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2022/1/1 11:00

生ジョッキ缶、微アルーー2021年の「お酒ブーム」を作った12銘柄は?

緊急事態宣言の期間が長く、2021年も家で飲むほうが多かった人がほとんどなはず。では、その状況下でどんなお酒がヒットしたのでしょうか。GetNavi webで取材・掲載した記事を振り返りながら、5つのキーワードで紹介します。

 

↑本稿では触れていませんが、「糖質オフビール」も2020年発売の「キリン一番搾り 糖質ゼロ」(左)と2021年発売の「パーフェクトサントリービール」(右)で盛り上がりました

 

1:微アル

「微アル」とは微アルコールのことで、厳密な定義はないですがアルコール度数1%未満のお酒を中心に「微アル」とカテゴライズされています。先駆けたのは、春に度数0.5%のビールテイスト「アサヒ ビアリー」を首都圏・関信越エリアで先行発売したアサヒビール。

 

同社はその後、秋に度数0.5%のハイボール「アサヒ ハイボリー」をリリースしましたが、同時期にはサッポロビールが「微アル」を新発売しました。こちらは度数0.7%のビールテイスト「サッポロ ザ・ドラフティ」です。

 

↑左が「アサヒ ハイボリー」、右が「サッポロ ザ・ドラフティ」

 

生活様式の変化を背景に、健康志向や酔い過ぎたくない気持ちが高まっているといわれる昨今。事実、低アルコール商品は増えていて、「微アル」の存在感も大きくなっていくと思います。

 

2:ハードセルツァー

「微アル」でも触れたように、健康志向はフード業界全体で注目のトピック。その他のトレンドとしては「ハードセルツァー」が一気に拡大したのも2021年の特徴です。

 

「ハードセルツァー」はアルコール入り炭酸水という意味で、アメリカで先行ヒット。一般的にサトウキビの糖蜜由来アルコールを使用していて、味の特徴は非常にライトで甘さもきわめて控えめ。スペック的にも低カロリー、低糖質というのが特徴で、アメリカでは健康志向の強いミレニアル世代を中心に人気が高いそうです。

 

日本ではオリオンビールが「DOSEE」、コカ・コーラが「トポチコ ハードセルツァー」、サッポロビールが「サッポロ WATER SOUR」を新発売。国内外のクラフトビールメーカーが手掛けている「ハードセルツァー」もありますが、「微アル」同様に大手が参入するとより面白くなるカテゴリーです。

 

↑左から、「DOSEE」「トポチコ ハードセルツァー」「サッポロ WATER SOUR」

 

3:スプリングバレー豊潤<496>

2021年のクラフトビールシーンを語るうえで外せないのが、3月にデビューしたキリンビールの「スプリングバレー 豊潤<496>」です。クラフトビールは個性的であるぶんマニアックな要素もあり、それも魅力のひとつですが、知名度が一般浸透しているとは言い切れず、地方では売っていないことも珍しくありませんでした。

 

↑「スプリングバレー 豊潤<496>」。発売半年で年間販売目標の約6割にあたる100万ケースを達成し、その後も売れています

 

それが、テレビCMでも流れるなど一気にメジャー化。コンビニはもちろんスーパーなどにも並ぶようになり、「スプリングバレー 豊潤<496>」がクラフトビール全体をけん引する存在となりました。味わいも絶妙で、クラフトビールらしい個性をもちながら圧倒的に飲みやすいおいしさが魅力です。

 

「スプリングバレー 豊潤<496>」をきっかけに、もっとクラフトビールファンが増えたらいっそう日本のビールシーンは面白くなるでしょう。

 

4:アサヒ生ジョッキ缶&マルエフ

“売れすぎて一時休売”。たまに見かけるニュースですが、2021年のお酒業界で印象的だったのは、アサヒビールの「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」と「アサヒ生ビール」(通称マルエフ)です。前者は4月、後者は9月の発売でしたが、ともにお店の棚から消えて話題となりました。

 

↑左から、「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」と「アサヒ生ビール」(通称マルエフ)

 

「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」は、缶の全面がパカッと開く見た目のインパクトと、直後に泡がこんもりふくらむサプライズ感が衝撃的。マルエフは、業務用限定となっていた“幻のアサヒ”が装い新たに一般発売ということで大ヒットに。なお、マルエフはもう欠品しないよう生産体制を集中させるため、発売予定だった「アサヒ生ビール黒生」は延期となっています。ということで、2022年のアサヒビール商品ではまず、この黒生の動向をチェックしましょう。

 

5:南国スピリッツ

スピリッツとは蒸溜酒のことで、ここ最近の日本産スピリッツというとウイスキーやクラフトジンがよくフォーカスされる印象。ただ、2021年は焼酎に関するニュースが例年以上に多かった気がします。

 

そして焼酎の聖地といえば九州。個人的には九州を含む南国の蒸溜酒「南国スピリッツ」に注目していて、近年では台湾のウイスキー「カバラン」が世界的にも高い評価を受けています。ウイスキーのように熟成がカギとなるお酒は、温暖な南国の気候が独自のおいしさを育むのだと思っていますが、なにはともあれ2021年は、日本の「南国スピリッツ」が面白い1年でした。

 

メジャー商品でいえば、宝酒造による宮崎産芋焼酎「一刻者」の20周年。アニバーサリーの限定商品も発売されて盛り上がりました。また、鹿児島に焼酎蔵をもつサントリーは炭酸割り専用をウリにした芋焼酎「香る大隅〈麦とジャスミン〉」を新発売。同じく鹿児島の薩摩酒造は、かつお節と一緒に燻した芋焼酎「燻枕崎」を限定発売。缶商品でも、大分の三和酒類は熟成樽貯蔵の麦焼酎をブレンドした「いいちこ下町のハイボール GOLDEN BLEND」を新発売しました。

 

↑左から、「一刻者」、「カバラン」のハイボール缶、「燻枕崎」、「いいちこ下町のハイボール GOLDEN BLEND」

 

ほかにも、「燻枕崎」を手掛けた薩摩酒造は芋焼酎を22年超長期熟成させた「スリーピー ベア」を今冬から数量限定で発売するなど、2021年は九州からユニークなお酒が続々誕生しました。「南国スピリッツ」や「南国熟成酒」は、今後も注目必至のカテゴリーだといえるでしょう。

 

来年初頭には「2022年のお酒トレンド予測」的な記事の掲載も予定。そちらもぜひチェックいただけるとうれしいです。

 

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