しょうゆとみりんを使った和食にも合うんです。ついに解禁された2017年のボジョレー・ヌーヴォー。宅飲みやホームパーティーの際は、ボジョレー・ヌーヴォーで乾杯してみましょう!

 

【URL】

アンリ・フェッシ ヌーヴォ http://www.asahibeer.co.jp/enjoy/wine/beaujolais/