グルメ
2019/4/24 21:00

ジュースは身体に悪い? いえいえ「トロピカーナ」は身体にいいことづくめ、という話

健康のことを考えて、ジュースを飲むのはなるべく控えている――この考え方を改める時期が来ているかもしれません。たしかにジュースは糖分が多いものもありますが、最近は“栄養素の充実”を打ち出したものも増えています。そのなかのひとつが、「トロピカーナ」ブランドの果実飲料。

トロピカーナといえばオレンジジュースが代表的存在ですが、実はそれだけではありません。知っているようで知らない、トロピカーナのこだわりからアレンジ術までをキリンビバレッジの中身開発担当の泉谷未来さんとマーケティング担当の末吉 恵さんに教えてもらいました。

 

↑キリンビバレッジの開発担当の泉谷未来さん(右)とマーケティング担当の末吉 恵さん(左)

 

「濃縮還元」と「ストレート」で味わいはまったく違う

日本のトロピカーナブランドは、1991年のオレンジの輸入自由化のタイミングでスタートしました。オレンジの産地でもあるフロリダ州生まれのトロピカーナでは、フロリダだけでなく、ブラジル、メキシコのオレンジを使ってジュース作りをしています。現地の工場で果汁にしたものが、日本に船で運ばれてくるそうです。

↑東京ドーム10個分近くある契約農園では、オレンジを手摘みで収穫。品質管理の担当者が毎日果実の状態をチェックしている

 

契約農場の視察に訪れた末吉さんが驚いたことのひとつが、現地のスーパーで扱われるオレンジジュースの種類の多さだったのだとか。「アメリカではガロン単位で買って、常に冷蔵庫に入っているのが普通なんです。日本でもこんなふうにオレンジジュースが広まってほしいと思っています」(末吉さん)。

↑見渡す限りオレンジジュース! トロピカーナだけでなくさまざまなメーカーのものが揃う

 

とはいえ、日本のトロピカーナも果汁100%のオレンジジュースは複数の種類を販売しています。「果汁100%ならどれも同じなのでは?」と考えがちですが、果汁100%ジュースには「ストレート果汁」のものと「濃縮還元」のものがあるんです。

↑見慣れた「100% オレンジ」(右)と根強いファンの多い「ピュアプレミアム オレンジ」(左)

 

720mlのチルド紙パック入りの「ピュアプレミアム オレンジ」は、オレンジを搾汁しただけのシンプルなストレートジュース。実際に飲んでみると粒感があり、後味がスッキリしています。この量で430円(税抜)とやや割高ではありますが、このフレッシュ感なら納得。「オレンジのおいしさをそのまま味わってもらうために、ストレートにこだわった商品も出しているんです」と、泉谷さん。

 

それに対し、「100% オレンジ」は濃縮還元となっており、甘みがしっかり感じられます。この甘みは加熱によるもの。ストレート果汁の水分を加熱して蒸発させることで濃縮しているそうです。実際、ストレート果汁の8割ほどの水分を飛ばすので、ぎゅっと味が詰まった感じがするんですね。

↑左が「ピュアプレミアム オレンジ」、右が「100% オレンジ」。右のほうが色は濃いが、いずれも100%果汁というのが意外に感じる

 

「エッセンシャルズ」シリーズで男性人気が高いのは?

同社では100%ジュースだけでなく、栄養補給を目的とした「エッセンシャルズ」シリーズや「果実でおいしい1食分の野菜」シリーズがあります。実は最近人気なのが、これらのシリーズなんです。

↑「エッセンシャルズ」は現在5種類をラインナップ

 

↑「果実でおいしい1食分の野菜」はストロベリーテイストとグレープテイストの2種類が揃う。写真はストロベリーテイスト

 

エッセンシャルズシリーズは2014年に「鉄分」を販売開始し、現在では「食物繊維」「マルチビタミン」「カルシウム」「マルチミネラル」も加わりました。全体的には30〜40代女性の購入者が多いのですが、マルチビタミンだけは20〜30代男性の購入者が多く、購入者全体の男女比も半々になっているそうです。たしかに「マルチ」や「ビタミン」という言葉は効能のイメージが湧きやすいですね。

↑一番売れているのは「マルチビタミン」。いずれも1日に不足しがちな栄養素がこれ1本で摂取できる。あくまでも“不足分”なので、食事を摂ることも重要

 

エッセンシャルズシリーズを開発するうえで泉谷さんが苦労したのは、栄養素と果汁の組み合わせ方でした。

 

「たとえば、栄養素としての鉄分は鉄のような味がするので、果実と組み合わせることで、毎日おいしく摂取できるそうに設計しました。ほかのものに関しても、果汁の酸味と甘味を混ぜて飲みやすくしています。いずれものフレーバーも4種類の果汁をミックスしていて、何のフルーツを使っているのかがわかりやすいイラストをパッケージに採用しました」(泉谷さん)。

 

さらに、最近では「マルチビタミン」と「鉄分」の1000mlパックも登場。その場合はコップ1杯分の200mlで1日の不足分が補えるようになっています。

 

4月2日に発売した「果実でおいしい1食分の野菜」シリーズは、エッセンシャルズシリーズとは異なり、野菜不足を補える野菜と果実のジュースとなっています。実際に2種類とも飲んでみたところ、野菜っぽさはあまりなく、フルーツがしっかり感じられるスムージーのようでした。コンビニのパンとこれだけでも、十分栄養バランスが保たれるのがうれしいところ。

↑グレープテイストは果汁35%+野菜汁24%。グレープを使っているのでスッキリした味わい

 

↑ストロベリーテイストは果汁25%+野菜汁24%。イチゴの香りや味わいが強めで、普通のジュースのようだ

 

食事の栄養価がアップするジュースの活用術とは?

今回、お話を聞いて意外だったのが、ジュースを食事にしてしまうというアレンジ術。たとえば、栄養価が豊富なオートミールをジュースに一晩浸けて「オーバーナイトオーツ」として食べる方法です。

↑オートミールを「100% オレンジ」に浸けたもの(左)と「エッセンシャルズ カルシウム」に浸けたもの(右)

 

本来、オートミールは煮込む手間がかかりますが、これならそのまま食べられます。食物繊維、鉄分、ビタミンEが豊富に含まれており、そこにジュースの持つ栄養価が加わるというメリットも生まれます。

 

オレンジジュースに漬け込むとシロップを入れなくても甘みがあり、フルーツグラノーラのような感じがします。また、エッセンシャルズのカルシウムはバナナの味が強く、牛乳とフルーツを加えて食べている感覚です。

 

ほかにも、グレープフルーツジュースやオレンジジュースにオリーブオイル、塩、コショウを加えてドレッシングとして活用するなど、ジュースは飲む以外にもさまざまな使い方ができるんです。

↑オレンジジュース(左)とグレープフルーツジュース(右)を使ったドレッシングは、ビタミンCなどの栄養価が豊富

 

果物をそのまま食べるのもいいですが、ジュースとして摂取すれば無理なく毎日の食生活に取り入れられます。トロピカーナの果実飲料でおいしく健康になりましょう!