サムスンは、同社初となる三つ折りスマートフォンを準備しており、2025年内に発売すると噂されています。これまでにも複数の手がかりが報じられてきましたが、今回は韓国と中国のみの限定販売になる可能性が浮上しています。

最近、GSMAデータベースにモデル番号「SM-F968○」のサムスン製スマートフォンが登録されました。GSMAとは、モバイル通信業界の国際的な業界団体で、メーカーは製品を販売する前にこのデータベースへの登録が義務づけられています。つまり、今回の登録は、発売が間近に迫っていることを示唆しています。
添付された書類によると、このデバイスはサムスン社内で「Q7M」と呼ばれているそうです。この「Q7M」という名称は、以前からサムスン製の三つ折りスマートフォンの開発コード名として報じられていました。
GSMAデータベースには、「SM-F9680」および「SM-F968N」という2つのバリエーションが登録されており、それぞれの末尾が示す地域モデルは次の通りです。
•「0」:中国向けモデル
•「N」:韓国向けモデル
この情報から、今回の三つ折りスマートフォンはグローバル展開されず、中国と韓国のみで発売される可能性が高いと見られています。日本国内においても、少なくとも当初から販売される見込みは薄そうです。
また最近、サムスンが出願した三つ折りスマホに関する特許情報も公開されました。特許の中では、両側のパーツを内側に折りたたむ構造が描かれており、これは過去にサムスンディスプレイが展示会で公開した「Flex G」と似た構造です。
これに対して、ファーウェイの三つ折りスマートフォン「Mate XT」は、折りたたみ時にジグザグ構造となり、1枚の大画面ディスプレイを外側画面としても使用できる設計です。
一方、サムスン方式では、折りたたんだ状態では大画面ディスプレイが完全に内側に隠れる構造となり、使用時には別のディスプレイ(カバーディスプレイ)が必要です。この設計により、メインディスプレイの耐久性は大きく向上すると考えられます。
さらに、特許の図面にはSペン用と見られるスロットも描かれており、サムスン初の三つ折りスマートフォンがSペンに対応する可能性も示唆されています。
もちろん、特許に描かれた構造や機能がそのまま製品に反映されるとは限りません。しかし、ライバル機のMate XTでもスタイラスペンが利用可能であることを踏まえると、サムスンが対抗してSペン対応を導入することも十分にあり得るでしょう。