ワンランク上の“めんつゆ”とも言える
「美酒佳肴」とは、おいしい酒「美酒」とおいしい料理「佳肴」の意味。ブランド名を社内公募したところ、挙がったのだとか。毎日の食卓を、よりおいしいものにしていきたいという同社の理念につながるとともに、純和風の四字熟語は響きとしても素晴らしい。そうして、名称が決定しました。
「中身のイメージは、和風の万能調味料。よく、和食のレシピに醤油大さじ○○、みりんと酒は小さじ○○といった表記がありますが、これっていわゆる割り下なんですね。さらに簡単なものであれば、各調味料を1本でまかなう手法として、めんつゆ大さじ○○というレシピもありますよね。このように、いまや多くの方がめんつゆを様々な料理に使いますが、『美酒佳肴 わりした』は“第二のめんつゆ”ともいえる商品。そのうえで、より究極の味わいを目指したんです」(門井社長)
割り下と聞くと、すき焼きをイメージする人が多いかもしれませんが、それだけでなく様々な料理を簡単にランクアップさせてくれるのが「美酒佳肴 わりした」。ラインナップは3種類の「完熟」「白濃」「淡口」で、それぞれ確固としたキャラクターを持っています。門井社長オススメの活用法にも触れながら、1本ずつ紹介していきましょう。
1「美酒佳肴 わりした 完熟」
木桶で仕込み、2年以上熟成させた3種類の醤油をブレンド。そのうち2種類が再仕込み醤油のため、濃厚な味わいに。みりんは、味に丸みと香味を生み出す3年熟成品を、また日本酒は料理酒としては珍しい純米酒を使用しています。
「素材に負けないインパクトをもっているのが『完熟』で、特に肉や卵を使う料理に活躍すると思います。たとえば、ゆで卵をこれに1時間程度漬けるだけでも絶品のご馳走になりますよ」(門井社長)
2「美酒佳肴 わりした 淡口」
木桶の香りが強い醤油を使っているため、あえて3年熟成ではなく2年熟成品を選定。みりんは3年熟成品で、こちらも料理酒には純米酒を採用しています。
「『淡口』(うすくち)とはいえ塩味は十分あり、それでいて、素材に対してくどくならないバランスに仕上げています。3本のなかで、味わいとしては中心にある存在といえるでしょう。和食全般に使える汎用性の高さが魅力で、まずはこれからという選び方でも良いと思います。オススメを強いていえば、野菜の煮物でしょうか。ニンジンやカボチャなど、根菜類を簡単においしくできます。冷ややっこにそのままかけるなど、シンプルな使い方も最高ですけどね」(門井社長)
3「美酒佳肴 わりした 白濃」
木桶仕込みの白醤油を使った小麦醸造調味料。みりんは3年熟成品で、完熟と同様に純米酒の料理酒が採用されています。
「『白濃』は『しろこく』と読みます。淡い色合いにしているのがひとつのポイントで、高級料亭が、素材の発色を生かすときに行う味付けをイメージしています。そのため、色付けをしたくない料理には最適ですね。野菜はもちろん白身魚のヅケとか、乳製品にも合います。ブルーチーズのように個性の強いタイプでも、すごくおいしいと思いますよ」(門井社長)
ふだん、伝統的な料理から話題性の高いフードまで、フィールドワークを兼ねて様々な料理を食べている門井社長。和食以外で好きなジャンルを聞くと、スパニッシュなのだそう。考えてみれば、スペインは世界屈指の美食の街「サン・セバスチャン」があるグルメ大国で、パエリアに代表されるように、コメの食文化も豊か。周囲の多くが海に面しており、魚介類が豊富なところも日本に似ています。門井社長の食のベースには、やはり日本の心があるのでしょう。
ユネスコ無形文化遺産に登録されたほか、ヘルシーさなどもあって世界的に注目される和食。そんな日本の誇りを、手軽においしくできる調味料「美酒佳肴 わりした」。自身の食卓にはもちろん、贈り物としても喜ばれそうですね。
【商品情報】
・美酒佳肴 わりした 3本セット(完熟 淡口 白濃)7500円+税
取材・文=中山秀明 撮影=湯浅立志(Y2)