2020年の4月にデビューしたノンアルコールビール「キリン グリーンズフリー」が、2021年2月24日に大胆リニューアル。すると、その後SNSを中心に「おいしくなった!」という声が続々発せられているそうです。
そこで、以前行われた発表会の情報からリニューアルポイントを紐解くとともに、新旧飲み比べを実践。マッチする料理とのペアリングレポートもお届けします。
“余計なものは使わない”→“いいものだけで造った”に
「キリン グリーンズフリー」は、香料、糖類、人工甘味料を使わない自然派ビールテイストとして発売されました。当時は、あえてノンアルコールであることを前面に打ち出していないことでも話題になりましたが、今回はしっかり「ノンアルコール」と表記されています。
打ち出し方を変えた理由を聞くと、その理由は“わかりやすさ”にありました。登場時は“自然派ビールテイストの炭酸飲料”という新カテゴリーであることを印象付けるため、あえてノンアルコールを主張しなかったものの、「立ち位置がわかりづらい」という声もあったことで、ノンアルコール表記をすることにしたのだとか。
また「自然派」の表現方法も変えたとのこと。以前は“余計なものは使わない”というアプローチだったものを、“いいものだけで造ったおいしいノンアル”というブランディングにしたそうです。
味のリニューアルも、原材料から見直しておいしさに磨きをかけたと田山さんは言います。特に決め手となっているのが、新たに採用したホップ。クラフトビールによく使われる、希少な「ネルソンソーヴィン」を一部に使用し、みずみずしい香りや爽快感をアップさせているのです。
この「ネルソンソーヴィン」は、ニュージーランドの白ワインの銘醸地ネルソン地区が原産。同地区の銘酒「ソーヴィニヨン・ブラン」と香りが似ていることからネーミングされたホップで、キリンでは「グランドキリン ホワイトエール」や「スプリングバレー オンザクラウド」などに使用されています。
苦みは上品に、香りはすがすがしく進化
ここからは、新旧の飲み比べにトライ。グラスに注いだところ、色は新しいほうが薄めになっています。そしてそれぞれを飲んでみると、確かに苦みは上品に、香りはすがすがしく進化していると感じました。
どちらも麦の甘味が豊かな「キリン グリーンズフリー」ならではのおいしさは健在。ブランドの特徴を生かしながら、特に爽快感がアップしていると感じました。
発表会では、田山さんがペアリングについても解説。「キリン グリーンズフリー」は食事と一緒に飲むといっそうポテンシャルを発揮するそうで、焼鳥やウインナーなどの肉料理はもちろん、枝豆のような繊細なつまみともオススメとのこと。
ほかにも、オイル系のパスタ、肉系の丼、チャーハン、餃子などオイリーな食べ物は「キリン グリーンズフリー」の炭酸感とすっきり後残りしない爽快な風味がマッチ。また、意外に合うものとしては、プリンなどのクリーミーなスイーツ系は想像以上に合うとのことです。
確かに、プリンのまろやかな甘味に「キリン グリーンズフリー」の甘やかなボディとやさしい苦みがほどよく調和。カラメルのほろ苦い甘さにも寄り添い、これは良好なペアリングです。
キリンの推計によると、ノンアルコールビール市場は、コロナ禍における健康志向の高まりを受け前2020年は前年比で103%伸びているとか。また同社の調査によると、過去にノンアルコールビールの飲用経験があり、現在飲んでいない層を“休眠層”とし、その60.1%は飲まない理由に「味がおいしくないから」を挙げているとか。とはいえその“休眠層”の55.6%は「ノンアルコールビールがおいしくなったら飲んでみたい」と回答しているそうです。もし“休眠層”であれば、ぜひこの機会に「キリン グリーンズフリー」を試してみませんか。
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