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2018/6/22 20:00

1本65万円!! 飲んで分かった、超高級酒のスゴさとは?

世の中にはビックリするくらい高級なお酒がありますが、一般的なお酒といったい何が違うのか? 6月に新発売されたコニャック「カミュ キュヴェ3.140」のブレンディングセミナーで、それを実感しました。そのお値段なんと65万円(税別)! 世界中で950本、日本ではわずか60本のみという、とても希少なお酒をテイスティングしてきました。

 

そもそも「カミュ」ってなんだっけ?

1863年創業の老舗コニャックメーカー「カミュ」。高品質なコニャックづくりにこだわり、職人気質な家族経営を続けながらも、世界第5位の売上を誇るブランドです。

 

コニャックとは、果実を使ってつくる蒸溜酒「ブランデー」の中でも、フランスのコニャック地方で、定められた製法によりつくられたブドウの蒸溜酒のこと。厳しいルールのもとつくられるので、格式や品質が保たれるわけです。こちらの記事でもカミュについて紹介しています。

 

 

中身もパッケージも超豪華!

今回ご紹介する「カミュ キュヴェ3.140」は、そんな「カミュ」のプレミアム版。3種類の長期熟成原酒をブレンドしてつくられたコニャックです。名前の「3」は“3種類の原酒”を表し、「140」はその3つの原酒の熟成年数の合計(65年・39年・36年)を表しています。

 

クリスタルのデキャンタ、革張りのギフトボックス、1本1本につけられたシリアルナンバーなど、もうとにかく、そのたたずまいからして別格です。

↑こちらが「カミュ キュヴェ3.140」。ギフトケース付きです

 

↑ギフトケースは天然革張りの木製。中には使用された原酒の証明書も入っています

 

↑デキャンタは高名な彫刻家がデザインしたバカラ製。18金メッキの四つ葉のクローバーが革紐の封を止めます

 

↑ケースのフタを留めるベルト部分にも「キュヴェ3.140」の印が

 

セミナーでは、グローバル・ブランド・アンバサダーのフレデリック・ドゥゾジェ氏が、その魅力を解説してくれました。

↑フレデリック・ドゥゾジェ氏

 

「ブドウづくりへのこだわり、熟成のための湿度や温度管理など、カミュの目指す“スタイルのある一期一会のコニャック”を実現するため、最高品質の追及に情熱を注いでいます」とドゥゾジェ氏。

 

今回は特別に、ブレンドに使われているそれぞれの原酒を飲むことができました。

↑グランド・シャンパーニュ地区の65年熟成原酒

 

エレガントな香味とバランスのよさを感じさせる、ひとつめの原酒。上品さのなかにスパイシーな風味。そして超長期熟成からなる、深くて長い余韻が特徴です。

↑プティット・シャンパーニュ地区の39年熟成原酒

 

ふたつめの原酒は、軽やかなニュアンス。グレープフルーツのような柑橘や、ライチ系のトロピカルなフレーバーがあり、ほのかにスモークも。

↑ボン・ボア地区の36年熟成原酒

 

そしてブレンドの中心となるのが、こちらの原酒。フレッシュな桃を思わせるブライトなアロマ。ドライフルーツやアーモンド、マカダミアナッツなどの力強くリッチなフレーバーもあります。そして、この3つを自分のさじ加減でブレンドするという貴重な体験もしました。

↑自己流ブレンド、やってみました

 

ドゥゾジェ氏によると、「原酒はそれぞれ表面張力が違います。そこで、カミュでは馴染みをよくするためにグランド・シャンパーニュ、ボン・ボア、プティット・シャンパーニュという順番でブレンドしています」とのこと。“表面張力”が影響するとは、酒の世界は奥が深いですね。

 

「カミュ キュヴェ3.140」を体験!

ブレンドの難しさ、奥深さを学んだところで、ついに本命の「キュヴェ3.140」を試飲します!

↑いったいどんな味がするのでしょうか…

 

ブレンドのことはよくわかりませんが、この調合が大正解ということはわかりました。とにかくバランスがよく、自分のブレンドと比べると、雲間が晴れたかのような、それぞれの味同士のガッチリ感! そしてスムースでまろやかでエレガント。これは本当にすごい!

 

ドゥゾジェ氏によると、「プルーンや柑橘系のフルーツのような、華やかでリッチな香りとオーク樽由来の甘く芳醇な味わい」とのことで、言われてみると納得です。3種の原酒が織りなす複雑さの中にも、洗練を極めるその飲み味は、スーパープレミアムにふさわしい1本です。

 

「カミュ キュヴェ3.140」は、世界では950本、そのうち日本ではわずか60本のみの販売とのことで、とにかく超希少。価格も65万円とスペシャルプライスですが、もし百貨店や一流のバーなどで見かけたら、ぜひ本稿を読み返していただけるとありがたいです!