「越乃寒梅」とは、いわずと知れた新潟の銘酒。かつての淡麗辛口ブームを牽引したブランドで、それまでの甘ったるい日本酒とは一線を画す爽やかな飲み口によって一世を風靡しました。バブルのころには1合2000~3000円で出す店も多かったとか。
さて、そんな越乃寒梅が、通年商品としては45年ぶりとなる新商品を発売するといいます。そこで、6月1日(水)、ホテルオークラ東京にて行われた発表会に行ってきました。
中尾 彬・池波志乃夫妻の出会いの裏に「越乃寒梅」あり!
今回、この発表会に招待されたのが、芸能界一のおしどり夫婦として知られる中尾 彬さん、池波志乃さんご夫妻。実は、お二人の仲を取り持ったのが、この「越乃寒梅」だったといいます。以下、トークショーの内容をどうぞ。
中尾 いまから40年前に、「酒」という雑誌の編集長の方が、素晴らしい酒があると。それが越乃寒梅(以下寒梅)だったんですが、いくら探しても、どこにいっても飲めない。やっと手に入れて飲んだ次の日に、志乃と一緒のロケがあって、ロケバスのなかで、「4合瓶を一人であけちゃったんだよ~。あなた寒梅って知ってる?」ってオレが偉そうにいったら「私、毎晩飲んでます」って。やんなっちゃったよ。志乃の知り合いの神田の芸者衆だった方が、お店を四谷のほうに出しまして。そこにしか寒梅は置いていなかった。しのはそのお店の人と友達だったから、いつでも飲めたんです。「じゃ、オレもその店に行くから住所書いてくれ」ていって。
池波 そのとき渡した地図がまちがっていて。(中尾さんからの)電話に父が対応して、私に取り次いでくれまして。その翌日でしたか。待ち合わせをして、飲みに行ったのが(仲良くなった)きっかけなんです。なので、寒梅がなかったら、いま私たちはここにいないぐらいの付き合いなんです。
中尾 寒梅と出会って2か月後ですよ! 結婚したの。
池波 2か月間、毎晩寒梅を飲んでましたから。寒梅がなかったら、私たちは結婚していなかった。だから、今回はとにかくうれしくて。
と、そんなご夫妻が期待する新商品の名は、「灑」(さい)。新潟産の酒米「五百万石」と、兵庫県産の酒米「山田錦」を55%まで磨き、丁寧な吟醸造りで醸した品です。発売は6月17日(金)となっています。では、中尾・池波ご夫妻の新商品を味見した感想は?
中尾 爽やかですね。爽やかだけど、返り(注:余韻のことと思われる)がちゃんとした日本酒ですね。これからの季節、冷たくしたら余計おいしいんじゃないかな。
池波 寒梅に慣れてしまった口でも、もう一段、爽やかさが加わった印象。白ワインように、和食を食べるときにじゃまになる酸味もないですし。日本酒のお米のふくよかさがない、たださっぱりしたお酒ではなく、ふわっと返りがあるのがいい。
中尾 「馥郁(ふくいく)たる」というやつですね。
池波 和食はもちろん、洋食に合わせたいなと思いますね。テーブルウェアに合いそうですし、洋食でいただきたいなと。
中尾 そう? 私はこれから貝がおいしくなるから(そっちのほうがいい)。トリ貝とか赤貝とか。(料理を)お願いします。
池波 あ、ハイ。
聞けばお二人は、いろいろと話をしながら、2時間もの時間をかけて夕食をとるそう。会話からも和やかな食卓が想像でき、なんともうらやましい限りです。今回の新商品「灑」(さい)は、そんな素晴らしい時間のお供として、これから何度もお二人の食卓に登場することでしょう。
なお、越乃寒梅といえば、プレミア価格が付くことでも有名。しかし、ホームページに載っている特約店で購入すれば、正規の値段で買えるとのこと。父の日も近いことですし、プレゼントに検討してはいかがでしょうか?
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