グルメ
2018/5/28 21:00

4年で市場規模2倍! 「麦」のプロ、キリンが取り組む新しい麦のカタチ

 

世界には麦を使った不思議な味のコーヒーがあった!

そしてもうひとつの新商品が、「キリン 世界のKitchenから 麦のカフェ CEBADA(セバダ)」。前述のようにカフェインレスが一定の支持を集めていて、コーヒー業界でも特別な技術で豆からカフェインを除去した「デカフェ」が台頭するなど、その状況は顕著に。そのなかでキリンの新作は、そもそもカフェインのない「麦」で抽出した1本です。

↑こちらがウワサの新商品「セバダ」です。600mlで152円(税込)

 

個人的には、ペットボトル入りのクラフト系コーヒーが市場のトレンドになりつつあるなか「そうきたか!」と思わせてくれたのが本商品です。発表会には「World Coffee Roasting Championship 2013」で優勝した、世界一の焙煎士・後藤直紀さんが登壇しました。

 

↑後藤直紀さん。パナソニックの「The Roast」の焙煎プロファイルを手がけるなどの活躍もしており、筆者は昨年「GetNavi」本誌でインタビューしたことも

 

後藤さんは味について貴重な意見を聞かせてくれました。「セバダは甘香ばしい風味が印象的。麦茶というよりも、ビールやウイスキーに近いモルティな甘みを感じます。一方の麦茶は、キレイでシンプルな、紅茶のようにふわっと香る不思議な甘みを感じますね」とコメント。どちらも、甘みが特徴的なようです。

 

↑セバダは深く焙煎した大麦を使っています

 

商品名の「セバダ」は、スペイン・レバンテ地方に伝わる「アグア・デ・セバダ」から。大麦の麦芽を深く焙煎して粉砕し、柑橘のピールと一緒に鍋で煮出して作った、“麦のコーヒー”といわれる飲み物です。

 

大麦と発芽させた大麦麦芽を使用し、コーヒー用の焙煎機で極限まで深煎りに。丁寧にドリップしてコクと香りを引き出しています。さらに柑橘素材を隠し味にプラスすることで、酸味と苦みによる奥行きのある味わいを実現。柑橘素材は、本場のセバダにも入っています。

 

↑飲んでみて実感、これはいままでになかった新しいテイスト!

 

麦茶かコーヒーか、といえばコーヒーのほうが近しいのではと思えるビター感と深み。非常に不思議で、いままで飲んだことのない面白い味わいです。苦いというほどのコーヒーらしさはないものの、強い香ばしさがあり、余韻には甘みも。コーヒーに比べるとやさしくて、すっきり。でも薄いという感じではないので、飲みごたえはあると思います。

 

↑飲み比べてみると、その違いはさらにはっきり。右上の「キリン 香ばし麦茶」は、すでに販売中のキリンの麦茶で、ストレートな香ばしさが特徴

 

 

新しい「キリン 麦茶」はすでに発売中なのでぜひチェックを! そして「セバダ」は、夏まっ盛りの7月24日に発売。こちらはまずはブラックのみということですが、動向によってはラテの発売もありえるとのこと。今後の展開に注目していきたいと思います。

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