ウイスキーにジン、コニャックなど、蒸溜酒の人気が高まっている昨今ですが、テキーラも見逃せません。もしかしたらあまり飲まない人もいるかもしれませんが、実は日本は世界で5番目にテキーラを飲んでいる国。また、海外ではハリウッドスターに愛好家が多いことで知られており、セレブなお酒としての地位を確立しています。そんなテキーラを満喫できるイベントが、先日代々木で開催されました。識者によるレクチャーもあり、内容は超充実! その一部をレポートしていきたいと思います。
600人のテキーラファンが200種のテキーラを堪能!
このイベントは「テキーラの日 Celebration Party」。7月24日が世界的なテキーラ記念日であることを祝し、土曜日の7月21日に開催されました。場所は、駅からすぐの場所にある「代々木VILLAGE by kurkku」。
イベントの大きな目玉は、200種類以上のテキーラとメスカル(テキーラに似たメキシコのお酒)を自由にテイスティングできること。様々なブランドのブースが出ており、大勢の参加者が飲み比べを楽しんでいました。
前記の「MUSIC BAR」は、この日限定のスペシャルカクテル(有料)を楽しめるバーに。カリスマ的なバーテンダーが入れ替わりでふるまう形となっており、国内ミクソロジストの第一人者・南雲主于三(しゅうぞう)さん、「BAR TRENCH」のロジェリオ五十嵐さん、「bar Algernon Sinfonia」の小栗絵里加さんなど、計6名が提供していました。
フードは、タコスや「エローテ」というメキシコの焼きトウモロコシが屋台で売られていたり、メキシコ定番料理の盛り合わせが提供されていたりと、こちらもテキーラとのペアリングを最大限に楽しめる内容。
テキーラの元祖であり世界一売れているのがクエルボだ!
個人的に注目していたのが、テキーラのブランドセミナーです。こちらは「ホセ・クエルボ」、「ドン・フリオ」、「パトロン」、「サウザ」、「フォルタレサ」の5大ブランドをそれぞれ時間帯ごとに区切り、レクチャーしてくれるというもの。筆者はクエルボのカクテル世界チャンピオンが講演するということで、「ホセ・クエルボ」の回に参加しました。
テーマは「クエルボブランドとテキーラカクテルの魅力」。まずはクエルボがテキーラの王様であるという話から。これは、テキーラの創設者がクエルボであり、現在稼動している世界最古のテキーラ蒸溜所「ラ・ロヘーニャ」がクエルボの拠点であること。また、クエルボが世界のテキーラの販売数量で約30%というNo.1のシェアであることもその所以です。
この影響力はテキーラ以外のお酒と比べた場合でも同様。実は、日本で売れているホワイトスピリッツ(焼酎、ウォッカ、ジン、無色のラムなど)部門で2位という人気の高さ。そんなクエルボは、ここ10年で国内販売数量が2倍に拡大しているブランドです。つまり、日本における昨今のテキーラブームは、クエルボがけん引しているといっても過言ではありません。
その後はクエルボの製造方法とこだわりの解説へ。収穫したアガヴェから糖蜜を抽出し、醸造、蒸溜、熟成してブレンドしボトリングして出荷というのがおおまかな流れです。そのなかでクエルボの特徴といえるのが、連続式ではなく単式蒸溜器を使うこと。そしてその素材が銅製であること。
最後はお待ちかねの試飲。しかも、数あるクエルボ商品のなかでもプレミアムなタイプを飲ませてもらいました。なんとそのお値段、1本1万円を超えるもの!
セミナーは30分でしたが、充実の内容。このほかにもイベントではフレアバーテンダーによるショータイムがあったり、人気DJのSARASAとKashi da handsomeによるDJタイムがあったりと、盛りだくさんのコンテンツでした。
しかも、快晴という絶好のテキーラ日和で大盛況。この様子であれば来年も開催されることは必至でしょう。ただ、気になっていても1年は待てないという人は多いはず。であればいますぐにでもテキーラをゲットし、素“テキ”な夏をお過ごしください!