グルメ
2024/7/21 10:30

【24年上半期ヒットしたグルメ】爆速で増えている意外な「専門チェーン店」とは?

2024年上半期に売れたアイテムを、3つの象徴するキーワードで厳選して紹介する本企画。フード編ではフードアナリストの中山秀明さんによる解説とともにお送りします。

 

キーワード01【ビール界の大型ルーキー】

今年4月にキリンがスタンダードビールの完全新作「晴れ風」を発売するなど、各社から新ブランドが登場しています。アサヒビールは昨年10月に発売した「スーパードライ ドライクリスタル」というアルコール度数3.5%のビールに今年も注力しています。

 

「スーパードライに関しては、銀座に施設が期間限定オープンしました。VRでイマーシブ(没入型)体験を楽しめます」(中山さん)

 

一方、サントリーは昨年春に発売した「サントリー生ビール」が引き続き好調。炭酸水で割って楽しめる「ビアボール」(2022年発売)も、人気グループのNumber_iを起用したことで大きく伸長しています。さらにサワーの味わいをビールの醸造技術で実現した北海道限定の「金麦サワー」(2024年4月発売)にも注目。

 

「飲んでみましたが、金麦サワーは金麦とはまた違った爽快感が楽しめる1本でした!」(中山さん)

 

サッポロは、恵比寿ガーデンプレイスにヱビスビールの新しい体験施設「YEBISU BREWERY TOKYO」を2024年4月にオープンしています。では、なぜ各社ともスタンダードなビールに力を入れているのでしょうか?

 

「一番大きいのが税金面で、2020年から段階的に酒税法が改正されているんですね。これによりスタンダードビールの価格が下がり、発砲酒や新ジャンルとの価格差が縮まりました」(中山さん)

2026年10月には3段階目最後の酒税法改正が予定されており、各社ともそこに向けてスタンダードビールの種まきを行っている状況です。

 

キーワード02【うなぎ大増殖】

高品質なうなぎが安く食べられる専門店がここ数年で増えています。その代表格「鰻の成瀬」は、2022年9月に横浜で1号店をオープンしたあと、2024年の5月末には全国150店舗を超えました(FC展開はビジネスインキュベーション株式会社)。

 

さらに、中山さんが注目しているのが、株式会社u technologiesが展開する「鰻屋 黒船」。こちらも昨年の時点で全国におよそ100店舗。ほかにも1500円~2500円の価格帯のうなぎ専門店が全国で急増しています。その理由は?

 

「僕は2つあると考えてまして、1つは素人でもスピーディにワンオペレーションで串焼きできる調理システムが開発されたこと。2つめは良質で大きなうなぎを大量に入手できるようになったこと。面白いのが、ニホンウナギという品種なんですけど、それはあくまで品種名で、中国や台湾で養殖して日本に持ってきています」(中山さん)

 

また、中山さんは植物由来の原材料を使用したプラントベースうなぎにも着目。「日清食品が去年土用の丑の日の前にプラントベースうなぎを1000個販売したんですけど、これが完売しました。今年もまた販売します」(中山さん)

 

うなぎ関連は外食だけではなく、大手食品メーカーの動きからも目が離せません。

 

キーワード03【ファミマPB】

オリジナル衣料品ブランド「コンビニエンスウェア」、レジ上のデジタルサイネージを活用した「リテールメディア戦略」など、最近独自の方向性を打ち出しているファミリーマートは、実はフードでもヒット商品を連発しています。

 

「すごく目立ったものが2つありまして、1つは江頭2:50さんが監修したポテトチップス。1回目が即完売し、2回目も割とすぐに売れていました。もうひとつ、幻なのが『シャインマスカットボンボン』。実は僕も食べてないんです(笑)」(中山さん)

 

ほかにも代替鮮魚にも力を入れており、5月28日には「だいたい(代替)海鮮巻」を発売。

 

「第1弾の海鮮丼が2月に発売されヒットし、第2弾は海鮮太巻を出しました。海鮮丼でいえば、うなぎはすり身を用い、ネギトロはこんにゃくといった感じです。第2弾の海鮮太巻に関しては、大豆の油を使ってイクラを再現しています」(中山さん)

 

ファミリーマートが勢いづいてきたきっかけがあると中山さんは言います。

 

「マーケティングの最高責任者の足立 光さんという方が2020年にジョインし、2021年に細見研介さんという方が社長になってから勢いが出てきました。特にマーケティングが大きいかなと思いますね。ちょいちょい尖った企画に挑戦し、今回紹介したような商品がヒットしています」(中山さん)

 

独自色を打ち出すファミリーマート。2024年下半期も意外なヒット商品が期待されます。

 

GetNaviTVでは下半期のトレンド予測を7月下旬に公開予定です。そちらもぜひチェックしてください。

まとめ/柚木安津