スマートフォンの電池がなくなるのはあっという間なのに、フル充電までの時間はとてつもなく長く感じませんか? 通信速度はどんどん速くなっているにも関わらず、充電時間はなかなか短縮されませんよね。
しかし現在、様々な企業や研究機関で高速充電の研究がコツコツと進められています。これまでは「実現が難しい」と言われてきましたが、実用化に向けて地道な努力が積み重ねられているのです!
スマホの充電が数秒で終わる時代がやってくる!?
「もしかしたら、スマホの充電がたったの数秒で終わるようになるかもしれない……」
アメリカのドレクセル大学の研究チームが科学誌Nature energyや大学のホームページでそんな未来を予感させる研究成果を発表し、話題となっています。
高速充電をかなえるための新しい電極設計のカギとなるのが、「MXene」と総称される複合原子層物質。まだあまり耳なじみのない物質ですが、同大学が発見した高伝導性のこの物質が、バッテリーの未来を劇的に変えそうなのです。
まるで粘土のように自在に形を変え、ごく薄く延ばすことができる「MXene」を用いることで、従来のものより体積当たりの静電容量が大きな電極をつくること可能に。
また、高いストレージ性能があるといい、現在注目されている新しい蓄電池スーパーキャパシタよりも効率的に蓄電ができるといいます。つまり、あっという間に充電でき、従来より長持ちする電池の実用化が現実に近づいている、ということ。
将来的には自動車やパソコンの充電も変わりそう
まだ実用段階には達していませんが、この研究はアメリカのエネルギー省や、フランスとイスラエルの共同研究を支援している財団など、じつに様々な機関からサポートを受けている大きなプロジェクト。
これがベンチャー企業の研究であれば、資金集めをしなければならないところですが、今後も実用化に向けて研究は急ピッチで進められるのではないでしょうか。
このニュースに関して、情報感度の高い様々な国籍のユーザーによる称賛の声が見られます。例えば、「数秒で充電が済むって? 信じられない!」「この技術を用いたノートパソコンを早く使ってみたい」「MXeneが充電の限界を打ち破ってくれるかな」など。
スマホの充電の手間が減れば、使用時のストレスが一気に軽減しそうですね。将来的には、電話のほかにクルマやノートパソコンなど、様々なものを充電できるようになるそう。まるで戦隊モノのメカのように、ほんの数秒で「パワーチャージ完了!」という日はそう遠くないでしょう。