意外とアイスクリームと相性が悪いのは○○系
助手「所長は、エッセル スーパーカップシリーズで印象に残っているフレーバーはどれですか?」
所長「チョコミントはもれなくテンション上がりますね。あとは、アーモンドチョコとか。Sweet’sシリーズのフルーツタルトもおいしかったです」
松野「ありがとうございます。それらももちろん人気があったのですが、チョコチップバニラなども好評でした。やはり、アイスクリーム専門店で人気のあるフレーバーは受け入れられやすいのかなと思います」
助手「大変失礼な質問なんですが、逆にあまり受けなかったフレーバーがあったら教えていただけると」
松野「フルーツ系ですかね。アイスクリームは乳製品なので、いちごなどの一部のフルーツを除いて、あまり合わないものもあります」
所長「巨峰などもあったんですね。メロンは2回発売されていますけど人気があったんですか?」
松野「1回目は好評でした。しかし、2回目の発売ではそこまではいきませんでした。1回目はよかったけど2回目はちょっとというフレーバーはいくつかありましたね」
所長「最初は珍しさもあって買っちゃいますもんね。待ってました! という感じで」
松野「待ってました系でいうと、チョコミントやクッキーバニラになるんですよね。もはや定番といってもいいくらいです」
新フレーバー開発のポイントはトレンドとターゲット
所長「新フレーバーの開発というのは、どのくらいの期間がかかっているんですか?」
松野「いまは2か月サイクルで年間6個の新製品を発売しています。アイデア出しは1年くらい前から、開発チームとマーケティングチームで話し合って。そのなかからいくつかの候補を研究所のほうに開発依頼をします」
所長「味を決める会議というのはどういう感じで行われているのでしょうか」
松野「フレーバーは、先ほど言ったとおり、開発チームとマーケティングチームの会議で決めます。そのときどきのトレンドだったり、ターゲットとなる年齢層を決めて、フレーバーを絞り込んでいくという感じですね」
所長「ターゲティングというのは重要ですね。どんな人に食べてもらいたいのかという」
松野「エッセルスーパーカップは中高生が主なターゲットなんですが、それ以外の層にリーチするためにはどんなフレーバーがいいのかということは、常に考えています。今年の1月に発売した紅茶クッキーは女性をターゲットにした商品だったんですが、かなり好評でした」
所長「あれはおいしかった! 」
松野「ありがとうございます。あとは季節ですね。夏場は気温が高いのでアイスクリーム全体が売れるんですが、気温が下がる秋冬のことを考えて、どういう層の方に食べていただきたいかということをメインに、フレーバーを考えますね」
所長「そうやってフレーバーを決めたあと、試作品ができてくると」
松野「開発チームと研究所が試作品を作って何度かやりとりをして、合意してできたものが会議に上がってきます。それをみんなで食べて、いけるかいけないか判断するという感じですね」
所長「ちなみにいま、巷ではタピオカブームがきていますが、そういうスイーツだったりデザートだったりのブームみたいなものはチェックされているんですか?」
松野「開発チームはチェックしています。実際に食べに行くこともあります」
所長「いろいろなところに調査に行かれて、経費でスイーツ食べてるわけですね。うらやましい」
松野「仕事ですから(笑)」
Sweet’sシリーズはケーキ以外のスイーツへ進出
所長「エッセル スーパーカップは、ちょっとリッチなSweet’sシリーズがありますが、通常のシリーズとの違いというのはどんなところでしょうか」
松野「スイーツは、層状構造になっていて、いろんな素材や食感を一度に味わえるのがポイントです。それをカップアイスで表現したのがSweet’sシリーズです。その第1弾が苺ショートケーキでした。その後、ティラミス、ブルーベリーチーズケーキ、アップルタルト、ショコラオランジュと発売しました。ほぼケーキだったんですね」
所長「今回発売されたマンゴー杏仁は、今までとはちょっと違う路線ですよね。ケーキではないという点で」
松野「Sweet’sシリーズのフレーバーを開発するにあたって、王道のケーキをやってしまったので、だんだんニッチなフレーバーになっていってしまったんです。しかしそれでは、幅広い層に届けたいという思いからエッセルスーパーカップというブランド名を付けている意味合いが薄れてしまう。ある程度認知度の高いフレーバーのスイーツを扱うには、ケーキ以外のスイーツにもフィールドを広げていこうということで、マンゴー杏仁になりました」
所長「杏仁は、エッセルスーパーカップシリーズで以前にも出されていますね」
松野「2007年ですね。このときとはかなり違うと思います。果肉もふんだんに入れていますし、よりスイーツ感が高くなっていると思います」
エッセル スーパーカップのチャレンジ精神が生んだ超レアシリーズとは?
所長「エッセルスーパーカップ25年間の歴史のなかで、Sweet’sシリーズのほかに、何かシリーズ化されたものとかありますか?」
松野「昔はいろいろチャレンジしていたこともあります。私が知っている限りでは、エッセル ターボカップというものがありました」
所長・助手「ターボカップ?」
松野「そうなりますよね(笑)。やはり、商品名がお客さんに伝わりづらかったんですよね。2006年1月に発売したのですが、容量は120mlと小さめです。バニラとストロベリー、プリンがありました」
所長「な、なぜターボだったんでしょう」
松野「スーパーの次はターボだろうという(笑)。当時はそういう話になったようですよ。ものの見事に失敗したんですが」
所長「全然覚えてないわ……」
松野「プリンとか結構おいしかったんですけどね」
所長「ネーミングでいうと、超バニラっていうのもすごいですよね」
松野「そうなんですよ。前身のエッセル時代と比較して、コクとキレをアップさせており、それまでの100円の品質を超す、ということで『超バニラ』と」
所長「わかりやすくていいですよね。スーパーカップで超バニラですからね(笑)。今日は興味深いお話ありがとうございました」
25周年記念イベントも展開中! 今年の夏はエッセルスーパーカップを楽しもう
助手「いやー、すごくおもしろい話でしたね」
所長「長年疑問に思っていたことも聞けたし、どうやってアイスのフレーバーが決まっていくのかもわかったし、たいへん有意義だったわ」
助手「そうでうすね。では、調査報告書です」
【調査報告書】
エッセルスーパーカップは「でかくてうまい」をコンセプトに、25年間にわたってさまざまなフレーバーを開発。そして定番フレーバーも定期的にアップデートされ、常に新しいおいしさを追求している。ただしネーミングセンスは独特
所長「OK。大丈夫よ。そういえば、この夏はエッセルスーパーカップ25周年イヤーということで、自分の写真をデザインしたカップが作れるエッセルニコニコキャラバンをやっているそうよ」
助手「お、これはおもしろそうですね。これもぜひ調査したいですね」
所長「モチのロンよ! よし、ニコニコキャラバンに向けてシェイプアップしなきゃ」
助手「じゃあ、アイスを食べる量を減らすんですか?」
所長「違う違う。いつもアイスを買っているコンビニじゃなくて、ちょっと遠いコンビニまで歩いて行くの!」
助手「び、微妙だな〜」
文/三浦一紀
【前田玲奈さん情報】
公式ツイッター
https://mobile.twitter.com/renamaeda07
公式ラインアカウント
https://t.co/ixC8KohZOK
アイスフェアリーによるアイス好きのためのInstagram
https://t.co/GVwGuyhRo6