今回は、「コレを知っていれば日本酒通」といえるブレイク必至の銘柄をピックアップ。いまからチェックしておけば、ブレイクしてから周囲に「だからいったでしょ!」と自慢できるかも。フルーティな吟醸香やプチプチと弾けるような飲み口など、どれも華やかな特徴を持った銘柄ばかりですので、女性にすすめても喜ばれることでしょう。
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その1
十四代、飛露喜に続く次世代の筆頭といえばコチラ!
木屋正酒造[三重県]
而今(じこん)
純米吟醸 八反錦火入(じゅんまいぎんじょう はったんにしきひいれ)
3240円(1.8ℓ)
而今は十四代、飛露喜に続く次世代の筆頭。酒銘には「過去にも未来にも囚われず、今をただ精一杯生きる」との意味があり、この精神のもとに6代目の蔵元、大西唯克氏が精魂を込めて醸すブランドです。伊賀山田錦、愛山、千本錦などを使って毎月違う種類を出荷するなか、本品は1~2月に発売する食中酒タイプ。香り、酸、旨みのバランスが良く、キレも良いので、盃が進むこと間違いなし。すでにブレイクしている銘柄ですが、やはり外せないので紹介しました。
蔵元コメント
木屋正酒造 大西唯克さん
「火入れ酒でも、生と同様のフレッシュな味に仕上げるのが理想。ありがたいことに、そう評価して頂くことも多くなりました。ポイントは、米から甘みを引き出し、酸で切ること。そのためには、蔵の清潔さが必要不可欠。不衛生だと、酸が多く出てしまうんです。使った道具はすぐに洗うなど、当たり前のことに手を抜かないよう心掛けています」(大西さん)
その2
世界的なワインコンペでも認められた味
富久千代酒造[佐賀県]
鍋島(なべしま)
純米吟醸 山田錦(じゅんまいぎんじょう やまだにしき)
3553円(1.8ℓ)
ファンが急増中の注目銘柄。2001には、世界最高権威とされるインターナショナル・ワイン・チャレンジの日本酒部門で最優秀賞に輝きました。「鍋島」の発売は1998年。蔵元の飯盛直喜氏と4人の酒販店が手を組み、3年をかけて固めたコンセプトが実を結んだ形です。目標とした味は、すっきりした甘口。本品も同様、清涼感のある口当たりで、メロンのような爽やかな香りも楽しめます。
蔵元コメント
富久千代酒造 飯盛直喜さん
「これが軌道に乗れば、地元の蔵や酒販店の道が作れる。そんな思いもあって立ち上げたのが『鍋島』です。ありがたいことに、いまは多くの地元の方から応援を頂いております。酒造りで心がけているのは、洗米・浸漬などの原料処理を1つずつ丁寧にやること。地道ですが、良い麹を作り米の力を生かすには、これが一番大切なんです」(飯盛さん)
その3
フレッシュな純米の生酒のみを提供!
油長酒造[奈良県]
風の森(かぜのもり)
秋津穂 純米大吟醸 しぼり華(あきつほ じゅんまいだいぎんじょう しぼりはな)
3240円(1.8ℓ)
「風の森」は1998年に始まったブランドで、純米の無濾過無加水生酒のみを生産するのが特徴。製造工程では、生のリスクを最小限にとどめるよう、酒と空気の接触を極力減らし、微生物管理を徹底して安定性を高めています。本品は、地元の秋津穂を使った純米大吟醸。弾けるような鮮烈な口当たりながら、ボディは繊細できめ細かく、透明感があります。旨みと酸味のバランスも絶妙です。
蔵元コメント
油長酒造 山本嘉彦さん
「『風の森』は、地元の米を使い、いかに地元の方に楽しんで頂くかを考えて始まった銘柄。その点、契約栽培米の秋津穂を使ったこの純米大吟醸は、地元でも人気です。『風の森』が無濾過無加水生酒のみ生産するのは、搾りたてのおいしさを楽しんで頂きたいし、蔵の個性も表現できるから。今後は、より安定した生酒を造る技術を確立し、ファンを増やしたいですね」(山本さん)
その4
評価が急上昇中で近年は入手困難に
宮泉銘醸[福島県]
寫樂(しゃらく)
純米酒
2520円(1.8ℓ)
近年評価がうなぎ上りで、入手困難になりつつあるブランド。同じく会津の有名銘柄「飛露喜」の蔵元、廣木健司氏から大きな影響を受けたといいます。「夢の香」や「五百万石」など、地元で契約栽培した米を使用するほか、県外の名産地の米を使用。本品は穏やかな果実香とふくよかな米の甘み、絶妙な酸味が楽しめ、肉料理との相性も抜群です。
その5
華やかな香りの吟醸で多くのファンを獲得!
小林酒造[栃木県]
鳳凰美田(ほうおうびでん)
純米吟醸(じゅんまいぎんじょう)
3024円(1.8ℓ)
すべての酒を吟醸で醸す蔵元で、鳳凰美田は、国内外の有名コンペで常に上位に入る人気銘柄。華やかな香りと澄んだボディの「これぞ吟醸」といった酒質で注目を集めています。本品はマスカットを思わせる吟醸香に、ほどよい旨みと酸味が同居する1本。スムーズなキレも特徴で、心地良く盃を重ねられます。
上記5つの銘柄は、軽快な口当たりなので、キリっと冷やせばこれからの季節にぴったりです。ただし、飲みやすいからといって、調子に乗らないように。適度にお水を飲みながら気持ちよく楽しんでください!