2月14日のバレンタインデーが近づいてきました。今年は金曜日ということもあって、例年以上に盛り上がりそうです。
肝心のチョコレートは、本来の(?)趣旨である“女性が気になる男性にあげる”ものなら、間違いのない定番がいいかもしれませんが、自身や友人など、純粋にチョコレートが好きで、バレンタインデーを世界中から新作・傑作が集まるチャンスとして楽しみたいなら、トレンドは外せないでしょう。
そこで今回は、2019年から2020年に続くチョコレートの注目すべきトレンドをピックアップ。さらに、イタリア・ペルージャ発の歴史あるチョコレートの祭典「ユーロチョコレート」を開催する松屋銀座「ギンザ バレンタインワールド」の、注目商品もたっぷりと紹介します。
注目キーワード1.「ルビーチョコレート」
筆頭はやはり、第4のチョコレートと言われ話題となっている「ルビーチョコレート」でしょう。まるでストロベリーなどベリー風味を添加したチョコレートのようですが、実は一部のカカオ豆からしか採取できないルビーカカオの成分を抽出し、完成したチョコレートなのです。
第4のチョコレートって?
チョコレートといえばダーク、ミルク、ホワイトの3種。ここに連なる存在として、13年もの開発期間を経て2017年9月に誕生したのが、ルビーチョコレートです。商品化されたのは、2018年1月18日発表のネスレの「キットカット ショコラトリー サブリム ルビー」が最初でした。
・1847年 ダークチョコレート製造
・1875年 ミルクチョコレート製造
・1930年 ホワイトチョコレート製造
・2017年 ルビーチョコレート製造
産地は?
ルビーチョコレートを開発したのは、ベルギーのカレボーとフランスのカカオ・バリーの2ブランドからなる世界有数のチョコレートメーカー「バリーカレボー」社。ブラジル、エクアドル、コートジボワールなどの産出国で生産されたカカオ豆を使用しています。
どんな味?
着色料や果汁パウダーは一切不使用。ルビーカカオ由来のやさしいピンク色をしています。味はわずかに酸味があり、苦味は抑えめで、まるでベリーのようなフルーティーな味わいです。
どこで買える?
生産に技術と手間がかかるため、ルビーチョコレートはまだまだ高嶺の花。原料を大量に仕入れるメジャーなチョコレートブランドのほうが、手軽に手に取れるようです。成城石井など、案外身近なお店で入手可能。
ルビーチョコレートは華やかなピンク色で、プレゼントにもホームパーティにもぴったり。令和初のバレンタインデーの主役となりそうです。
ここからは、イタリアから上陸したチョコレート博「ユーロチョコレート」など、松屋銀座で見つけたトレンドとチョコレート商品を15種、紹介しましょう。
注目キーワード2.「マルシェ買い」
この時期に会場でしか味わえない体験を提供。開催期間の10日間で世界中から80万人以上が訪れる世界最大級のチョコレートの祭典「ユーロチョコレート」の会場のように、欲しいチョコレートを欲しいだけ買える、量り売りやバラ売りも行われています。まるでマルシェで野菜などを買う感覚です。
「ビー ウェル」の量り売りチョコレート。「美味しく身体に良いチョコレート」をコンセプトに、イタリアのフルーツやナッツ、スーパーフードを使ったチョコレート約20種類を用意しています。グルテンフリーやビーガン対応商品も。50g・600円〜
イタリア・マルケ州の港町で1969年に創業した、家族経営のチョコレートブランド「ドルチェ ヴィータ」の量り売り。ミントやティラミスなどのフレーバーを加えたライスパフ入りのチョコレートチップスです。100g・681円〜
日本初上陸のブランド「ガルップ」は、リモンチェッロやバローロなど大人向けのガナッシュを1個からバラ売りしています。1個・181円
また、フェア会場のその場で食べられるイートインや実演も、楽しみのひとつです。チョコレートソフトクリームやドリンク、パフェなどが合計10ブランドから提供されます。
注目キーワード3.「パケ買い」
世界中からチョコレートが集まるこの時期に、たくさんのなかから気に入ったものを選ぶのは至難の技。おいしさはもちろん、選ぶのも飾るのも楽しくなるパッケージの可愛さも、やっぱり大事な条件です。プレゼントだけでなく、自分へのご褒美にもなりそうですね。
30年以上トスカーナで営むファクトリー「スタイナー」は、南米産のカカオ豆をベースに、独創的なフレーバーをさまざまにラインナップ。ビオシリーズや動物モチーフなど、集めたくなるかわいさです。各1101円
シチリア島の町モディカのチョコレートブランド「チョモド」は日本初上陸。選びぬかれたカカオ豆から作られ、シチリア島のエッセンスを味に加えています。各1181円
「コスットゥルットーリ・ディ・ドルチェッツェ」は遊び心と独創性がテーマのブランド。トーストやカプチーノなどに削りたてのチョコレートをかけて楽しめる「チョコレートミル」が人気です。1801円
次のページでは、カカオ農家を支援できるチョコレートや、日本初上陸ブランドや松屋限定商品といったリミテッドなど、8商品を紹介します。
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注目キーワード4.「SDGs」
カカオの生産地の多くは、いまだ発展途上。近年多くのショコラティエが、現地で技術提供などを行いながら、さまざまな支援を続けています。おいしいだけじゃない、かわいいだけじゃない、サステナブルなチョコレートにも目を向けてみてはいかがでしょうか。フェアトレード&ダイレクトトレードのチョコレートも増えています。
京都のビーントゥーバー(カカオ豆からチョコレートになるまでの工程を一貫して行うこと)専門店「ダリケー」は、インドネシアのカカオを100%使用。現地のカカオ豆農家に発酵技術を指導し、そこで実った良質なカカオ豆に一定の対価を払うことで、農家が安定した収益を確保できるようにしています。「カカオが香る生チョコレート 初摘みプレーン」2700円
2008年に、カカオ貿易の中心地であるオランダ・アムステルダムで元国連職員が設立した「オリジナルビーンズ」。農家と直接取引を行うダイレクトトレードや技術支援のほか、植樹活動など環境保全、ゴミをなくす努力など、サステナブルな取り組みを積極的に行っています。
世界70か国以上で活動する国際NGO「プラン・インターナショナル」が推進している、差別や偏見に苦しむ発展途上国の女の子たちを守り、サポートするプロジェクト「ガールズ・プロジェクト」。松屋銀座の「ギンザ バレンタインワールド」でタブレットチョコレートを購入すると、その収益の一部が「ガールズ・プロジェクト」の資金となるというもの。
チョコレートを買うだけで、誰かの役に立つかもしれない。そんな仕組みに気軽に参画できるのも、2020年らしいバレンタインの過ごし方ではないでしょうか。
注目キーワード5.「リミテッド」
およそ1300億円市場を誇る日本のバレンタイン商戦。この時期には、世界中から選りすぐりのチョコレートが上陸します。日本初上陸のブランドや、松屋だけの限定商品など、レアなリミテッドチョコを紹介します。
スイスのチョコレートブランド「トリスタン」が日本初上陸。自慢のトリュフなどには、繊細で深みのある味わいが詰まっています。「パヴェ」「トリュフ・レー」「トリュフ・シャンパーニュ」各864円
「アトリエキュイエール」の松屋限定商品「九州ショコラ」(3240円)は、博多のあまおう、豊前の柚子、福岡の八女抹茶やほうじ茶、ルビーチョコレートを合わせた“さがほのか苺”など、九州の素材を詰め合わせたボックスです。フード・アクション・ニッポンアワード2019受賞のゴールデンライム胡椒ショコラ入り。
「薄氷本舗 五郎丸屋」の松屋限定商品は、「T五ショコラ」(1836円)。口の中でふわっと溶ける、同店秘伝の極薄和菓子を、ヴァローナ社のチョコレートでコーティングしています。
「彩雲堂」の松屋限定商品「まちねこ」(1404円)は、ビターチョコレートに白あんを加え、寒天で固めた“洋風羊羹”という趣き。クリーミーなチョコレートがとろけます。
ロサンゼルスのセレブたちに人気の「ルフィア」は、カリフォルニア産の原材料にこだわった高品質なアーモンドスイーツのブランド。松屋先行発売の「カリフォルニア アーモンドフィー」(3024円)は、最高級カリフォルニアオーガニックアーモンドのスライスが、ミルフィーユのように幾重にも重なり、ザクザク食感を楽しめます。
【店舗情報】
松屋銀座
所在地:東京都中央区銀座3-6-1 8階イベントスクエア
Tel:03-3567-1211
営業時間:10:00~20:00
http://www.matsuya.com/m_ginza/