グルメ
2017/11/28 11:00

ついに「六本木ステーキトライアングル」が完成! その最新店「エンパイア ステーキ ハウス」は肉へのこだわりがスゴイ

2017年、外食業界では“六本木ステーキ戦争が勃発する”といわれてきました。なぜなら、数年前にオープンして一気に話題となったNYのカリスマ店に加え、今年に入って新たに超名店が2ブランドも上陸したからです。いわば「六本木ステーキトライアングル」。今回は先日オープンした最後の大物・ラストエンペラーを紹介するとともに、この3店舗に共通するおいしさの秘密やNYステーキの神髄をお伝えしたいと思います!

 

「エンパイア ステーキ ハウス」の上陸で六本木のステーキ熱は最高潮に!

六本木ステーキトライアングルを3本の矢に例えると、まず第1の矢は2014年2月に上陸した「ウルフギャングステーキハウス」、第2の矢は今年6月に上陸した「ベンジャミンステーキハウス」。そして第3の矢が、10月17日に上陸した「エンパイア ステーキ ハウス」です。

↑エンパイアステーキハウス 六本木の外観。駅から数分の、「カンデオホテル六本木」の1階にあります
↑エンパイアステーキハウス 六本木の外観。駅から数分の、「カンデオホテル六本木」の1階にあります

 

まずは本国での人気ぶりを。NYのエンパイアステーキハウスは、2011年から6年連続で全米No.1レストランガイド「ザガット・サーベイ」に掲載されるなど、その人気と実力は一流。現在はマンハッタンに2店舗を構え、セレブや食通の女性を中心に人気を博しています。

↑六本木店のメインダイニング。1920年代のNYをイメージしています
↑六本木店のメインダイニング。1920年代のNYをイメージしています

 

もちろんメインはステーキ。やはりNYスタイルでよく見られる“Tボーン”が名物です。Tボーンという名の由来は、牛肉の部位である「ショートロイン」を骨ごとカットした部分がT型となることからで、骨の片方には脂がのったサーロイン、逆サイドにはしっとりやわらかいヒレ。この2つの部位を同時に味わえるのがTボーンの魅力です。そして同店では、Tボーンのなかでもヒレのサイズが大きいものを仕入れて「ポーターハウス」として使用。

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なお、同店ではTボーンステーキが二枚看板になっています。これはちょっとした特徴といえるでしょう。どちらも米国農務省が認定した格付け最高ランク「プライムグレード」のブラックアンガスビーフをドライエイジングで熟成したものです。

↑エンペラーステーキ/2万4000円(2~3名用)
↑エンペラーステーキ/2万4000円(2~3名用)

 

ひとつは、ヒレのなかでも特にやわらかい希少部位・シャトーブリアンを楽しめる「エンペラーステーキ」。もうひとつが、シャトーブリアンではないものの、極厚カットのヒレとサーロインの旨味を存分に味わえる「プライム ポーターハウス ステーキ」です。

↑プライム ポーターハウス ステーキ/1万6000円(2名用)~3万2000円(4名用)
↑プライム ポーターハウス ステーキ/1万6000円(2名用)~3万2000円(4名用)

 

さらに同店は、ステーキ以外のサイドメニューも充実。「ジャンボシュリンプカクテル」「フレッシュオイスターオンザハーフシェル」「シーフードプラッター」といった鮮度抜群のシーフードや、米国スタイルでは定番の「クリームスピナッチ(ほうれん草の煮込み)」や「マッシュポテト」、また「ニューヨークチーズケーキ」をはじめとするデザートも豊富にラインナップされています。

↑シーフードプラッター(ジャンボシュリンプ・ロブスター・オイスター)3800円。北海道・厚岸(あっけし)産の臭みがないミルキーなカキなどを使用しており、こちらも贅沢な味わいです
↑シーフードプラッター(ジャンボシュリンプ・ロブスター・オイスター)/3800円。北海道・厚岸(あっけし)産の臭みがないミルキーなカキなどを使用しており、こちらも贅沢な味わいです
↑エンパイアサラダ(シュリンプ・オニオン・トマト・カナディアンベーコンのサラダ)/1800円。サラダにも山海の幸がたっぷりでゴージャス!
↑エンパイアサラダ(シュリンプ・オニオン・トマト・カナディアンベーコンのサラダ)/1800円。サラダにも山海の幸がたっぷりでゴージャス!
↑特別にふるまわれた盛り合わせ。ニューヨークチーズケーキ、チョコレートムースケーキ、ティラミスなどが並んでいました
↑特別にふるまわれた盛り合わせ。ニューヨークチーズケーキ、チョコレートムースケーキ、ティラミスなどが並んでいました

 

そして、ドリンクで注目すべきはカリフォルニアにこだわったワイン。泡はシャンパンなどもあり、パーティ向けのマグナムボトル(1500ml)や、それ以上の大サイズも豊富にそろっています。

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店内にはバーカウンターも用意。世界中のウイスキーやカクテルのほか、クラフトビールや日本の酒もあり、ウェイティングに使ったり、軽く飲んだり。また、おひとり様での食事も可能で、ここでフルコースを食べるのもOKだそうです。

 

ドライエイジングビーフを皿ごと超高温で焼くのがNYの流儀!

冒頭で「六本木ステーキトライアングル」の話をしましたが、この3店舗を取材してある共通点を見つけました。もちろんそれは「NYスタイル」のことなのですが、ステーキに限っていえばほかと明らかに異なる点があります。そのひとつが熟成。エンパイアステーキハウスでは21~30日、ウルフギャングステーキハウスとベンジャミンステーキハウスでは約28日間が目安です。

↑エンパイアステーキハウス 六本木の熟成庫。寝かせるために、わざわざ空調完備の部屋を用意しています。NYスタイルにはそれだけ熟成が欠かせないということでしょう
↑エンパイアステーキハウス 六本木の熟成庫。寝かせるために、わざわざ空調完備の部屋を用意しています。NYスタイルにはそれだけ熟成が欠かせないということでしょう

 

なかには熟成させない肉もあるようですが、やはりNYステーキの王道は熟成肉。そして、NYでは冷温のなかで風を循環させながら乾燥熟成させる「ドライエイジング」が用いられます。昨今の日本では熟成肉がブームと言われており、方法は各自で様々。その多くは比較的に手間のかからない「ウェットエイジング」ですが、これではドライエイジング特有の香りや旨味は出ません。これまで何度かドライエイジングの肉を目にしてきましたが、やはりNYステーキは独特の芳香が大切といえますね。

↑手前が熟成後、奥が熟成していないビーフ。ドライエイジングはよりやわらかく、ナッツのような芳しい香りが特徴です
↑手前が熟成後、奥が熟成していないビーフ。ドライエイジングはよりやわらかく、ナッツのような芳しい香りが特徴です

 

NYスタイルの共通点は、調理法や提供スタイルにもありました。まず調理法は、皿ごと高温の専用機器で焼き上げます。エンパイアステーキハウスとウルフギャングステーキハウスでは900℃のオーブンで、ベンジャミンステーキハウスでは国内唯一の「高温デッキブロイラー」で一気に焼き上げるとか。ということで、ウルフギャングとベンジャミン、それぞれのステーキも見てみましょう。

↑ウルフギャングステーキハウスの「プライム ステーキ」
↑ウルフギャングステーキハウスの「プライム ステーキ」
↑ベンジャミンステーキハウスの「ステーキ」
↑ベンジャミンステーキハウスの「ステーキ」

 

皿の上で肉汁が沸騰している様子や、高熱の皿の端に脂が飛んで焦げ付いているのがおわかりいただけるでしょう。そして、提供スタイルに関して共通するものといえば、先述したクリームスピナッチとマッシュポテトの存在。このふたつはステーキだけではなく、例えば「ロウリーズ・ザ・プライムリブ」で有名な米国式の極厚ローストビーフ「プライムリブ」でもよく添えられます。

↑ウルフギャングステーキハウス 六本木にて
↑ウルフギャングステーキハウス 六本木にて

 

ちなみに少々マニアックな話でいえば、六本木ステーキトライアングルの共通点には「ピーター・ルーガー」の存在も。これはNY最高峰と言われる老舗ステーキハウスのことで、エンパイア、ウルフギャング、ベンジャミン、それぞれの創業者は同店出身なのです。名門の誇りがハイクオリティなおいしさを生み出し、多くのステーキファンの心をつかんでいるということでしょう。なにはともあれ、ぜひほかのステーキとは違うNYの味わいを体験してみてください。

 

【SHOP DATA】

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Empire Steak House Roppongi(エンパイアステーキハウス 六本木)

住所:東京都港区六本木6-7-11 カンデオホテル1F

アクセス:東京メトロ日比谷線ほか「六本木駅」3番出口徒歩2分

営業時間:ランチ 11:30~15:00(フードL.O.14:00 ドリンクL.O.14:30)、ディナー 平日・金・土17:00~23:30(フードL.O.22:30 ドリンクL.O.23:00)、日・祝日 17:00~23:00(フードL.O.22:00 ドリンクL.O.22:30)

定休日:なし