春になり、グルメ系イベントが常にどこかで開かれている季節になりました。GWまでの間だけでも様々な催しが開かれ、筆者も各地に足を運びましたが、“発見”という意味で面白かったのが「東京カクテル7デイズ2019」。
日本での知名度はこれからの銘柄はもちろん、すでに知られた銘柄でも意外な飲み方があるなど、新しいお酒との出会いを求める人にはバッチリの内容でした。本記事では、同イベントで出会った、ぜひ飲んで欲しい、お酒たちを紹介していきます。
【本論に入る前に】「東京カクテル7デイズ」とは?
今年で3回目となる「東京カクテル7デイズ」の特徴は、イベントだけでなく、期間中なら対象となる各街の人気店でバーホッピングが楽しめること。「カクテルパスポート」の購入者を対象に、メイン会場では無料でカクテルテイスティングやセミナーが開催。そして今年は既定の9日間、各店の特別カクテルを1080円で味わえる(1杯無料クーポン付き)という内容でした。
↑今年の「カクテルパスポート」は前売り3800円、当日は4500円で発売されました。バーホッピングへの参画店舗は計63。創作されたカクテルは全252種類も
メイン会場では過去最多の9ブランドがポップアップバーを展開。しかも国内外の有名バーテンダーが集まり、この日のためにカクテルをサービングしてくれました。また、セミナーでは各ブランドのアンバサダーなどが登壇し、その魅力をプレゼンテーション。
カンパリの「ルナロッサ」
提供されたカクテルのなかでも、特にユニークで女性人気が高かったのが、イタリアを代表するハーブリキュール「カンパリ」の「ルナロッサ」という一杯。昨年開催された、カンパリのカクテルコンペの日本大会で初代王者となった小川尚人さんがふるまってくれました。
↑左が「ルナロッサ」。フラッペのようなテクスチャーで、爽やかな甘酸っぱさとエアリーな口どけが絶品でした。右は、カンパリを使った定番カクテルの「ネグローニ」
台湾のウイスキー「カバラン」
次に紹介するのは、台湾のプレミアムウイスキー「カバラン」。梅ジャムやしそが決め手の「クインテット」と、桜、緑茶、ようかんなどを駆使した「ティーパーティ」という、日本由来の素材によるカクテルが斬新でした。
ベネズエラ産プレミアムラム「ディプロマティコ」
ベネズエラで生まれたラム「ディプロマティコ」では、アンバサダーのサイ・ハムサラ氏が直接作ってくれました。しかも、セミナーで解説したチョコレートとのペアリング付き
ジンの注目は「ヘンドリックスジン」と「ビーフィーター」
クラフトジンの台頭で注目を集めるジンは、「ヘンドリックスジン」と「ビーフィーター」が出店。前者はバラとキュウリのエッセンスが特徴のスコットランド産。後者は伝統的なロンドンドライジンを代表する世界的に有名なブランド。両社の個性の違いをしっかりと楽しめました。
↑エルダーフラワー、レモンジュース、ソーダでステアした「レスリーグレイシー」。主要素材のキュウリを浮かべることで、ブランドの特徴がより鮮明に
コニャックの名作「ヘネシーV.S」
フランスを代表する蒸溜酒・コニャックからは、名門「ヘネシー」が出店。同ブランドならではのエレガントな芳醇さをストレートに感じられる、スタンダードな「ヘネシー V.S」を使ったカクテルが提供されました。
和のスピリッツ「TUMUGI」
日本的なお酒としては、麹(こうじ)文化から生まれたユニークな和のスピリッツブランド「TUMUGI」が出店。同酒は麹造り、並行複発酵、単式蒸溜等の技法に和のボタニカルを組み合わせており、本イベントでは「Sexy Koji sour」と「桜Negroni」の2種がふるまわれました。