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2022/10/21 17:30

泡立ち2倍以上の「生ジョッキ缶大生」誕生! 担当者が明かす物づくりの裏側

Sponsored by アサヒビール株式会社

2021年のビール市場における最大のヒットといえば「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」(以降、生ジョッキ缶)。今年10月25日(火)から大容量の「生ジョッキ缶大生(だいなま)」(以降、大生)が仲間入りし、2サイズ展開になります。

 

2022年春には「アサヒスーパードライ」(以降、スーパードライ)が発売36年目で初のフルリニューアルを実施したことで、中味のおいしさにも磨きがかかっており、ますます見逃せません。「生ジョッキ缶」のヒットと「大生」の気になるポイントについて探っていきましょう。

アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶大生

開栓するときめ細かい泡が自然発生し、飲食店の生ジョッキのようなおいしさが楽しめる世界初(※1)の商品。新作の缶485mlは、既存の缶340mlより泡立ちが2倍以上(※2)となり、満足感もアップ。

 

ふくらむ泡の楽しさや樽生ビールのようなおいしさで大ヒット

2021年4月に発売されると、たちまち社会現象ともいえる売れ行きを記録した「生ジョッキ缶」。想定を上回る注文に対し商品供給が追い付かず、一時休売となったことで“幻のビール”となったことも記憶に新しいでしょう。

 

ヒットの背景にあったのは、シルキーな泡が沸き出るようにふくらむ楽しさや、まるでお店で生ジョッキを飲んでいるかのような体験。コロナ禍によって、飲食店でビールを楽しみづらくなったことが、ニーズを掘り起こしたという側面もあります。

 

画期的な発明が生まれた舞台裏にある5つのこだわり

では、記憶に残る大ヒット作はどのようにして生まれたのでしょうか? アサヒビールの担当者に、物づくりへのこだわりを聞きました。

↑アサヒビール株式会社 マーケティング本部 ビールマーケティング部 宇都宮 敬(うつのみや けい)さん

 

1.泡立ちの仕組みはシャンパングラスと同じ発想だった

↑プルトップを開けた途端、白くきめ細かい泡が沸き上がる様子は見た目にも楽しめます

 

まず気になるのは、なぜ「生ジョッキ缶」はここまでクリーミーな泡が出続けるのか? ということ。その秘密は、特別に設計された缶にありました。

 

「ビールに限らず、炭酸飲料でも泡は出ますよね。あの泡は、開封時の気圧差による部分が大きいのですが、液体に含まれる炭酸ガスはデリケートで、刺激に敏感。その性質を最大限に生かしたのが『生ジョッキ缶』なんです」(宇都宮さん)

 

例えば、ガラス製で内面がツルツルのグラスと、陶器でザラザラしたグラス、それぞれにビールを注いだ場合、より泡がふくらむのは後者。また、シャンパングラスに注いだスパークリングワインの泡が底からきれいに上昇するのも同様の性質を利用したものであり、こうした構造が「生ジョッキ缶」にも活用されているとか。

 

「シャンパングラスの底をよく見ると、実は小さな傷がついているかと思います。液体内の炭酸ガスがこの凹凸に反応することで、泡が出続ける仕組みになっているのですが、こちらを応用しました。『生ジョッキ缶』も、缶の内部にきわめて小さなクレーター状の凹凸を設けることで、細かな泡が自然発生するのです」(宇都宮さん)

 

なお、この泡は通常の缶からグラスに注ぐときにできる泡の約1/5サイズのきめ細かさ! クリーミーな泡のテクスチャーによって、いっそう生ジョッキで飲むような口当たりが実感できるのです。

↑「生ジョッキ缶」の内側は、実は特殊な構造となっているんです

 

↑左はそれぞれ缶の内側を200倍に拡大した画像。上が一般的な缶の内側で、下が「生ジョッキ缶」の内側。アルミに特殊な塗料でクレーター状の凹凸を設け、沸き出るような泡立ちを実現しています

 

2.2つの独自技術が組み合わさって日の目を見た!

外観からも一見して“違い”を感じさせワクワク感を高めるのが、広口のフタ。

 

宇都宮さんに特殊な缶が生まれたきっかけを聞くと、それは約10年前にさかのぼるとか。開発秘話を教えてもらいました。

 

「私たちはビールをもっとおいしく、楽しくしたいという思いで、味に限らずさまざまな開発を行っています。そのなかで、10年ほど前に当社の研究所が生み出した技術が、全開できる缶ブタでした。ただそれだけでは実用には至らないということで、ひとつのアイデアとして温存することに。そこから約6年後、また新しい技術が開発されたことで、以前の遺産が生かされることになったのです」(宇都宮さん)

 

その新技術は、泡が自然と沸くように発生させる前述の凹凸構造。このときは一般的な缶ブタの小さい穴から泡を出す想定でしたが、やがて開発チームは「あれ、待てよ?」とひらめくのです。それが、全開できる缶ブタと組み合わせてダイナミックに泡を沸き出す発想でした。

 

「お客様調査のなかから、コロナ禍によって浮かび上がってきたのが『外で飲めない時期だからこそ、お店で飲むようなビールを自宅でも飲みたい』という声でした。お店で飲むビールのおいしさには、クリーミーな泡が欠かせません。その体験を、私たちの技術を組み合わせることで、叶えられるのではないかと。そうした経緯から、『生ジョッキ缶』が生み出されたのです」(宇都宮さん)

 

3.泡がさらに!?「大生」は泡立ち2倍以上(※2)で楽しめる!

↑大容量になった「大生」では、泡立ちがさらにアップしています

 

10月25日に新発売となる「大生」は、既存の340mlサイズの「生ジョッキ缶」よりも泡立ちが2倍以上(※2)に。飲み口全体が泡で覆われるまでの時間が大幅に短縮し、より開封してすぐに泡の魅力を楽しめるようになっています。

 

では、なぜ泡立ちを2倍以上(※2)にできたのでしょうか? その答えは、意外にもシンプルなものでした。

 

秘密は、缶の大きさです。缶340mlより缶485mlのほうが表面積は大きいですよね。そのぶん増幅させる面積も大きくなるので、泡立ちの勢いも増すのです。大容量な分、満足度も高いですから、ぜひゴクゴクと楽しんでいただきたいですね」(宇都宮さん)

 

泡立ちに関して、宇都宮さんは「“泡が泡を呼ぶ”イメージ」と言います。ビールの泡は、泡と接触すると増幅する性質があり、その泡の数が多くなる缶485mlのほうが、泡立ちのスピードも速くなるのだとか。

 

4.飲料缶で世界初! エッジには口や手が切れない構造に

↑缶ブタはきれいに取り去れます。このエッジにもアサヒビールの技術が注がれていました

 

缶のフタがフルオープンすると聞いて、気になるのが飲み口の安全面ではないでしょうか? その点も「生ジョッキ缶」は問題なし。縁の部分に特別な安全構造を採用することで、口や指を切ってしまうことはありません。

 

「飲み口の安全面に関しては、もともと存在した技術『ダブルセーフティ構造』を採用しております。一部の缶詰などで実用されているものですが、飲料缶では『生ジョッキ缶』が初めてですね」(宇都宮さん)

↑缶体とフタの両方のエッジに、切れない構造を採用

 

5.売れすぎて一時休売…結果、生産体制は当初の5倍以上に増強された!

「生ジョッキ缶」の発売当初、想定を上回る注文に対して商品供給が追い付かず、一時休売したことは前述しましたが、段階を経てついに2022年7月下旬から通年販売に。これは供給体制が整ったからでしょうか?

 

「はい。一時はお客様や販売店様などに大変ご迷惑をおかけしましたが、やっと通年販売させていただけるようにできました」(宇都宮さん)

 

一時休売になるほどの状況に、製缶メーカーにおける缶ブタの製造ラインを増設。当初の5倍以上にまで生産能力をアップさせることで、通年販売への態勢を整えたのです。

 

「今回、缶340mlに加えて缶485mlの『大生』も新たに展開するわけですから、その分の余裕ももって、当初の5倍以上へと拡充させました」(宇都宮さん)

 

ベストなおいしさで楽しむコツは温度にあり!

↑より泡立ちよく楽しむには?

 

「生ジョッキ缶」「大生」ともに、泡のポテンシャルを最大限に生かして飲むにはコツが必要です。それは、しっかりと冷やすこと。

 

「飲み頃は4℃~8℃。温度が低いと泡は少なめ、温度が高いと泡が多めにと、温度によって泡立ちが変わります。ぜひ、お好みの泡を探していただきたいですね」(宇都宮さん)

↑適温に関しては、缶にも記載されています。10℃以上はふきこぼれに注意しましょう

 

シチュエーションに関しては、宇都宮さんは個人的にどのようなシーンで「大生」を楽しみたいですか?

 

「一番は乾杯のシーンですね。特に週末や、何か大きな仕事やチャレンジをやり遂げた、成功したときにゴクゴク、プハァーッと飲みたいです。自分へのご褒美に、自宅で乾杯というのもいいですし、チームの仲間と一緒に乾杯するシーンも最高ですね」(宇都宮さん)

 

国内外で認められているビール界の傑作

2021年度の「グッドデザイン賞」や、国際的なコンテスト「インターナショナルビアチャレンジ2021」の「デザイン&パッケージ部門」で金賞を受賞するなど、国内外で多数のアワードに輝いている「生ジョッキ缶」。まだ飲んだことがないという人も、ぜひ「大生」誕生をきっかけとして、驚きのおいしさを実感してみては?

 

※1:フルオープンかつ自然発泡する缶を用いた世界初の商品(2021年10月Mintel社製品データベースおよびアサヒビール調べ)
※2:開栓時8℃の状況における泡の生成速度を340ml缶と比較。冷やす温度により泡立ちは異なる(アサヒビール調べ) 

 

●商品に関するお問い合わせ/アサヒビール株式会社 お客様相談室
TEL 0120-011-121
https://www.asahibeer.co.jp/superdry/namajokkikan/

取材・文/中山秀明 撮影/湯浅立志(Y2) 撮影協力/TOP UP、EASE